一度は乗ってみたい東日本の観光列車10選。グルメも絶景も足湯も満喫!?
旅の移動時間を楽しくしてくれる観光列車。東日本には、その地域の魅力を詰め込んだ素敵な観光列車がたくさん走り、人気を集めています。今回は、趣向を凝らした各地の観光列車をご紹介します。
① TOHOKU EMOTION(青森・岩手)
② リゾートみのり(宮城・山形)
③ とれいゆ つばさ(福島・山形)
④ フルーティアふくしま(福島)
⑤ SLぐんま みなかみ/SLぐんま よこかわ(群馬)
⑥ B.B.BASE(東京・千葉)
⑦ 伊豆クレイル(静岡)
⑧ HIGH RAIL 1375(長野・山梨)
⑨ 現美新幹線(新潟)
⑩ Shu*Kura(新潟)
① TOHOKU EMOTION(青森・岩手)
一度は乗ってみたい、移動するレストラン
東北の復興支援と地域の活性化の一環として2013年に誕生したのが、「TOHOKU EMOTION(東北エモーション)」。三陸の海が広がる八戸線(JR八戸駅~JR久慈駅間)を走ります。
「東北レストラン鉄道」ともいわれ、車体には、イタリアンレストランをイメージした石積みの図柄のラッピングシートが。「列車でレストラン体験」という非日常が、楽しく演出されています。
Kazutaka Matoba様
@kazutakamatoba
【ご本人コメント抜粋】
八戸より乗り込み、久慈へ、列車の雰囲気も素敵なり。テンション上がります。海沿いの景色を眺めながらの食事、良いです。
【びゅうたび編集部より】
白い車体がまぶしいですね。
1・3号車が景色を楽しみながら食事ができるレストラン、2号車が調理の様子を目の前で楽しめるライブキッチンという3両編成。人気シェフによるできたてのオリジナルメニューが用意され、車内にはおいしそうな香りが漂います。
上原 梓 uestagram様
@ue.az
【ご本人コメント抜粋】
全てが美味しいだけじゃなくて、すこーし予想を上回ってくる感じ、たまらん!!
【びゅうたび編集部より】
一品ずつ繊細に作られていて、目でも味わえますね。
往路の八戸~久慈間は、旬な東北の食材をふんだんに使った豪華なコース料理、帰りの久慈~八戸間は、デザートブッフェが堪能できます。甘いものだけでなく、オードブルが豊富に用意されているのも、うれしい心配り。
細部にまでこだわりをもって仕上げられた料理の数々と、東北の美しい景色が心に刻まれ、素晴らしい思い出になること間違いなしです。
② リゾートみのり(宮城・山形)
陸羽東線で車窓に広がる絶景を楽しむ
数多くの温泉地をはじめ、伊達政宗や松尾芭蕉ゆかりの名所も多いJR陸羽東線。「奥の細道湯けむりライン」の愛称でも親しまれています。その陸羽東線を走るのが、「リゾートみのり」。
外観には、伊達政宗の兜をイメージしたアンティークゴールドの装飾や、稲穂をイメージしたラインがデザインされています
Toshi様
@toshi__jre
【ご本人コメント抜粋】
リゾートみのり 新庄行 8727D
キハ48系
【びゅうたび編集部より】
外観からも、車窓の大きさがよくわかります
「リゾートみのり」沿線の見どころのひとつは、紅葉の名所「鳴子峡」。落差100メートルにも及ぶ大峡谷が赤や黄色に鮮やかに染まる様子は、まさに絶景! 車窓に鳴子峡が見えてくると、列車もゆっくり徐行運転をしてくれるので、シャッターチャンスを逃さないでくださいね。
Aimi様
@aimiuchi
【ご本人コメント抜粋】
宮城にお出掛けしてきました。
鳴子峡は紅葉真っ盛り
【びゅうたび編集部より】
鳴子峡の紅葉は、とにかく圧巻!
