The Future Eveとロバート・ワイアットのコラボ作が完成

The Future Eveとロバート・ワイアットのコラボ作が完成

 日本人ダーク・ウェイヴのパイオニアとして、2015年に米NYの<MINIMAL WAVE>よりリイシューされるなど、近年カルト的な再評価が進むTomo Akikawabayaがスタートした新名義のプロジェクトThe Future Eveが、音楽活動の停止を発表している、イギリス音楽界の至宝ロバート・ワイアットとのコラボ作『KiTsuNe / Brian The Fox』を発表する。

 『KiTsuNe / Brian The Fox』は、Thが、ロバート・ワイアットから1998年に受け取った1本のDATテープから始まったコラボレーション作品。

 録音された一篇の詩とベーシックなトラックがThのギター、半谷高明によるシンセサイザー、ミックスによって拡張され、膨大なワイアットのコラボレーションの中でも最もオブスキュアな作品となったオリジナル・バージョン(Disc1)、そして無常を見るかのように繰り返されるワイアットの声と詩、テープのMIDI変換によってプリミティヴな音階を獲得し、まるでアクション・ペインティングのように特異な動きへと変貌を遂げ、生命の輪廻が表現されたというリング・バージョン(Disc2)からなる。

 電子エスノ・アンビエントともコールドウェイヴの極北とも呼べるかのような強烈な密度を持ったこの作品は、成長と増幅を遂げ、様々なプロジェクトが現在も派生している「KiTsuNe」の広大な世界の端緒となる貴重なドキュメントといえる。

 DISC1の「02.03」は、ワイアットのアルバム『Cuckooland』に収録された「Tom Hay’s Fox」の原曲。マスタリングをTaylor Deupreeが担当、アートワークはTh自らが撮り下ろした写真が使用され、デザインをModern Love諸作を手がけるRadu Prepeleacが担当している。

◎ロバート・ワイアットによるコメント
20世紀も終わりが近づいてきた頃、Thからこんなメッセージが届く―
「僕たちが作業を出来るような新しい素材がありますか?」
素材はあった。Brian the Foxだ。宙に浮いていてまだ手の入っていない、ベーシックなアイデアのままだった。
私の曲には珍しく、厳格なテンポは無く、俳句よりも短い詩!を書こうとしたものだった。
曲の最後は即興だった‐間をおいてから最後の和音になるのは、どの和音にするか決めかねていたからだ…(自宅のカセットを使いテープに直接録音、「作品」ではなかった。)
彼らは私のアイデアを美しく高めていった

◎リリース情報
『KiTsuNe / Brian The Fox』
2019/3/6 RELEASE
<トラックリスト>
DISC 1
1.01.01
2.02.01
3.02.02 ※
4.02.03
5.03.01

DISC 2 – Ring Version
1.04.01
2.04.02
3.04.03
4.04.04
5.04.05
6.04.06
7.04.07
8.04.08
※LP only

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