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日本が人手不足なら、なぜ私たちの給料は増えないのか?(note)

日本が人手不足なら、なぜ私たちの給料は増えないのか?

今回は松本健太郎さんの『note』からご寄稿いただきました。

日本が人手不足なら、なぜ私たちの給料は増えないのか?(note)

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第6章の要点3つ

・日本の失業率はOECD国際比較でも低く、人手が足りないように見える
・しかし、人手不足を表す指標として用いられる「有効求人倍率」は有効求職者数が急激に落ち込むなど動きが変で、ちょっと疑ってかかるべき
・今まで10人でやる作業を8人で対応していた仕組みに限界が来たので、経営者もやむなく人数を増やしているだけ、という仮説が考えられる。売上が増えるわけでは無いので、当然給料だって増えないはず。

 

本文

人手不足への対策が急務だ
ハローワークで仕事を探す人1 人に何件の求人があるかを示す有効求人倍率が、バブル期を超えた。企業の間では人手を確保できず事業に支障が出ることへの懸念が強まっている。対策をいよいよ急ぐ必要がある。
(日本経済新聞 2017年5月31日より抜粋)

17年の失業率、23年ぶり3%下回る 雇用改善
 労働市場が「売り手優位」になるほど、賃上げなど待遇改善が進みやすくなる。パートタイム労働者など非正規社員の時給は上昇傾向にあるが、賃金水準が比較的高い正社員の給与は高収益のわりに緩やかな伸びにとどまる。社会保険料負担の増加もあり、家計が自由に使える可処分所得は増えにくい状況だ。
(日本経済新聞 2018年1月30日より抜粋)

アベノミクス以降、実質賃金が減っている

雇用動向を示す有効求人倍率が上がり続け、失業率は下がり続けています。つまりどの企業も圧倒的な人手不足だと言われています

では、私たちの給料は上昇したでしょうか。企業がより多くの労働者を求めている=人手の奪い合いになるからその分だけ給料が高くなるはずです。

賃金に関する指標の1つとして、名目賃金(支払われた貨幣額で表示された賃金)を消費者物価指数で割った実質賃金という指標があります。物価上昇率を加味した賃金だと考えればいいでしょう。図6-1のように推移しています。

実質賃金指数

2014 年ごろから一気に下がってしまい、30人以上の組織では3ポイント、5人以上の組織では5ポイントほど低下しています。2014年と言えば、安倍内閣がデフレからの脱却を目指して2%インフレ実現に向けて政策を遂行している最中です。

つまりインフレが少なからず起きたのに対して、賃金がそれほど上昇していないため、相対的に実質賃金指数が下がってしまったと言えるでしょう。

名目賃金はパートやアルバイトなどあらゆる労働者が含まれます。したがって、アベノミクスによる景気回復で雇用が増加したから、平均賃金が下がっているように見えるだけだという意見もあります。

同じく毎月勤労統計調査を見てみましょう(図6-2)。5人以上の事業所が対象の場合、一般労働者とパートタイム労働者の比率は2005年には25.3% でしたが2017年には30.8% に上昇しています。一方で13年かけて労働者総数の全体は700万人増えているのですが、そのうち一般労働者は200万人、パートタイム労働者は500万人です。

常用雇用

増加したパートタイム労働者数は全体を決定づけるほど多いとは言えないので、2014年を基準に考えても、「パートやアルバイトなど低賃金な労働者も増えて平均が下がった」だけでは、実質賃金指数が下がり始めた理由のすべてを解決できないでしょう。

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