車内には、鳴子峡の紅葉をイメージした暖色系のリクライニングシートが配置されています。客車は足元が広々とした設計になっていて、旅の疲れが癒やされるでしょう。
1・3号車の先頭車両に設置されているのは、展望スペース。大きな車窓からは、沿線の美しい風景を180度の大パノラマで楽しめます。
daisuke_sakata様
@hidadx
【ご本人コメント抜粋】
リゾートみのりの窓の大きな座席。
【びゅうたび編集部より】
ゆったりした空間で車窓を眺められますね。
③とれいゆ つばさ(福島・山形)
「足湯」付きお座敷列車で、秋の山形の味覚を満喫
車窓を眺めながらくつろげる「足湯」が設置された、斬新な新幹線が「とれいゆ つばさ」です。運行区間は福島駅~新庄駅間。ロゴマークは、山形のフルーツを中心にした産物などをギュッと凝縮したもの。よく見ると、ベニバナや将棋の駒などもさりげなく織り込まれています。
ゐちかわ様
@task_ichi
【ご本人コメント抜粋】
2019.7.15 奥羽本線(山形新幹線) 高畠-赤湯
【びゅうたび編集部より】
美しいグリーンとブルーの車体が爽やかですね。
「足湯」車両には2つの湯船があり、それぞれ数人ずつ腰かけられます。お湯の温かさがじんわりと足に伝わってくる感覚は、とても気持ちのいいもの。さらに、足湯に浸かりながら風景を眺めるという、今までにない旅の楽しみ方ができるのもポイントです。更衣室もあるので、ストッキングやタイツ着用の女性でも安心。
「とれいゆ つばさ」専用タオルもいただけます!
足湯から上がったら、畳敷きの「お座敷指定席」や、湯上がりラウンジ&バーカウンターで、リラックスしたひとときを。バーカウンターは、山形県の地酒やフルーツジュースなど、充実の販売ラインナップです。さらに2019年4月からは、車内設備や、パッケージツアーのセットのお弁当がリニューアル。山形の食材がふんだんに使われた豪華なお弁当はおすすめです!
エリコ様
@kmsky5
【ご本人コメント抜粋】
これが列車の中とは中々に壮観
【びゅうたび編集部より】
バーカウンターでは、山形のお酒やドリンクを。
④フルーティアふくしま(福島)
スイーツを味わいながら景色が楽しめる「走るカフェ」
「フルーティアふくしま」のコンセプトは、「走るカフェ」。磐越西線の郡山駅~喜多方駅間を運行します。落ち着いた内装の車両で、果物王国・福島のフルーツをたっぷり使ったスイーツを味わいつつ、風景ものんびりと楽しめる列車です。ネーミングの由来は、「フルーツ」と、紅茶の「ティー」の掛け合わせ。車体にも、コンセプトに合わせたティーポットとフルーツのキュートなイラストが描かれています。
Ryusuke様
@horiryu1984
【ご本人コメント抜粋】
東北の鉄分は美味かった
【びゅうたび編集部より】
車体にはかわいいロゴマークが。
1号車はカフェカウンターとカウンターシート、2号車にはボックスシートと1人掛けシートが設けられています。車内では、旬のフルーツが使われているオリジナルスイーツと、フルーツジュース、ホットコーヒーをいただけます。提供されるスイーツは、福島の人気店によるもの。乗車する季節ごとに提供されるスイーツが変わるので、何度も乗りたくなりますね。
カフェカウンターのドリンクバーでは、アイスティーやアイスコーヒーがおかわり自由。さらにグッズコーナーもあり、車内でしか販売されていないオリジナルグッズや、地酒などを買うのもおすすめです。
シックな雰囲気のバーカウンター
⑤SLぐんま みなかみ/SLぐんま よこかわ(群馬)
車窓の景色を楽しみながら、駅弁でSLの旅を満喫
群馬では、「D51 498」と「C61 20」という2種類の蒸気機関車(SL)が走っています。上越線(高崎~水上間)を運行するのが「SLぐんま みなかみ」。信越本線(高崎~横川間)を運行するのが「SLぐんま よこかわ」。SLは、かつて日本中で走っていましたが、現在では限られた場所でしか乗ることができません。そのため、この群馬の2つのSLは、とても貴重で人気があります。
shoyo hosono様
@12shoyo32
【ご本人コメント抜粋】
SLみなかみ
渋川ー敷島
2019.8.12
【びゅうたび編集部より】
立ち上る煙の熱が伝わってくるようです。
どちらのSLも、見どころは車窓から望む雄大な山並み。特に紅葉の季節は木々が色付き、美しい景色が見られます。また、レトロな客車は一見の価値あり。昔の人たちはこれで長距離旅行したのだなと、感慨深い気分になります。
SLぐんま みなかみの座席
旅のお楽しみといえば駅弁。JR横川駅の近くには、「峠の釜めし本舗 おぎのや本店」があります。「峠の釜めし」が発売された1958(昭和33)年は、温かい状態で食べられる駅弁は珍しく、その名を全国に知られるようになりました。
一度は食べてみたい「峠の釜めし」
⑥B.B.BASE(東京・千葉)
房総半島をサイクリング
「ロードバイクやクロスバイクなどを、車内にそのまま乗せられる」という、ユニークな移動方法を実現させた列車「B.B.BASE」。「房総バイシクルベース」の略で、「房総のさまざまなスポットを自転車で巡るための基地」というコンセプトで開発されました。
そのため、運行区間はなんと4種類! 内房コース(JR両国駅~JR和田浦駅間、JR館山駅~両国駅間)、外房コース(両国駅~JR安房鴨川駅間)、佐原コース(両国駅~JR佐原駅間)、銚子コース(両国駅~JR銚子駅間)の中から選べます。
愛車を押してそのまま乗車
一般的に、自転車を列車に持ち込む際は、折り畳むか解体して、専用の輪行袋に収めなければいけません。しかし「B.B.BASE」の車内には、自転車を簡単に収納できる専用のサイクルラックが用意されているので、輪行袋に収納する手間が不要なのです。
専用ラックで、自転車を安全に固定!
