ある日突然SNSで殺人犯にされた男…映画『俺ではない炎上』をひろゆきはこう観た!「最後まで犯人は分かりませんでした」
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ある日突然、SNSで犯人に仕立て上げられ炎上した男——明日は我が身のノンストップ炎上エンターテインメント、映画『俺ではない炎上』が9月26日より全国公開。
“大手企業のごく普通の営業部長”である山縣泰介が、突如 SNSで個人情報をさらされ、殺人犯として追われることになる逃亡劇が描かれる本作。山縣演じる主演の阿部寛、芦田愛菜、藤原大祐、長尾謙杜、夏川結衣ら豪華キャストが集結しています。
匿名の群衆がSNS上でこぞって個人情報を特定し日本中から追いかけ回される、恐ろしい“炎上”事件の結末は? 映画好きで、長年数々の炎上を見届けてきた(!)ひろゆきさんに、作品の感想や昨今の炎上事情についてお話を伺いました。
映画『俺ではない炎上』主題歌予告:https://youtu.be/SWItwKYBfzE
今のネット感、現代社会っぽさをちゃんと拾っている

——まずは本作をご覧になっての率直な感想を教えてください。
“炎上”という言葉や昨今のインターネット事情をテーマにしていることと、僕にとって阿部寛さんは『テルマエ・ロマエ』(2012)のイメージが強いので、観る前はコメディなのかなと思っていました。思ったよりもミステリーで、伏線回収とかもあったりするので、構造がきちんとしている映画だなと思いました。
——阿部寛さんが炎上やSNSの拡散に翻弄される…というギャップも面白い作品かもしれませんね。
阿部寛さんって、真面目な顔で面白いことをしても不自然さを感じない俳優さんだなと思います。「普通こうしないよね」というシーンも気にならないというか。パンツ一丁で歩いているシーンがあって、あれが他の俳優さんだったらもっと違和感を覚えると思うんですよ。カッコ悪いとか、はしたないとか。体型がきちんとしていることもあってそうならない。本来であればもっと別の所が気になっちゃうのが、阿部寛さんが演じていると気にならないのが特殊な才能なのかなーと思いました。
——炎上の描き方についてはどう感じましたか?
「山縣泰介が殺人犯」らしいという情報が出回りはじめてすぐにファミレスで盗撮されるシーンがありますけれど、そこまで早く拡散されないよね、映画的な演出だよねという部分がありつつも、長期的に見るとそういうことって起こりうるだろうなと。拡散されて炎上するまでの時間軸がギュッと縮められてはいますが、現実に無い話というわけではないので、今のネット感、現代社会っぽさをちゃんと拾っているなと思います。
——作品の中で山縣はどんどん追い詰められていきますが、ひろゆきさんがこの立場になってしまったらどう行動しますか?!
僕だったら家から出ないですね。山縣さんは、家に帰ったらSNSの拡散を見て集まって来た人がいて恐くなって逃げますけれど、家に不法侵入する人がいたら最初から警察に連絡した方が良いと思うんです。通報して取り調べを受けることになったとしても、そのことでアリバイが証明されることもあるだろうなって。
あと、僕の持っている真実の情報をずっと出し続けます。「これが正解です」と言い切るのではなくて、「僕から見たのはこれです」「僕の状況はこうです」というのをちゃんと出し続けていくと思います。それから、インターネットのことはある程度分かってはいるので、最初に情報を投稿した人のアカウントを掘りますね。

炎上に加担する人たちの“正義感”
——最近の炎上事情をどう感じられていますか?
炎上させたり、炎上に加担すると、しっかりと訴えられるよねというケースが最近増えてきたので、赤の他人の写真や名前をバンバンアップするということは最近少ないなと思います。この夏もネットを騒がせる色々な事件が起こりましたけれど、被害者・加害者の写真や名前が全然出てこなかったですよね。少し前だったらどんどん出ていたと思うので、そういう意味で言うと、健全化しているのではないかと思います。
この映画もそうなのですが、炎上に加担する人たちって、基本的には“正義感”を持っていることが多いと思うんですね。悪いヤツがいるから、懲らしめるために個人情報をアップしちゃおう! みたいな。今はそれをしてしまうと、「そんなこと何でやっているの? それは正義じゃないよね?」と攻撃を受ける側になってしまう。なので、あまりやらなくなったっていうのはあるんじゃないかな、と。
——拡散することも罪になるという認識が広がってきたことも良いですよね。
あとは、世界中でXはあまり使われていなくて、Facebookやinstagramで友達や知り合いとやりとりをしたり、自分たちの話したい話をする、こじんまりとした世界を作っていくことが主流になっているので、炎上的なことは起きづらくなっているなと思います。
——炎上では無いですが、ひろゆきさんの様に有名人だと勝手に写真を撮られてしまった…なんてことはありませんか?
勝手に写真を撮られてアップされたことは数回しかなくて、それも、以前にストーカーされていた時で「この人がやってるな」って分かったんですよね。他国の場合はパパラッチ的な写真を撮って出版社に売ることで生活している人がいるから多いかもしれないですけど、日本人ってそういう所まともだなと思います。

