【interview】“風景配信サービス”「LandSkip」とは?薄型・軽量の最新モデル発売や、マッピングバーの空間プロデュースまで、多角的に展開する同社の実情に迫る
「息抜きに自然の風景や音を感じたい……」そんな都会人たちにピッタリなサービスが、株式会社ランドスキップが提供する“風景配信サービス”「LandSkip」だ。先日、超薄型バーチャルウィンドウの新モデル「Window Air」もリリースされたばかり。代表取締役の下村一樹氏に詳しいお話を伺った。
・4K動画の自然の風景と音がバーチャルウィンドウに再現
Q1.風景配信サービス「LandSkip」とは、どのようなサービスですか?
“世界の風景を指先ひとつで連れてくる”をコンセプトにつくられた風景映像の配信サービスです。2000種類以上の風景は全て4K動画で撮影されており、自然音も入っています。
視点や画角にこだわっており、バーチャルウィンドウと組み合わせることで、まるで窓の向こうにその景色が広がっているような感覚を体験できます。法人向けにはバーチャルウィンドウだけでなくデジタルサイネージへの配信サービス、個人向けにはWEB、AppleTV、AndroidTVで配信アプリを提供しています。
Q2.「LandSkip」は、どのようにしてアイデアが着想され、開発が進められたのでしょうか。
代表下村(私)が生まれ育った北海道から上京したとき「なんだこのコンクリートジャングルは」と風景の違いにショックを受けたことが原体験です。
はじめは自分の部屋に大きなテレビを立てかけ、市販の風景DVDを流していましたが、カメラワークやズームで撮影された「見る風景」では窓のように感じられなかった。そこで自分の求める「感じる風景」を撮影してみたり、サイネージに窓枠をつけたり試行錯誤を重ねながら、同時にそうした風景を配信できる仕組みの開発を進めました。
・超薄型・軽量化の新モデルとは?
Q3.新モデル「Window Air」の製品特徴を教えてください。
1.5cmから広がる世界、これがWindow Airのコンセプトです。金具/フレーム込みで厚さ1.5cmという超薄型・軽量化を実現したバーチャルウィンドウで、まるで額を飾る感覚で風景を連れてくることができます。WiFi/Bluetoothを内蔵しており、電源1本つなぐだけで世界の風景が毎月自動で配信されます。これまでは施工・配線が必要なため新しくできる建物内装が中心でしたが、Window Airは既存の壁にも取り付けることができ、設置コストを大幅に削減しました。
・札幌市にオープンしたマッピングバーの空間プロデュースを担当
Q4.札幌市にオープンしたマッピングバー「The World」(http://www.the-world.hokkaido.jp)の空間プロデュースをおこなったとのことですが、提携の経緯や期待されたこととは何だったのでしょうか。
はじめはバーチャルウィンドウで演出する方向性だったのですが、オーナーと話をしているうちにプロジェクションマッピングも使ってお店全体を別世界にしましょうと盛り上がりまして。最終的に壁も天井もテーブルも一貫した世界観で演出することができました。これまでは実写がメインでしたが、今回はフルCGで異世界の森をつくっています。またお客様の滞在時間やオーダーしたお酒、その時の季節によってインタラクティブに空間を切り替えることも実現できました。ちなみに12月は異世界のクリスマス仕様になっています。
Q5.今後の展開、展望があれば教えてください。
バーチャルウィンドウそして今回発売したWindow Airで、風景のない場所、風景を見に行けない方に、心癒される風景を届けていきたいです。実際にオフィスやホテルだけでなく、病院や介護施設への導入が増えております。
また4Kよりさらに高画質の8Kによる風景配信を一部開始しており、200箇所以上を8K撮影済みです。海外ユーザーからの問い合わせも増えているので、世界に日本の素晴らしい景色を伝えたいですね。ビジョンである「風景の流通」を目指して、これからも皆様の心に残る風景を届けてまいります。
自然の風景や音になかなか触れる機会がない都会人に、「LandSkip」は癒しのひとときを提供してくれそうだ。
ウェブサイト: https://techable.jp/
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