個性に驚き! オエノングループの『こだわりのクラフト・ジン』飲み比べ! この面白さは何? 和が織りなす日本産ジンに溢れる魅力!

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ジンというお酒をご存じだろうか。独特の香りを持つ、アルコール分の高い蒸留酒で、映画や小説などによく登場するマティーニやギムレットといったカクテルに使われることでも知られる、ちょっとオシャレ、大人っぽいといったイメージが漂うお酒である。

この「ジン」が最近賑やかだという。というのも「クラフト・ジン」と呼ばれる、造り手がこだわりを持って蒸留する、高品質で個性的なジンが世界中で流行しているからだ。ベーススピリッツからボタニカル(ジンに香りを付けるハーブやスパイスなど)まで、非常に自由度の高い「クラフト・ジン」が今、日本でも数多く作られている。今回は、オエノングループが提供する4種の「クラフト・ジン」の飲み比べレポートをご紹介!

 

本格焼酎の本場九州・福岡県産、本格米焼酎ベースの和ジン

まずは、オエノングループ 福徳長酒類株式会社(千葉県松戸市)から発売の『ジン 無銘(むめい)』(アルコール分40%・700ml瓶・参考小売価格 税抜3,000円・発売中)である。『ジン 無銘』は福岡県にある久留米工場で蒸留した、本格米焼酎をベーススピリッツに使用したクラフト・ジン。まさに”和”のジンだ。

福徳長酒類(千葉県松戸市)から発売された『ジン 無銘(むめい)』

つべこべ言う前にきりっと冷やした『ジン 無銘』をストレートで味わってみよう。

ん?何とも不思議な感覚。グラスから立ち上る香りはジン特有のジュニパーベリー(ジンに不可欠のボタニカルで、ジンの名前の由来にもなっている)なのだが、口に含むとやや甘みがある日本酒や焼酎のような味わい。

さらにもう一口いただくと、口に残る後味が非常に特徴的であることに気がつく。これは一体なんだろう?コリアンダーが強く出ているのか?いや、口の中に残る、少し強めの苦みが後を引く。などと考えつつ、いつの間にかグラス一杯を空けてしまった。

 

さて、自分の舌感覚の答え合わせをするように、この『ジン 無銘』に使用されているボタニカルを見ると、まずジュニパーベリー、コリアンダー、ビターオレンジピールとある。これらはジンの定番ボタニカルだ。さらに柚子、玉露、桜葉、ホップ、和薄荷(ニホンハッカ)と続く。締めて8種類。おそらく、この最後の口に残る強い個性は、ホップ、和薄荷だろうか。この後味は独特なものだった。

それにしても、このボタニカルのラインアップには驚かされる。柚子に玉露に桜葉。この繊細な和の素材を殺さずに使えるのは、癖のないまろやかな風味の米焼酎をベーススピリッツにしているからだろう。だからだろうか、このお酒はライムを搾ると抜群に相性がいい。アルコールの強さが気になる方なら、トニックウォーターで割った、シンプルなジン・トニックがいいだろう。

今回飲み比べした4種の中では、この『ジン 無銘』は、ベースが米焼酎であるにもかかわらず、最もジンらしさを強く感じさせるものだった。カクテルのベースにもしやすい。記者は久々にシェイカーを引っ張り出してきて、トム・コリンズならぬ無銘・コリンズを仕上げてみた。原酒の持つわずかな甘みが、トム・コリンズにしっくりとくるからである。いつの間にか、こういう面白いお酒が出てきていたとは驚きだった。

 

ジンになっても鍛高譚(たんたかたん)らしさは健在!

赤シソを原料としたしそ焼酎「鍛高譚」がジンになった!?

さて次は、しそ焼酎「鍛高譚」と同じ赤シソを使った、オエノングループ 合同酒精株式会社(東京都墨田区)の『TAN・TAKA・TAN GIN(鍛高譚ジン)』(アルコール分37%・700ml瓶・ 参考小売価格 税抜3,200円・2019年11月26日発売)である。

「鍛高譚」の世界観をスタイリッシュにデザインした瓶にも注目

『TAN・TAKA・TAN GIN』には、北海道白糠町(しらぬかちょう)産の赤シソと、リコリスルート、アンジェリカルート、ジュニパーベリー、コリアンダーシード、オレンジピールの5種類のボタニカルが使用されている。ちなみに、ボタニカルの植物名の最後にあるルートは根、シードは種、ピールは皮の意味である。

さっそくストレートで一口。イメージを崩さない、ある意味「鍛高譚」そのもの。

もう一口飲んでみると、柔らかな赤シソの香りの後、ほんのりとした甘みと、複雑な香りがする。甘さはリコリスとアンジェリカ由来だろう。

 

北海道白糠町産の赤シソが平穏をもたらす物語・鍛高譚は、新たにクラフト・ジンとして世界を広げる。しかし、そこにはしそ焼酎「鍛高譚」と変わらぬ世界観がある。

赤シソの香りが特長の『TAN・TAKA・TAN GIN』は、訪日外国人向けのお土産に最適なイメージが沸く。オリンピックが開催される2020年には、お土産品としても面白い存在になるだろう。

『TAN・TAKA・TAN GIN』は、高級感のある角瓶を採用。プリント瓶にすることで、「鍛高譚」の世界観をスタイリッシュに演出している。この赤シソの爽やかな風味は、シンプルにロック、あるいはジントニックが合いそうだ。食中酒として和食にピッタリ!

