NASA、航空機の着陸時騒音を70%抑制する技術を開発

飛行機は便利な乗り物だが、デメリットの一つに騒音が大きいことが挙げられる。

その騒音を抑制する技術の開発に取り組んでいる米航空宇宙局(NASA)は、新しい部品などを用いて着陸時の騒音を70%抑制することに成功したと発表した。

・着陸用ギアを改良

NASAのヴァージニア施設を拠点とする開発チームが、ジェット機「Gulfstream Ⅲ」に、小さな穴がたくさん施された着陸用フェアリングギアを搭載し、また翼のフラップなども改良して実験を行った。

実験は、カリフォルニア州のエドワード空軍基地で行われ、着陸時の騒音を計測したところ、機体の騒音の70%を抑制できたという。

・住環境の改善に

NASAによると、着陸用のギアに小さな穴をあけるという手法は以前からあるものだが、空気抵抗を抑制しつつ騒音を最大限抑制するデザインにしているのがポイント。

また翼のフラップについてもフレキシブルなものを採用し、騒音を抑制しつつ、空力効率を高めているという。

プロジェクト責任者のKevin Weinert氏は「飛行機の騒音を抑えることで、公共へのメリット、特に空港周辺のコミュニティにとっては住環境の改善につながる」としている。

米国に限らず、空港の建設や滑走路の増設などでは必ずといっていいほど周辺で反対運動が展開される。しかし、騒音を抑制できるとなれば、受け入れられやすくなるのかもしれない。

NASA

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