ニュージーランドの非ムスリム女性が連帯を示すためにヒジャブを被ることについてムスリム女性から疑問の声も

モスク襲撃事件のあったニュージーランドで、ムスリム女性への連帯を示すために、イスラム教徒以外の女性もスカーフを被る動きが広がっている。イスラム教に対する偏見が怖くてヒジャブ姿で外出できないというムスリム女性に配慮して始まったものだという。アーダーン首相も、事件後にモスクを訪れる時や追悼式典の時などにスカーフを被っている。

欧米と日本のマスメディアはこの運動を美談のように報じているが、果たして本当にそうなのだろうか。(元)ムスリム女性からの疑問の声もあることを紹介しておきたい。


https://twitter.com/taslimanasreen/status/1109136208582639616


https://twitter.com/taslimanasreen/status/1109147715219406849
バングラデシュ生まれでイスラム教の女性抑圧を告発し続けてきたタスリマ・ナスリンさんは、「なぜニュージーランドの白人非ムスリム女性が犠牲者への追悼としてヒジャブを被る必要があるのでしょう? 女性抑圧の象徴なのに。ニュージーランドの白人非ムスリム男性は連帯を示すために帽子を被りましたか? そうでないなら女性だけの負担になっていますよね」「世界中のイスラムコミュニティで、勇敢な女性がイスラム教の女性抑圧に抵抗し、ヒジャブとブルカを脱ぎ捨てる運動をしてきました。しかし今、ニュージーランドの首相はヒジャブを被ることで彼女たちの勇敢な闘争を否定するだけでなく、侮辱しています」とツイート。これは1万以上の“いいね”を集めている。


https://twitter.com/taslimanasreen/status/1109692674326564869
ナスリンさんはまた「ニュージーランドの女性は頭を覆うことによって犠牲者に連帯を示しているけど、なぜ脚は隠さないの? イスラム教徒は脚を見せるのも嫌うのに」と、薄っぺらい同情心を皮肉っている。


https://twitter.com/RitaPanahi/status/1109725812243099648
イラン系オーストラリア人のコラムニスト、リタ・パナヒさんは、「ヒジャブは単なる衣類でもなければ着飾る時に着けるアクセサリーでもありません。慎み深い文化の象徴が染み付いたものであり、女性に着用を求める一方でそれを着用しない女性を弾き出すものです。ヒジャブを受け入れるということは、ヒジャブの着用としとやかさを強制される文化に抵抗している勇敢な女性を裏切る行為です」と批判している。


https://twitter.com/Nervana_1/status/1109530434386436096
エジプト出身の医者・コメンテーターのニルヴァーナ・マフムードさんは、「ニュージーランドにお悔やみ申し上げます。しかしながらこの連帯は女性嫌悪に傾きすぎています。これこそ女性を抑圧するヒジャブの本質です。イスラム主義者に振り回されぬようご注意を」とアーダーン首相に念を押している。

画像とソース引用:『Twitter』より

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