 

※12月9日のしそ焼酎「鍛高譚」の日を記念して、12月27日までWEB限定で『TAN・TAKA・TAN GIN(譚高譚ジン)』プレゼントキャンペーンを実施中。

詳しくはこちら

 

ミントが香る 北海道クラフトジン『北水鐘(きたすいしょう)』

3本目も、合同酒精株式会社(東京都墨田区)が発売するクラフト・ジン『北水鐘』(アルコール分45%・700ml瓶・参考小売価格 税抜4,000円・発売中)

この『北水鐘』というネーミングには、「鐘を衝いたときの音が水面に波紋として広がっていくように、ボタニカルの香りや余韻が広がっていく」という意味が込められているそうだ。綺麗な化粧箱には、「2019モンドセレクション最高金賞受賞」のマークが輝く。

 

さっそく一口含んでみると、香りの変化が楽しめるクラフト・ジンであることがわかる。しかもその香りは複雑ながら、しっかりとした芯があり、存在感をアピールしてくる。

白い大地に舞うタンチョウ鶴のボトルが印象的な『北水鐘(きたすいしょう)』。

口に入れた瞬間、鼻腔と舌にジュニパーベリーの香りと風味がガツンとくる。ところが、いわゆる一般的なジンとは異なる+αの「何か」をはっきりと感じるのだ。ここまではっきりと「何か」を出せるお酒は概してアルコール分が高い。瓶の裏を見ると案の定、アルコール分は「45%」とある。さて、もう一口。舌に残る甘さ、それでいて爽やかな香りも鼻腔を通り抜けていく。なかなか複雑だ!

その正体が上の写真。伝統的なおなじみのジンのボタニカル5種類(ジュニパーベリー、コリアンダーシード、リコリスルート、アンジェリカルート、オレンジピール)に加え、上の写真の6種類の北海道産の素材が加えられ蒸留されているのだ。そこには「鍛高譚」でおなじみの白糠町の赤シソも含まれている。

 

後口に残る感じは、礼文島産の昆布なのか?それとも美瑛町産の男爵いもか。最後に鼻に抜ける爽やかさは、おそらく妹背牛町産のアップルミントだろう。さらにシーベリーも加わる。これらのボタニカルが、非常に色濃く存在感をアピールするため、強いアルコール分と相まって、はっきりと濃く美味しいジンである。

ライムを搾ると、さらに複雑味が増した味わいになる。美味しい、しかも、複雑。強いアルコール分を少し緩和させる、トニックウォーターで割るジントニックが『北水鐘』にはいい感じだ。ぐっと飲みやすさが増すイメージだ。

2018年、1000本限定で発売したところ大好評で完売したため、今年は3倍の3000本の数量限定で発売。記者個人にとっては、故郷の北の大地を想い、キンと冷やしてトニックウォーターで割っていただきたい、北海道のクラフトジンであった。

 

まろやかさの中にふきのとうの苦み『AKITA CRAFT 美 GIN』

秋田の恵みをボタニカルに使用した『AKITA CRAFT 美 GIN』。

秋田県南部の湯沢には美味しい日本酒がある。そんな米どころ、酒どころ秋田のクラフト・ジンである。秋田県醗酵工業株式会社(秋田県湯沢市)が発売する、秋田県初(※同社調べ)のクラフト・ジン『AKITA CRAFT 美 GIN』(アルコール分40%・500ml瓶・オープン価格・発売中)は、どういう香りなのか楽しみである。

さっそく一口含むと、非常に特徴的なフレーバーが後味に残る。明確に「ふきのとう」の香りだ。春先に味噌と和えたり、みそ汁に入れたりして香りと苦みを楽しむ「ふきのとう」が、ジンに入るとこうなるのか。もちろん、ジュニパーベリーの香りはしっかり、そしてふきのとうの苦み、そのあとに来る、秋田の日本酒っぽい感覚は一体何なのだろうか。とてもまろやかな味わいだ。これが秋田の味、湯沢の味なのだろう。

 

味の秘密を知るため、『AKITA CRAFT 美 GIN』のボタニカルを調べてみると、まずは5種類の伝統的なボタニカル(ジュニパーベリー、コリアンダーシード、リコリスルート、アンジェリカルート、オレンジピール)に加え、秋田県産ふきのとうきくいもの3種のボタニカルが使用されている。ふきのとうの苦みは明らかにわかるが、あの日本酒っぽさはきくいものまろやかな風味と米の旨味のなせる技だったのだ。

ふきのとうの苦みを楽しみたければ、ストレートかロックで飲むのがベストだろう。ストレートやロックがきつい方には、ソーダ割りがおすすめである。

秋田の恵みをボタニカルに使用した『AKITA CRAFT美 GIN』。

「秋田美人」にかけたネーミングに、細身の女性的な優しい形状のボトル。そしてそのボトルには、ボタニカルとして使用されたふきのとう、きくいもの花、秋田県産米の稲穂が描かれている。このボトルデザインの美しさが際立っている。1000本の数量限定で販売中だ。

 

自由度が高いクラフト・ジン。あなたのお気に入りを見つけてみて

今回、オエノングループの4種の「クラフト・ジン」を飲み比べたことで、今、世界中で流行している「クラフト・ジン」の人気の理由の一端がわかった気がする。それは自由があるということだ。

日本各地の個性ある素材を使うことで、特徴的な香りや味わいとなっている。このことがクラフト・ジンの大きな魅力となっており、さらなる人気拡大に一役買っているようだ。

 

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