すべてが二重丸の優等生?! TWICEの隙の無い戦略【Chart insight of insight】
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今週のHot100はかなりの激戦。日向坂46、祭nine.、RADWIMPSなどの新曲が続々とベスト10にチャートインしており、先の読めない状況となってる。今週2位となったTWICEの新曲「HAPPY HAPPY」もそんな一曲といっていいだろう(【表1】)。7月17日にリリースされたフィジカルのCDは、30万枚を超えるセールスとなった。
チャートのポイントの配分だけを見ると、セールスが大きな要素ではあるのだが、実はすべてに抜かりなく結果を出している。ダウンロードこそ1ヶ月前に先行されたので51位に落ち着いてしまっているが、ストリーミングは再浮上して先週の76位から一気に8位にまで上昇している。また、ルックアップ(PCによるCD読取数)もCDの売上同様に2位となっており、レンタルでも人気なのが証明されている。
しかし、TWICEの実力はそれだけではない。ダウンロードやストリーミングと同時タイミングで公開されたミュージックビデオは、すでに2000万回に迫る勢いの再生数を記録し、今週の動画再生数は8位となっている。もともと彼女たちの動画再生数は、日本のガールズグループとは比較にならないほどの圧倒的な強さがあり、今回もハワイロケや7月24日リリースの次のシングル「Breakthrough」と同じセットで撮るなど、話題性も申し分ない。他にも、ラジオでのオンエア回数は6位、ツイッターのつぶやき数も3位と、どこを切り取っても抜かりないのだ。あとはカラオケのポイントくらいだが、これも楽曲が浸透すれば自然と上昇してくることだろう。
TWICEは、瞬発力だけでなく、ロングセールスになる傾向があるが、それもこういった全方位に対する戦略があってこそ。一極集中のプロモーションもアーティストや楽曲によっては間違いではないが、ヒットを作るには彼女たちのような隙の無さはとても重要なのだ。Text:栗本斉
栗本斉:旅&音楽ライター、選曲家。レコード会社勤務の傍ら、音楽ライターやDJとして活動を開始。退社後、2年間中南米を放浪し、現地の音楽を浴びる。その後フリーランスとして活動した後、2008年から2013年までビルボードライブのブッキングマネージャーに就任。フリーランスに戻り、雑誌やライナーノーツなどの執筆や音楽評論、ラジオやストリーミングサービスにおける構成選曲などを行っている。
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