全6両のうち、4号車だけは自転車を積載しないフリースペース。大型モニターで観光のPR映像が上映されていたり、観光パンフレットが置かれたりしています。サイクリスト同士の情報交換の場になっているのも、「B.B.BASE」の特徴です。
また、足を自転車のペダルに固定するビンディングシューズでも滑らないよう、凹凸をつけたゴムの床面が採用されていて、車内を移動する際も安心です。
滑りにくい素材の床も、うれしい配慮です
【B.B.BASEの旅】サイクルトレインに乗って愛車と一緒に房総半島へ!
⑦伊豆クレイル(静岡)
「食べて、飲んで、おしゃべりして過ごす」列車
「伊豆クレイル」は、2016年から運行している観光列車。土日と祝日を中心に、小田原~伊豆急下田間を1日1往復します。白地にメタリックピンクの車体には、桜の花、吹き寄せる海風、海岸線のさざ波など、「伊豆」にちなんだモチーフがデザインされています。
4両編成で、1号車は海側にカウンター席、山側に向かい合わせの席を設置。山側の席は床が高くなっているため、どの席からも海が存分に眺められます。
2号車にはラウンジとバーカウンターがあり、ラウンジでは音楽のミニライブなど、イベントが開催されることも。伊豆の加工品や調味料などを販売するショップも併設されています。
3号車は、4人掛けのコンパートメント席。4号車は、ゆったりしたリクライニングシートとボックスシートがあります。
海に面した大きな窓から、太平洋をゆったりと眺められます
伊豆や箱根など、地元の食材をふんだんに使った食事やデザートも魅力。料理の監修は、東京都・日比谷のフレンチレストラン「モルソー」のオーナーシェフ・秋元さくらさんです。自分へのごほうびに、「伊豆クレイル」で贅沢な旅をしてみては。
Melody様
@lalakurara1103
【ご本人コメント抜粋】
ずっと楽しみにしていた伊豆クレイルに乗って旅行
お天気にも恵まれ、おいしいお食事を食べながら景色を堪能しました
【びゅうたび編集部より】
雄大な自然を見ながら、人気店の料理を楽しめるのは贅沢!
⑧HIGH RAIL 1375(長野・山梨)
車窓の雄大な景色を楽しめる天空列車
長野と山梨にまたがってそびえる八ヶ岳。その山麓に沿って走る、別名「八ヶ岳高原線」ともいわれるJR小海線の観光列車が「HIGH RAIL 1375」です。長野県の小諸駅~山梨県の小淵沢駅の間を運行します。JR線の中で日本一標高の高い地点を走る「HIGH RAIL 1375」、列車名の「1375」は、その標高を表しています。「天空にいちばん近い列車」とも呼ばれているそうです。
小海線沿線は、とにかく自然が多いのが魅力。風光明媚な車窓の景色を、思う存分楽しみましょう。
2両編成のHIGH RAIL1375
車内設備で特筆すべきは、2号車にあるプラネタリウム。小海線沿線には、日本を代表する宇宙観測施設などがある、日本でも有数の星空の名所。そのため、「HIGH RAIL 1375」でも、列車に乗りながら宇宙の魅力に触れることができるのです。
宇宙を感じられる演出が盛りだくさん
「HIGH RAIL 1375」では、オプションでブランチやスイーツを事前予約できます。特に、長野の老舗和菓子店などが監修しているスイーツセットは人気。スイーツ好きの方は、ぜひご堪能ください。
kazu yokoyama様
@kazu_yokochin
【ご本人コメント抜粋】
小海線。
高原列車の旅。
【びゅうたび編集部より】
雄大な自然を見ながら飲むコーヒーは格別でしょう。
【HIGH RAIL 1375】天空に最も近い列車&高峰温泉ランプの宿の星空を楽しむ夏旅
⑨現美新幹線(新潟)
国内外の人気アーティストの現代美術を車内で鑑賞
「美術館+カフェ」というコンセプトで、新潟駅~越後湯沢駅の間を走る列車が、「現美新幹線」です。「現美」とは「現代美術」のことで、車両ごとに現代アーティストの作品を展示しています。
ギリユウ(カタギリ)様
@asagiri21
【ご本人コメント抜粋】
外観デザインは写真家の蜷川実花さんが手がけたもので、夏の風物詩である「長岡花火」が描かれています。
【びゅうたび編集部より】
美しい車体も、まさにアート!
