大人も泣ける演出と映像美『殺さない彼と死なない彼女』ゆうたろうインタビュー「“救われる言葉”がある温かい映画」

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「何度読んでも泣いてしまう」「心が洗われる」「明日も頑張って生きようと思える」 ――Twitterに投稿した四コマ漫画が多くの読者の胸を打ち、熱狂的な支持を集める漫画家・世紀末のデビュー作にして代表作「殺さない彼と死なない彼女」(KADOKAWA刊)が間宮祥太朗さん&桜井日奈子さんW主演で実写映画化。現在大ヒット上映中です。

間宮さん演じる「殺す」が口癖でスマホ依存症の無気力少年・小坂れいと、桜井さん演じる「死にたい」が口癖の心優しきネガティブ少女・鹿野なな。さらに、恒松祐里さん、堀田真由さん、箭内夢菜さん、金子大地さん、中尾暢樹さんら2019年最注目の瑞々しい魅力溢れる若手俳優たちの豪華競演が実現した本作。今回は、八千代役のゆうたろうさんにお話を伺いました。

――本作とても楽しく拝見させていただきました。まずはゆうたろうさんが感じた本作の魅力について教えてください。

ゆうたろう:タイトルだけ見ると暗いお話なのかな? と思うかもしれないのですが、映像はもちろんとても綺麗な映画だと思いました。本作の撮影で照明部さんがいないのは初めての経験だったのですが、監督が自然光にとてもこだわっていて。3時間撮影して1シーンとか、”光待ち”で何時間も待機とか、しんどいと思った時も正直ありました。でも、その頑張りによって出来上がったものが、観た事も無い様な素晴らしい作品に仕上がっていますし、出演している僕にとっても「救われるセリフ」がたくさんあったので、多くの方があたたかい気持ちになってくれる映画だと思います。

――原作ファンの間でも、ゆうたろうさんは八千代くんにイメージがぴったりと話題ですね。

ゆうたろう:ありがとうございます、嬉しいです。この作品のお話をいただいているけど、役が正式に決まる前に原作を読んで、僕自身が惹かれたのも八千代くんだったので、ぜひ演じてみたいなと思っていました。監督もイメージが合ったらしく、決めていただけて嬉しかったです。

――ゆうたろうさんは八千代くんのどんな部分に惹かれましたか?

ゆうたろう:八千代くんは、過去の出来事がきっかけで人間関係や恋愛的な部分で自分を抑えつけているところがあって、自分の事をずっと好きでいてくれる撫子ちゃん(箭内夢菜)のおかげで少しずつ人間的な部分を取り戻していて。そういう変化がとても愛しいキャラクターだなと思いました。撫子ちゃんのまっすぐな愛も素敵です。

――八千代くんを演じてみて難しかった所はどこですか?

ゆうたろう:僕は3年くらい前に舞台ではじめてお芝居に挑戦したのですが、可愛らしい男の子と、とか中性的な男子という、自分自身のイメージに合った役柄をいただくことが多くて。今回の八千代くんは初めて影のあるキャラクターだったので、八千代くんの過去も含んだセリフの言い方であったり、言葉には出さないけど彼が持っている影の部分を表現することを工夫しました。

――作中では、ずっと撫子ちゃんに「好き好き」と言われ続けますが、照れたりしましたか?

ゆうたろう:本当にもう、うらやましいですよ、あんな可愛い子に(笑)。あんなにたくさん「好き」って言われることなんてないので、すごく新鮮ですし面白かったです。でも、だんだん「好き」って言われすぎて慣れてきてしまい、惰性の様になってしまってはいけないなと思ったので夢菜ちゃんと相談して。夢菜ちゃんも「好き」のニュアンスを毎回変えて伝えてくれて、本当にありがたかったです。

――ゆうたろうさんほど素敵だったら、あんなに「好き」って言われる事が実生活でもあるんじゃないかなって思っちゃいましたけどね!

ゆうたろう:とんでもない! 本当に言われたことないですよ。だから自分があんなに実際に言われたら……想像もつかない世界ですね(笑)。

――一番一緒のシーンが多かった箭内夢菜さんは少し年下ですが、堀田真由さん、恒松祐里さんと同世代の役者さんとの共演はいかがでしたか?

ゆうたろう:夢菜ちゃんは僕の2つ下で、僕は今まで一番年下の事が多かったので、どう接したら良いのか迷っていた部分があったのですが、演技についてのプランもすごくしっかりしていて、僕の方が勉強になることばかりで。撮影以外の時間では明るくて等身大の可愛い女の子だったので楽しかったです。

堀田真由ちゃんは、『かぐや様は告らせたい~ 天才たちの恋愛頭脳戦~』でもご一緒して、劇場公開は『かぐや様』の方が先なのですが、撮影は『殺カレ死カノ』の方が先なんです。なので本作で初めてご一緒したんですが、声が本当にきれいで驚きました。こんなに声に魅かれる方はいないと思うくらい、初めて会った時にすごくキュンとして。きゃぴ子を演じる時は少し声を高くしていて、きゃぴ子のちょっとねちっこい女子の話し方を工夫されていて、本当に上手だなと感動していました。

――撮影は『殺カレ死カノ』の方が先なんですね!こんなに短期間に共演するというのも面白いですね。

ゆうたろう:そうなんです。なので『かぐや様』の撮影の時は混乱しました。きゃぴ子?早坂?ってちょっと混乱して(笑)。恒松祐里ちゃんは、『3D彼女 リアルガール』で共演していて、それをきっかけに仲良くなってプライベートでも遊んでいるので、今回も一緒になれてすごく嬉しかったです。あんなに可愛らしい女の子ですけど、すごくサッパリした性格をしていてカッコいいんです。僕はまだ映像作品に出た経験が浅いので、恒松祐里ちゃんがきっかけでみんなと話せたりして、安心感もありました。

――私は『3D彼女 リアルガール』を観た時に、ゆうたろうさんの演技で泣いたんですよ。もともとはショップ店員やモデルさんをされていて、『3D彼女 リアルガール』が映画初出演だったと思うのですが、本当にすごいです!

ゆうたろう:ありがとうございます、そう言っていただけて本当に嬉しいですし、ありがたいです。お芝居はすごく面白いですし、刺激をいただいていますが、本当にまだまだな部分が多くて。今ドラマの撮影でスケボーに乗る役をしているのですが(フジテレビ系列『シャーロック』レオ役)、セリフを覚えて演じるだけでは無く、今回はスケボーという特別な練習も必要で、お芝居って本当に多方面に努力が必要だなと感じています。これまでは演じやすいというか、受け入れられやすい役柄をいただく事が多かったのですが、今後全然自分と違う役柄、理解出来ないほどの悪い役にも挑戦していきたいです。

――私個人的にもゆうたろうさんの色々な役柄をもっと観たいので、とても楽しみにしています。今日は楽しいお話をどうもありがとうございました!

撮影:周二郎

『殺さない彼と死なない彼女』大ヒット上映中

http://korokare-shikano.jp

ゆうたろう
https://twitter.com/aaaaao_e [リンク]

(C)2019 映画「殺さない彼と死なない彼女」製作委員会

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藤本エリ

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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