【interview】集英社や「まんが王国」と、新マンガアプリ開発を目指すand factory、その狙いと展望についてきいてみた

かつては、マンガ好きの人たちは、お気に入りのマンガの発売日には本屋へ走り、マンガを入手していたものだが、今やマンガはスマートフォンのアプリで読む、というスタイルの人も多いだろう。スマートフォンとマンガは切っても切り離せない存在となった。

これまで以上に気軽にマンガを読める時代になった現在、さまざまなマンガアプリが登場している。

スマホ向けアプリの開発を手がけるand factory株式会社では、2500以上の無料のマンガや電子書籍が読めるマンガアプリ「まんが王国」を展開するビ―グリーと共に、新たなマンガアプリを開発することになった。また、王手出版社の集英社とも、協業することで合意したという。その詳細について、and factoryの取締役・青木倫治氏にお話を伺った。

and factory、新しいマンガアプリの開発を次々と進める

Q1.「まんが王国」のビーグリーと、さらに集英社の少女マンガ分野において、新マンガアプリを開発することになった経緯を教えてください。

弊社ではこれまでも大手出版社様と協業でマンガアプリを開発運用しております。いずれのアプリもユーザー数・売上ともに好調に成長しております。

運用していく中で、紙媒体では連載が終了し物理的流通が減少していたコンテンツが改めて日の目を見るというようなことや、紙媒体の時とは違った層の新規ユーザーを獲得できたといった動きもみられ、そのような実績から各社に関心をお寄せいただき協業に至りました。

Q2.タッグを組むことにより、どのようなシナジーが期待できますか?

集英社様は、1955年の「りぼん」創刊から現在に至るまで、60年以上もの間日本のコミック文化を牽引され、豊富な少女マンガコンテンツ及びヒットを生み出す編集文化をお持ちです。

また、ビーグリー様が展開する「まんが王国」は充実したラインナップが魅力で、コミック単行本換算で累計8億冊ダウンロードを超えるなど日本最大級を誇るサービスです。

これまで各社は紙媒体やWEBサービスでの展開が主流でしたが、アプリ化し運用していくことで、これまでリーチの出来ていなかった層への利用促進が期待できると考えています。また、マンガを楽しむことが日常生活の中でより身近になり、マンガの文化的価値の底上げや市場の活性化につながると考えています。

他の電子書籍サービスとの差別化のための取り組みとは

Q3.現在、電子書籍を読む様々なプラットフォームがありますが、強みを教えてください。

弊社ではこれまでマンガアプリを含む数々のオリジナルアプリを展開してまいりました。そこで養ったUX設計、UIデザイン力があります。

ユーザーのみなさんが日常生活の中でどのようにアプリを利用するか、アプリに対峙する際にはどのような挙動が心地よいのかについて細部にわたってこだわっています。

また開発、運用からマネタイズまでワンストップで担う実行力も培ってきました。とくにマネタイズにおいては独自の手法を用い、無料でコンテンツを楽しむことが当たり前というタダネイティブ世代が増える中、ユーザーの満足度も高めつつしっかりと収益面においても成長させるノウハウをもっています。

Q4.今後の展開、展望について教えてください。

マンガと一言で言ってもジャンルも作風も様々。読者の層も目的も多様化しています。 1人でも多くの方が素晴らしい読書体験に出会えるように、サービスの改善を繰り返すとともに 多数のサービスを手掛けることで、より専門性を持って市場を牽引していきたいと考えています。

また、さきほどオリジナルのマンガ制作の話をしましたが、 マンガアプリ発のヒット作品、映画化されたり、キャラクターが人気になるなどの国民的、いや世界的なヒットを産み出したいですね。

広がるマンガアプリの世界。マンガ作品を一過性で終わらせず、文化的、商業的価値を高めるための一翼を担ってくれそうだ。

and factoryと集英社が電子書籍(少女マンガ分野)事業における業務提携契約に関する合意書を締結
日常に&を届ける|and factory(アンドファクトリー)

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