「死ぬまでにこれは観ろ!2018」 映画人が厳選した3本をレビュー【第一弾】

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死ぬまでにこれは観ろ!! by あがた森魚 [歌手・映画監督・俳優]

活動写真、蒸気機関車、グラモフォン、希少鉱石等々は20世紀中葉にゴールドラッシュを迎え、濫造、濫獲、過剰消費、資源枯渇と渡り歩き、映画、機関車、ロックの轟音は、フィルムのパーフォレーション、レール、扇情、虚無のパルスに似たビートの果てしない連続。

ゴダールだかのディレッタント「映画史」を紐解くまでもなく、誰もが乗って降りて、怖めず臆せず、粛々と真夜中を走り朝遠ざかる夜行列車を何本見送ったことか。

イタリアの闘士ジッロ・ポンテコルヴォ「アルジェの戦い」、現実現在1954~1962年フランス統治下のアルジェにおける政権とFLN解放戦線、爆破、銃撃、テロ、拷問に終始する報道映画さながらの緊迫感。

この映画を公開時あるいは現在どのようにあり、闘争はまだ持続しているのか、唯物史観的映像資料たるか。意志とイデオロギーの蒸気機関車、未だ力強く走り去っていく姿あり。

「シェルタリング・スカイ」はビートニクのポール・ボウルズとベルナルド・ベルトルッチ監督邯鄲の夢物語。アルジェリアにポップ・ライ、モロッコにグナワミュージックあり。同じマグレブ旧市街カスバでも聞こえくる音楽は違う。20世紀中葉、マグレブを舞台に2組(2本の映画)は同床異夢を見るのか、砂漠に定規で直線を引かれた国境らしきを挟みながら。

アンドレイ・タルコフスキー「サクリファイス」はわが内ではレネ「ヒロシマわが愛」、トリュフォー「突然炎のごとく」に置き換えられてもいい。老窟の擦り切れたソファーにうずくまる私やあなたの魂らしきを少し慰撫してくれやしないか。

(『キネマ旬報 2018年7月上旬号』より転載)

「死ぬまでにこれは観ろ!2018」キング洋画220連発!
●7月4日/8月8日発売 BD 各2500円+税、DVD 各1900円+税
●発売・販売/キングレコード
●作品ラインナップなどの詳細は公式ホームページにて
http://korehamiro-kingvideo.com/[リンク]


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