マイケル・ジャクソンの死がウェブニュースに与えた衝撃

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マイケル・ジャクソンの死を、世界中のあらゆるメディアよりも速くスクープしたのは、アメリカの芸能ゴシップサイト『TMZ』でした。

『Hitwize.US』の調査によると、この記事で『TMZ』は過去3年で最高であり、前日比約5倍のアクセスを記録したそうです。それまでの『TMZ』の過去最高記録は、2009年2月8日に、クリス・ブラウンに暴行を受けたリアーナの顔写真を掲載したときでしたが、マイケル・ジャクソンの死はそれよりも18%も上回っています。また、この記事によって初めて『TMZ』を訪れた人は前日比で19%も増えており、新しいユーザーの掘り起こしにも成功しています(すべての画像を見る)。

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でも、この記事でアクセスを稼いだのはむしろ他のニュースサイトでした。この日に、アクセスが多かったニュースメディアサイトは『Yahoo! News』『CNN』『MSNBC(MSN)』『Google News』の順で、『TMZ』をはるかに上回っています。また、『MSNBC』と『CNN』は訪問者数の前日比で、それぞれそれぞれ67%、64%の増加を記録。いずれも、前日比のアクセスの伸びでは過去最高となりました。

紙やテレビの時代では、“スクープしたメディア”が売れる仕組みでしたが、インターネット上では、“スクープしたメディア”と“ニュースを広めるメディア”の役割分担ができています。必ずしも“スクープしたメディア”だけが売れる(アクセスを稼ぐ)わけではないということ、そして情報の広まり方がわかりやすい形で数字に現れています。

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ちなみに、マイケルの死を伝えた『TMZ』の記事のタイトルは「Michael Jackson Dies」といたってシンプル。飾り気のない言葉が、かえってその言葉の意味することを重々しく感じさせます。『TMZ』は、リアーナの顔写真を掲載したときにも「ロサンゼルス市警関係者のリークがあったのでは」と噂されていましたが、独自の情報網を持っているとされています。今週に入っても、『TMZ』ではマイケル・ジャクソン関連ニュースが毎日アップされています。

『Hitwise US』によると、先週に「Michael Jackson」で検索された回数は、前週比で1万8073%増えたそうです。まだまだこれからも、メディアを舞台にしたマイケル・ジャクソンの“ラスト・ショー”は続きそうです。
 
TMZ http://www.tmz.com/
 
 

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Kyoko Sugimoto

京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。

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