「フリーランスはあっさり仕事なくなる」「リーマンショック忘れたの?」 ランサーズ「#採用やめよう」キャンペーンに賛否両論

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クラウドソーシングサービスのランサーズが「#採用やめよう」と題したプロジェクトを開始し、就活解禁となる2019年6月1日の日本経済新聞に一面広告を掲載。同社の秋好陽介社長は「人材=正社員だけではない。遠隔でも高スキルで本気のフリーランスがたくさんいる。採用の価値観をアップデートしたい」として、ハッシュタグでのツイートを呼びかけています。

同社の公式アカウントは渋谷でこの広告を持って役員と部長がアピールする様子をツイートしています。

このプロジェクトに関して、同社は「採用や就職、正社員を否定するつもりは一切ありません」としつつ、「正社員だけが人材であるという考え方には強い疑問を抱えておりました」といい、「正社員もフリーランスも一緒に本気のチームを作りましょう」と呼びかけています。

このキャンペーンについて、『Twitter』では「素晴らしい」「最高」という声が多数上がっていた一方で、疑問を呈する意見も寄せられています。前者はIT系やクラウドソーシングサービスの利用経験のある人からのツイートが目立っています。

ランサーズがやってる #採用やめよう ってやつ、結構共感。

別に採用が悪いわけじゃなく
「選択肢はもっとあるよね?」
という話。

働き方や考え方は多様化しているのに
「こうでなくてはならない」
という固定観念が根深く残ってる。

新しい働き方へ社会がシフトするには、固定観念の断捨離も必須

専業主婦13年。パニック障害持ち。
それでも今のわたしが生きるために必要だと家族にプレゼンして『整理収納アドバイザー』になった。子どもがいても持病がある私でも出来ることがあるんだってことも、働き方は自分で選べるんだということも今の私なら胸を張って言えます。

「フリーランスはあっさり仕事がなくなる」と警鐘を鳴らすツイートも。

ポジショントークの広告なので、感想を少し。

フリーランスは何かしら特定の居場所がないとマジでキツイ。

担当者で案件の量が変動する。

あっさり仕事が決まってあっさり仕事がなくなる。

結論、働く以外の何かが大切であれば、すごく素敵だけと、特にないなら推奨できん。

現在は労働者の売り手市場ですが、就職氷河期やリーマンショックを経験している人からの懐疑的な意見も複数ありました。

新卒で正規雇用で働ける人は、絶対に正規雇用です。派遣、フリーター、アルバイト、請負、すべて「自由な暮らし、多様性」などと言ってこの30年間若者を搾取している人たちがいましたが、みんな地獄を見ました。年越し派遣村で、検索してください。

就職氷河期とか、リーマンショックとか、人々はもう忘れてしまったのだろうか・・・あるいは、知らないだけなのだろうか。。。外注費なんて真っ先に削られるから、真っ先に死ぬんだよ、いつも最先端なんだ、崖の最先端にいるんだよ;; こういう流れは本当やめてほしい。

さらに、ホワイトカラーしか考慮していないという声も。

こういった事を言ってる人を見ると、ホワイトカラーの仕事しか見てないんだなぁと思う。

どんなに時代が進んだって、私たちの生活は農業、水産、製造、物流などなどの、現場で身体を酷使しながら働いてる人たちに支えられてると忘れないで欲しい。

賛否両論が渦巻いているランサーズのキャンペーン。クラウドソーシングの登場で、在宅ワークがより現実的になった一方で、案件の単価が下がるといった問題も指摘されています。また、一度フリーランスになってから再度会社などに雇用されることが難しいということもあり、健康保険など社会保障と絡めてどのようにキャリアを築いていきたいのか、慎重に考えるべきなのではないでしょうか。

#採用やめよう で本当に伝えたいこと(ランサーズ)
https://www.lancers.co.jp/saiyo_yameyo/ [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

ウェブサイト: https://note.com/parsleymood

TwitterID: ryofujii_gn

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