嵐は長く売れ続けるのか?! 最新曲を前作と比較する【Chart insight of insight】
今週のHot100は、上位3位がすべて新曲に入れ替わるという激戦。その頂点を掴んだのは、モーニング娘。’18とジェジュンという強豪を抑えた嵐の新曲「君のうた」(【表1】)。この曲は、彼らの56枚目となるシングルで、テレビ朝日系のドラマ『僕とシッポと神楽坂』の主題歌となっている。メンバーの相葉雅紀が主演していることもあり、タイアップとしては申し分ないといえるだろう。
チャートの内訳も、圧倒的にCDのセールスポイントが大きい。初週で38万枚以上であり、2位のモーニング娘。’18の2倍以上もの売上を誇っている。ジャニーズはご存知の通り、配信は行わないし、動画もYouTubeでは観ることができない。そのため、セールスポイント以外には、ルックアップ(PCによるCD読み取り数)、ラジオのオンエア回数、ツイッターのつぶやき数などが重要になってくるが、そういった要素がなくても首位を獲得できるほどの強さを感じさせる。
ただ、これがロングセールスになるかどうかというのはまた別の話だ。ジャニーズ作品はすぐにチャートを降下するという印象があるかもしれないが、実はそんな短絡的なものではない。その証拠に前作「夏疾風」のグラフを見ていただこう(【表2】)。この曲は4週目までベスト10に入っており、他のアイドルのように初週のみチャートインして急降下ということになっていないのがよくわかる。セールスポイントに加え、ルックアップが健闘しているのは、長くレンタルされている証拠だろう。
今回の「君のうた」はドラマ主題歌ということもあり、視聴率や話題性によってはさらに長くチャートインする可能性が高い。どこまで粘り強く上位に留まるのか、楽しみな一曲である。Text:風奏陽
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