車体いっぱいにあしらわれた、鮮やかな花火の写真にも目を奪われます。全車両でデザインが違うことにも注目。
列車内の展示も、写真や絵画、映像など、さまざまなジャンルが揃い見ごたえ抜群。乗車したらゆっくり車内を一巡して、お気に入りのアートを探しましょう。
現美新幹線の車内
カフェスペースも大きな特徴のひとつ。新潟・燕市で人気の「ツバメコーヒー」が監修するこだわりのコーヒーや、地元食材にこだわったスイーツなどが味わえます。コーヒーを飲んで目的地まで移動しながらアートに触れる……。世界最速の芸術鑑賞という、貴重な体験ができる列車です。
@~@Welcome to Niigata Japan様
@tenjino
【ご本人コメント抜粋】
佐渡バター笹団子ケーキとツバメコーヒーラテ。
【びゅうたび編集部より】
雄大な自然を見ながら飲むコーヒーは格別でしょう。
⑩Shu*Kura(新潟)
銘酒の利き酒や、地元食材にこだわったおつまみも
酒どころとして有名な新潟に登場した、「日本酒」をコンセプトにした列車が「Shu*Kura」です。上越妙高~長岡~十日町を結ぶ「越乃Shu*Kura」、上越妙高~長岡~越後湯沢を結ぶ「ゆざわShu*Kura」、上越妙高~長岡~新潟を結ぶ「柳都(りゅうと)Shu*Kura」と、3種類のルートがあります。
Taki様
@hiromu_tk
【ご本人コメント抜粋】
長岡からは 水と大地の贈り物 越乃shu*kuraに乗車
この日は新潟発着の柳都shu*kuraで運転
【びゅうたび編集部より】
景色を見ながらお酒を飲めるなんて贅沢です。
この列車の一番の魅力は、新潟の地酒が車内で楽しめること。ウエルカムドリンクとお弁当がセットのプランを選ぶもよし、車内のサービスカウンター「蔵守~kuramori~」で日本酒を購入し、立ち飲みしながら美しい日本海を眺めるのもよし。日本酒好きなら、ぜひ一度は体験してみたくなるはず。
Atusi Turumaki様
@turuatu
【ご本人コメント抜粋】
観光列車 越乃shu*kuraに乗ってきました
お弁当付きプランで6600円
車窓を眺めながらお料理と日本酒を楽しみます
別車両でジャズの生演奏や日本酒の試飲会などもありました
楽しいです
【びゅうたび編集部より】
景色を見ながらお酒を飲めるなんて贅沢です
日本酒は、利き酒用に常時5種類の銘柄を販売。さらに、おちょこ3杯に、地元の食材を生かしたおつまみがついてくる「吞み比べセット」も人気です。地酒の銘柄は定期的に変わるので、季節ごとに楽しめます。
イベントスペースでは、音楽の生演奏や、蔵元の方を招いてのイベントなどが開催されることも。おちょこを片手に音楽やトークも堪能しましょう。
まさに日本酒尽くしの時間を過ごせますね
「越乃Shu*Kura」の旅。酒どころ越後を走る日本酒列車で吞みまくり!
観光列車で旅に行こう!
列車ファンならずとも、バラエティ豊かな観光列車の数々は、とても魅力的なものばかり。移動時間も楽しみながら旅ができる観光列車に、ぜひ乗車してみてください。
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