手入力のコーディングは一切なし、“ロボット犬”に機械学習をさせて最高速度が25%もアップ!

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AI、機械学習、ロボットといったワードが最近はよく聞かれる。今後注目の技術となるのは間違いない。ロボット技術の開発者たちは、“機械学習”をさらに進化させた“強化学習”の技術を駆使し、四足のロボットの開発を進めているという。

・“強化学習”を採用した四足型ロボット「ANYmal」

これまでも、四足型ロボットの開発は取り組まれており、技術者たちは何とか本物の動物の動きを真似ようとしてきた。本物の動物の動きは、自然な動き、かつもっともエネルギー効率がよいためだ。

しかし、人間の手入力によるコーディングには限界があり、どうしてもロボットの動きは不自然になってしまう。そこで、ロボット開発者たちが注目したのが、“強化学習”の技術。“強化学習”とは、ある環境内において現在の状態を観測し、取るべき行動を決定する機械学習の一種である。

この“強化学習”を採用した犬のような形状のロボットは「ANYmal」と呼ばれ、以前より早く走れるようになり、転倒からの復帰も自力でおこなえるという。注目すべき点は、この“ロボット犬”が人間の手によるコーディングは一切なしで作動していることだ。

・シミュレーショントレーニングを重ねる

Science Roboticsによると、EFH Zurichの開発チームでは何度もシミュレーションのセッションをおこなった後、トレーニングデータを実際のロボットへ移管。

すると、「ANYmal」は以前より最高速度が25%アップし、転倒から自力でひっくり返ることもできるようになった。また、ステップ1つ1つが正しい方向へ踏み出せるようになっている。

四足型ロボットの用途としては、地下のトンネル調査や、建築現場で重い荷物を運ぶようなことが考えられる。ロボット技術は近い未来、私たちの生活に身近なものとなってくるだろう。“人間とロボットの共生”という、かつてSFで描かれたような世界が近づいてきているのかもしれない。

Science Robotics
Boston Dynamics’ Spotmini

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