日本を代表する急流の河川「日本三大急流」ラフティングのスポットとしても知られる急流の川をご紹介!

日本を代表する急流の河川「日本三大急流」ラフティングのスポットとしても知られる急流の川をご紹介!

日本は山岳地帯が多いことから、自然環境が他の国と違います。特に隆起した土地の傾斜が強いことから多くの川が急流と呼ばれるものとなっています。

中には人々の生活に大きく影響を与えているものもあるくらいです。そこでここでは、日本の地形によって生まれる急流についてご紹介する他、日本三大急流についてもご紹介します。

近年はラフティングなどのスポーツで人気があるので、自然を肌で漫喫したい人はぜひ体験してみてはいかがでしょうか?

急流が多い国「日本」

急流とはその名の通り、「流れが速い川」のことです。とても簡単な説明となってしまうのですが、急流は日本のように急斜面の山が多い土地に多く、暴れ川との関係も強いのが特徴となっています。

降った雨が一気に斜面を下り流れ出ることで、急激な水流が生まれるため、不用意に入るのは非常に危険です。古くから舟運などに使われてきた歴史がありますが、それは危険との隣り合わせでもありました。

日本に急流が多い理由

日本列島は山が隆起して形成された土地のため、標高1,000m~3,000m前後の山脈が連なっています。急斜面を持つ山にある水源から海まで勢いよく流れていくことから、他の国々と同じ標高差であっても急流になりやすいという特徴があるのです。

標高差自体は変わらないのに短い距離で川が流れるため、日本には暴れ川と呼ばれる川も多く点在しています。

日本は洪水にもなりやすい

日本は急流が多く暴れ川も生まれやすいため、大雨が降っただけで洪水になる可能性もあります。実際に堤防などが作られる前は、度々氾濫を引き起こした川もありました。

川は生活にとって欠かせない水源の1つですが、逆に言えば暴れ川周辺は洪水が頻発するため、常に危険が孕んでいます。降った雨が一気に流れ出る勢いというのは、建物も簡単に流してしまうほどなのです。

日本三大急流

日本三大急流はいずれも一級河川として国に管理されている川で、「富士川」と「球磨川」と「最上川」が三大急流として知られています。

かつては流れの速さを水運などに活用していただけではなく、人々の生活を支える命の水でもありました。現在ではレジャーやアクティビティとして地元の観光を支えています。

前置きが長くなりましたが、ここからはそんな日本三大急流の歴史はもちろん、なぜ急流なのかについてもご紹介します。

富士川【長野県・山梨県・静岡県】

富士川は長野県から山梨県、静岡県にまでまたがる川で、標高2,685mある南アルプスの高山・鋸岳を源流地として駿河湾まで流れています。

全長約128kmと長いうえに、全体的に流れが速いのが特徴です。富士川は尾白川や塩川、御勅使川に笛吹川などの一級河川と合流することもあり水源が豊富なうえに土地の傾斜も急なため、自然と流れが激しくなっています。

古くから舟運に活用されてきた歴史を持ち、人々の生活とも密接に関わってきた川でもあります。かつては特産品だった紅花の水運などでも使われていました。

近年ではその流れの強さから遊泳は禁止とされている部分も多く、舟運などで使われることもなくなりました。ラフティングなどの川下りも基本的には禁止されています。

球磨川【熊本県】

球磨川は熊本県を流れる川で、同県南部の人吉盆地の山を源流地として八代湾まで流れています。

標高1,458mの水上越や標高1,391mある石楠越やを水源とした球磨川は、全長約115kmほどあり、巨岩に囲まれている特殊な地形も相まって非常に流れの急激な川となっています。水源からの一気に川が下っていくため、急流が生まれやすい地形です。

昔はあまりの流れの速さもあり、水運で利用するには無理がありました。しかし、1662年に大掛かりな開削工事が行われ、1665年からは舟運や参勤交代などにも使われるようになりました。それらの歴史から、当時は舟運の一大要衝としても発展したそうです。

このように地域の発展に多大な貢献をもたらした川でしたが、舟運が時代とともに廃れていったことで、球磨川自体は交通や経済の要所ではなくなっていきました。現在では川下りなどの観光がメジャーとなっています。

最上川【山形県】

最上川は山形県を流れている川で、福島県との県境にある吾妻山周辺を源流地として山形県北部の酒田市から日本海に流れ込んでいます。

全長約229kmととても長い川となっており、同県をうねるように延々と流れているのが特徴となっています。1つの県内だけを流れる川としては日本一です。また流域面積は7,040平方kmあり、この広さは山形県の面積の実に75%に相当するそうです。

100万年前に形成された川と言われており、数々の偉人にも縁のある川と言われています。特に松尾芭蕉が詠んだ2つの俳句「五月雨を あつめて早し 最上川」と「暑き日を 海にいれたり 最上川」が有名ですよね。

全長が長いだけでなく川幅が広く、そのうえ流れも速いため、数々の事故を引き起こしてきた川でもあります。それでも舟運に貢献していた他、農業用水や工業用水や生活用水、水力発電などにも使われていたなど歴史は深いです。現在では観光として川下りが人気となっています。

観光にもレジャーでも人気の急流を楽しむ方法

急流と聞けば人々を飲み込む危険な暴れ川というイメージがあるかもしれませんが、逆に観光などでは人気スポットとなっています。レジャーを楽しむために毎年のように多くの観光客が訪れる川もあるくらいです。

そこで、ここからは古くから行われてきた川下りはもちろん、進化したアクティビティとしてのラフティングについてご紹介します。

古くから伝わる「川下り」

もともと川下りとは林業などで材木を運搬するために筏を作り、そこに人が乗って川を下る様子を指す言葉です。ただ、林業が衰退した日本では本来の意味で川下りをする人は少ないです。富士川などでも川下りは廃止されています。

ただ、富士川以外の三大急流、球磨川や最上川では、ラフティングなどリバースポーツとしての川下りが人気を博しています。アウトドアの一環として楽しまれていることが多いので、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか?

ラフティングスポットとして人気の三大急流

川下りの中でもラフティングとは激流下りを意味するします。そのため、日本三大急流と呼ばれる急激な流れのある川との相性は抜群です。

カヤックやカヌーなど1人や少人数で乗るものよりも、ラフティングは大人数で乗るタイプのものが人気となっています。自然を肌で感じることはもちろん、チームワークを楽しむスポーツとして人気があるので、ぜひ仲間と一緒に楽しんでみてくださいね。

まとめ

日本三大急流は日本という特殊な地形が生み出した川です。時には人の命を奪う危険なものですが、逆に人の暮らしにとって欠かせないものでもありました。

現代ではラフティングなどを楽しめる川もあるので、ぜひ日本三大急流を様々な形で楽しんでみてくださいね!

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