どこまでが「不要」でどこからが「不急」? マンガ『不要不急警察』にさまざまな反応集まる

政府が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止のために「不要不急の外出を控える」ことを求めています。また、小・中・高校が休校になったことも合わせて、厚生労働省の電話相談窓口には「子どもが外で遊んでいる」といった内容の問い合わせが増えているといいます。

そんな中、オリジナル作品などをTwitterやpixivで発表している木村まつりさんが「不要不急警察」と題したマンガを公開しています。

学校が休みになったので出かけようとする女の子に、突然現れる「不要不急警察」。「用もないのに外に出るな!こどもは家で勉強してろ!」と強要します。

「勉強終わったから友達の家に行こう」とする女の子の窓越しに、再び現れる「不要不急警察」。「ヒマだし友達に会いたい」という女の子に、「家にいてもネットゲームで友達と遊べるだろ!」と、携帯ゲーム機を出します。ゲームはいいんですね……。

ママが風邪を引いてしまって、「無理しないでね」「家で看病するよ」という女の子。めっちゃいい子……。でも、ここでも「不要不急警察」がしれっと家に上がりこんで監視。「外に出ないならどうでもいい」と言います。どうでもいいんだ……。

「ママの代わりに晩御飯の買い物に行こう」という女の子に、「不要不急警察」は止めようとしますが、クワっと「不要じゃない!!!!!!!!!!!」と断言。ぐうの音も出ない正論……! 無事に「いってきます」と外に出ることができました。

「素直な良い子で可愛い」「“不要じゃない”でいいね不可避」といった反応が多数集まっていただけでなく、「不要不急警察」に対して「不審者っぽい」「絶対元ニートだ」「お母さんと二人きりにするのは危なそう」といった感想も寄せられていたこのマンガ。

木村さんによると、不要不急の線引きがはっきりせず、休校も学校側の判断に委ねれていたことで「コロナウイルスそのものよりも、“個人の判断とそれを批判するもの”に着目しました」といい、「デリケートな問題なので、漫画を描く際片一方の意見が強くなり過ぎないよう配慮する必要がありました」ともコメント。最近の自粛ムードについては、「ある程度は仕方がないのかなと思います。ただ、個人の判断に委ねられている部分が多いので、批判をする際には相手の意見を尊重した上で行う必要があるとも思います」と話してくれました。

なお、文部科学省の『新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する対応について』のQ&Aによると、「屋外で適度な運動をしたり散歩をしたりすること等について妨げるものではない」という見解を発表しています。これによって、現実の「不要不急警察」が減ってくれるといいのですが……。

※参考 朝日新聞デジタル「休校中、公園行ってもOK」の記事に「ホッとする」「もっとちゃんと周知して~!」と反響多数
https://getnews.jp/archives/2444470 [リンク]

※画像はTwitterより
https://twitter.com/kmatsuri888/status/1236536778737123329 [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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