NUMBER GIRLがお金目当てに17年ぶり再結成! バンド内政治対立への懸念も

ロックバンド・NUMBER GIRLがオリジナルメンバーで再結成し、8月に北海道で行われる『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO』(以下『RSR』)に出演することが発表された。

誰もが知るようなヒット曲を持つメジャーなバンドではないものの、熱心な音楽ファンからは日本ロックシーンにおける最重要バンドの1つと目されていたNUMBER GIRL。そんな彼らがなんの前触れもなく突然の再結成を発表したことはもちろん、フロントマンの向井秀徳(Vo、G)がその理由に金銭面を挙げたことも話題となっている。

「稼ぎてえ、とも考えた」

新たに開設されたバンドの公式サイトには、向井のコメントが掲載されている。「2018年初夏のある日、俺は酔っぱらっていた。そして、思った。またヤツらとナンバーガールをライジングでヤりてえ、と。あと、稼ぎてえ、とも考えた」と再始動の動機を記した上で、「そして、ヤることになった。できれば何発かヤりたい」と結び、『RSR』以外にも活動を行う可能性をにおわせた。

名のあるバンドが再結成される際、そのほとんどは金銭的な事情によって実現する。通常、それはあくまで暗黙の了解として扱われ、公式なステートメントに含めるケースは極めてまれだ。本当はお金のためであっても、「久しぶりに再会して音を出してみたら最高だったから」や、「昔からのファンに喜んでもらいたかったから」といった“美しい”理由のみを発表するのが一般的であり、常識でもある。

しかし向井は「稼ぎてえ」と明言した。このコメントが「いかにも向井らしい」と、ファンから絶賛のコメントが相次いでいる。曰く、「わざわざ言わなくていいことを言っちゃう向井さん最高」「それが腑に落ちる理由として受け入れられる向井秀徳の人間性がすごい」「向井の“稼ぎてえ”流行りそう」といったものだ。

また、「ZAZEN BOYS(向井の現在所属するバンド)はそんなに儲からないの……?」といった心配の声も見受けられた。

奇跡の再結成?

NUMBER GIRLは、向井、田渕ひさ子(G)、中尾憲太郎(B)、アヒト・イナザワ(Dr)からなる4人組ロックバンド。1995年に福岡で結成、1999年にシングル「透明少女」でメジャーデビューを果たす。以後、精力的なライブ活動を中心に活躍し、2002年に解散した。

解散のきっかけは、中尾が「自分のやりたい音楽がある」と脱退を申し出たこととされている。これに対し、残りのメンバーが「この4人でナンバーガールである」との認識で一致したため、ベーシストの補充やサポートメンバーの起用による継続は断念。バンドを解散させることが決まった。

つまり解散理由はあくまで音楽的な方向性の違いと発表されている。しかし根強い不仲説も囁かれており、向井の「稼ぎてえ」コメントもあったことから、「本当にお金のためだけに嫌々やるのでは?」といった心配の声も後を絶たない。

というのも、アヒトが現在所属するVOLA&THE ORIENTAL MACHINEの持ち曲の中に、アヒト作詞の“極右的”な歌詞が存在すると話題になっているからだ。同時に、中尾が熱心なリベラルであることも知られており、同じバンド内、しかも最もコンビネーションを求められるリズム隊の2人が、政治的に真逆なのではないかとの見方がなされている。

ファンからは、「アヒトのネトウヨと中尾のリベラルをぶつけることで何か起きるのか」「アヒト氏の詩を読んだが、確かに支持出来ない内容だった。同じリズム隊の中尾氏はリベラル?そこが斬り合うようなテンションの源だったりして」など、懸念とも期待とも取れるような声が上がっている。

後輩ミュージシャンたちは歓迎ムード

後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)や川谷絵音(ゲスの極み乙女。ほか)ら、NUMBER GIRLに多大な影響を受けている後輩ミュージシャンたちは、それぞれのSNSで熱烈な歓迎コメントを発した。


後藤正文
https://twitter.com/gotch_akg/status/1096248508875567104


川谷絵音
https://twitter.com/indigolaEnd/status/1096252076860952576


ピエール中野
https://twitter.com/Pinakano/status/1096245682770345984


小出祐介
https://twitter.com/Base_Ball_Bear_/status/1096255179823804416

大ヒット曲も特になく、メジャーでの活動期間はわずか3年というバンドが、17年ぶりに集結することでこれだけ話題を集めている。このことからも、彼らの音楽が与えた影響の大きさを推し量ることができるだろう。

画像:NUMBER GIRL official websiteより引用
http://numbergirl.com/

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