朝風呂や朝のシャワーは自律神経のバランスに影響?入浴で気を付けるべき習慣とは
朝の入浴は副交感神経が優位になり内臓に負担がかかる
毎日仕事が忙しく、夜ゆっくり入浴できないという人、毎晩お付き合いが多くお酒を飲むため、お風呂は朝入るという人は多いでしょう。
朝シャワーを浴びると、眠気が取れシャキッとするといった理由もよく耳にします。
でも、この習慣が体力低下を招く恐れがあるのです。
というのも、午前中は交感神経が働き活動的になっている時間帯です。入浴は、寝るときやリラックスするときに働く副交感神経を優位にするため、自律神経のバランスが崩れます。内臓に負担を強いるだけではなく、精神不安を助長する行為ですので、さまざまな病気を発症する素地を作っている習慣だと考えられます。
免疫力を低下させないためには、夕方から遅くとも23時頃までの時間帯に入浴することが良いと思われます。
寒い冬は体のほてりをしずめてから外出することが大切
夏の時期、朝風呂や朝のシャワーの後すぐに外出してもさほど体調を崩しませんが、冬の寒い時期は要注意です。
特に朝シャンした後、頭を乾かさないで外出すると冷たい外気が入り込み、身体が心底冷え込みます。30分以上湯船につかり、頭を洗った後ドライヤーで髪を乾かした状態は、全身の皮膚が開いています。寒さを感じやすくなるため、体温を上昇させたつもりでも、結局は低体温を招きます。
2週間以上、毎朝30分を越えて入浴したあとすぐに外出すると、一日中寒さを感じるようになり、突然風邪のような症状を発症する人が少なくありません。秋から冬の時期にかけて毎日朝シャンして出かける人も、風邪をひく確率は高いといえます。
朝、どうしても入浴しなければいけない人、髪を洗う必要がある人は、入浴後に33度以下の冷たい水を身体にかける・冷風を頭皮に当てるなどして、皮膚を閉め、身体のほてりを沈めてから外出する必要があります。
38度の湯に3分程度入浴で体温は上昇、長湯は体力消耗の要因になる場合も
日本では、「町ごとに風呂あり」といわれるほど銭湯が広がった17世紀以降、多くの人がお風呂を楽しむようになりました。
裸の付き合いは日本を代表する文化ですが、戦後、家風呂ができて追い炊きや保温が可能となってから、徐々に入浴時間が長くなってきたようです。長い時間湯船につかることは健康に良い、疲れが取れる、体温が上昇して冷え症が解消されると思っている人が多いようです。
健康な人の体温は、36.5度から37度です。38度の風呂に入ると体温は上昇します。血液は、1分半から2分あれば全身を一周しますので、3分間38度の湯船に身を沈めれば体温は上昇します。
厚生労働省も38度の入浴を進めていますが、42度以上の湯船に30分以上入っている人が少なくありません。
43度や44度のお風呂に、1時間から2時間入っている人の話をよく聞きます。3分を越えて38度以上の湯船に入っていると、保温が効かないお風呂はお湯の温度が下がります。一方、人の体温は上昇して皮膚が開きます。
いったん上昇した体熱はお湯の方に取られ、寒く感じるようになります。そのため、追い炊きをするか熱いお湯を足す行為をするようになります。これを何度も繰り返すことにより、体力を消耗していきます。特に、肺が弱い人は、気管支喘息や肺炎を引き起こすことが考えられますので、注意が必要です。
寒い季節は風邪に要注意ですが、免疫力が低下すると細菌やウイルスに感染して感冒にかかりやすくなります。
発熱、咳や息切れといった症状を発症しないためにも、生活習慣を見直すことが大切です。
最新の気になる時事問題を独自の視点で徹底解説するWEBメディア「JIJICO」。各分野の専門家が、時事問題について解説したり、暮らしに役立つお役立ち情報を発信していきます。
ウェブサイト: https://mbp-japan.com/jijico/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。