日本人の反応は過剰すぎ? 新型インフルの影響による旅行キャンセル率発表

expedia

世界最大のオンライン旅行会社エクスペディアの日本向けサイト『エクスペディア ジャパン』は、日本およびアメリカ、イギリス、オーストラリアにおける、新型インフルエンザの影響によると思われる旅行予約キャンセル率の推移を公表しました。調査結果によると、旅行予約キャンセルは4月末~5月初めに急増していましたが6月に入ってからは回復。また、日本語サイトでは他国語のサイトに比べて、極めて高いキャンセル増加率を記録し、特に影響が大きかったことが明らかになりました。

日、英、米、豪の4カ国のそれぞれのサイトで、1~3月の平均キャンセル率を基準としてその後のキャンセル率の上昇を比較したところ、日本ではWHOが緊急委員会を開いた4月25日から5月25日までの1ヶ月で21ポイントも増加。一方で、他国では英0.5ポイント、米1.3ポイント、豪2ポイントの上昇にとどまり、日本は他国と比較して10倍近いキャンセル率の上昇を見せています。

WHOがフェーズ4認定を行った翌日の4月29日は、最もキャンセルが多く58ポイントまで上昇。豪7.7ポイント、米3.9ポイント、英1.5ポイント増であったことに比べて、日本の旅行者がいかに過剰な反応を示したことがわかります。

エクスペディアホールディングスのマーケティングマネージャー木村奈津子氏は「5月中旬以降は、落ち着きを取り戻しており、6月に入ってからは、キャンセル率が平均レベルに戻っただけでなく、予約を控えていた方の反動もあってか、かなりの勢いで予約を頂戴しています」とコメント。また同社は、一部の例外を除き3日前までキャンセル料が発生しないシステムであることにも触れ、そのことが「キャンセル急増の原因にもなった」とも述べています。

たしかに、この数字だけを見ていると「日本人はパニックを起こしすぎた」としか言いようがありませんが、成田空港での停留措置や相次ぐ学校閉鎖などの水際対策の厳しさ、新型インフルエンザ関連報道の加熱ぶりを見ていると、“触らぬ神にたたりなし”という気分にもなりましたよね。これから秋冬にかけてまた新たな動きがあるかもしれませんが、できれば「あの話はなんだったの?」と拍子抜けするくらいの幕引きになって欲しいものです(このニュースの元記事はこちら)。
 
 

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Kyoko Sugimoto

京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。

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