ネタバレ厳禁な本作「オチについては全然分かりませんでした」
——山縣はインターネットに疎いということもあって、ワケが分からないまま翻弄されてしまいますが、いわゆるおじさん世代が気をつけた方が良いことはありますか?
中高年と言っても、ネットを使い始めて10年、20年という人は多いと思うんですね。今の時代にネットを使わないと決めた人は、たぶん永遠に使わないので、初心者トラブルというのは子供達、10代に起こりやすいのかなと思いますね。
なので、ネットに関連してではなく、山縣さんと同じ様に「今時の若いもんは…」的なことを日頃思っていて、それをうまく隠しているつもりでも周りには案外バレているということは気をつけた方が良いのかもしれないなと。山縣泰介(阿部寛さん)が若者に理解無い、いやな中高年として描かれていますけれど、お父さん世代は共感する人が多いかもしれないなと思ったりしました。
——家族との関係もなかなか…考えさせられるお父さん達は多いかもしれません。
その家族との関係が上手くミステリー要素にも作用していて、「普通こうならない?」という疑問が起こらないんですよね、このお父さんならそうなんだろうと納得してしまうので、オチについては全然分かりませんでした。きっと伏線もあったと思うのですが、「そういうことなんだ」という驚きがあったので、そんな所も楽しめるんじゃないかと思います。
——ネタバレ厳禁な作品となっているので、ぜひお早めに映画館で楽しんでいただきたいですね。今日は楽しいお話をありがとうございました!

作品情報

◆原作小説「俺ではない炎上」(著者・浅倉秋成/双葉文庫)
第43回吉川英治文学新人賞候補になり映画化もされた「六人の噓つきな大学生」などの浅倉秋成の小説。SNSで根拠の乏しい情報が<真実>となり大きな事件へと発展する、現代の冤罪の恐怖を描いた意欲作。
【作品概要】
■タイトル:『俺ではない炎上』
■キャスト: 阿部寛
芦田愛菜 藤原大祐 長尾謙杜
三宅弘城 橋本淳 板倉俊之 浜野謙太 美保純 田島令子
夏川結衣
■原作:浅倉秋成『俺ではない炎上』(双葉文庫)
■監督:山田篤宏
■脚本:林民夫
■音楽:フジモトヨシタカ
■主題歌:WANIMA / 🔥おっかない🔥(unBORDE/WARNER MUSIC JAPAN)
■配給:松竹
■クレジット:Ⓒ2025「俺ではない炎上」製作委員会 Ⓒ浅倉秋成/双葉社
■公開:2025年9月26日(金)全国公開
■公式HP:https://movies.shochiku.co.jp/oredehanai-enjo
■公式X:https://x.com/enjo_movie
■公式TikTok:https://www.tiktok.com/@enjo_movie
【STORY】 大手ハウスメーカーに務める山縣泰介は、ある日突然、彼のものと思われるSNSアカウントから女子大生の遺体画像が拡散され、殺人犯に仕立て上げられる。家族も仕事も大切にしてきた彼にとって身に覚えのない事態に無実を訴えるも、瞬く間にネットは燃え上がり、“炎上”状態に。匿名の群衆がこぞって個人情報を特定し日本中から追いかけ回されることになる。そこに彼を追う謎の大学生・サクラ、大学生インフルエンサー・初羽馬、取引先企業の若手社員・青江、泰介の妻・芙由子といった様々な人物が絡み合い、事態は予測不能な展開に。無実を証明するため、そして真犯人を見つけるため、決死の逃亡劇が始まる―――。

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