「インフルエンザかもしれない」と疑っても出社する人が3割以上!? 責任がある人ほど休まない傾向も……

新型コロナウイルスの全世界的な感染の広がりが心配されますが、インフルエンザの罹患も怖いと感じている人は多いのではないでしょうか。

医療法人社団SEC新宿駅前クリニックが2020年1月15日~16日に30~40代を中心とした男女200名を対象に実施したインターネット調査によると、インフルエンザにかかっているのにも関わらず会社へ出社してくる人や、完治せずに自己判断で職場に出てくる人が少なからずいて、社内で感染が広がるといった事態が起きていることが明らかになっています。

「インフルエンザかもしれない」と感じたら病院に行くというのが一般的ですが、そう考えない人が多いことが分かったのが、「インフルエンザかもしれないと感じた際に出社しますか?」という質問の答え。「出社しない(病院に行く)」との答えが66%(132人)ですが、「症状が酷くない場合は出社する」が19%(39人)、「外せない仕事がある場合は出社する」が8%(16人)、「基本的に出社する(昼休みや仕事終わりで病院に行く人も含む)」が7%(13人)と、3割以上の人が会社に出社するという結果になっています。体調不良でも診断を受けずに、後日罹患が判明するというケースが多いようです。

「インフルエンザにかかったら何日会社を欠勤しますか?」という問いは、「医師の診断に従う」が48%(97人)、「5~6日」が22%(45人)ではありますが、「3~4日」が21%(41人)、「1~2日」が6%(12人)となっており、中には「休まない」という答えが2人いました。学校保健安全法ではインフルエンザに罹患した際に「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」出席停止することになっていますが、その期間より早く出社してしまう人が約3割もいることになります。

そして、「インフルエンザでも出社してくる人はいましたか?またそれはどの立場の人ですか?」という質問には、43%(87人)が「いた」と回答。その内訳は「社長(経営者)」が4人、「上司・先輩」が59人、「同僚」が45人、「後輩」が21人となっており、社内での責任が重い人ほど出社してくる傾向があるように見えます。こういった意識の低い人がいたために、「社内でインフルエンザが流行した経験のある」という人は77%にも上っています。

新宿駅前クリニックの蓮池林太郎院長によると、「インフルエンザの感染経路はくしゃみや咳によって飛沫感染することがおもな原因です。ワクチンを接種したからといって、100%かからなくなるわけではありません」といい、「インフルエンザが流行する時期は、ちょうど仕事が繁忙期という方も多く、責任ある立場から『どうしても休めない』という方のお気持ちもよく理解できますが、罹患後は職場や人込みに行かないようにしましょう。『発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(学校保健安全法)』とも言われていますが、病状により異なりますので医師の判断を仰ぎましょう」とコメントしています。

「どうせ大したことがないだろう」と思ったとしても、都市部では交通機関やオフィスなど狭い空間にいることが多く、知らず知らずのうちに「インフルエンザハラスメント」を働いているということがあるかも……。少しでも症状が疑われる時には、迷わず病院で受診することが大事なのではないでしょうか。

医療法人社団SEC 新宿駅前クリニック
https://www.shinjyuku-ekimae-clinic.info/ [リンク]

※画像は『足成』より
http://www.ashinari.com/2012/05/22-362194.php [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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