弘前の桜を満喫。一度は見てみたい花筏の絶景に酔いしれる
こんにちは。生まれも育ちも東京ながら、青森に恋をして勢いで移住してしまったりんご飴マンです。
私の住んでいる弘前(ひろさき)市の弘前公園は桜の名所。毎年4月下旬から5月上旬に開催される「弘前さくらまつり」は、100周年を迎えた2018年、246万人が訪れました!
そんな世界に誇る弘前の桜。絶対に外せないお花見ポイントと、ぜひ立ち寄ってもらいたい近隣スポットを紹介します。
弘前駅から公園入り口へGO!
公園入り口。弘前はHOMEのはずですが、誰も近寄ってきません
JR東京駅から東北新幹線で最速3時間のJR新青森駅に着いたら、在来線を乗り継ぎ約30分、JR弘前駅に到着です。
駅から公園への交通手段はバスがおすすめ! さくらまつり期間中は市街地を循環するバスが10分ごとに運行されており、100円で乗れちゃうお手頃プライス。乗車約10分の「陸奥新報社前」で降りると、弘前公園の入り口のひとつ、「追手門口」に到着!
東京ドーム約10個分の広さ(約49.2ヘクタール)に約2,600本の桜の木が並ぶ弘前公園。見どころがたくさんありますが、今回は僕の好きなスポットを厳選して紹介していきますね。 所要時間は約1時間です。
弘前城、花筏、ハート形。弘前さくらまつりおすすめスポット
追手門口の外濠の桜
園内に入る前にまず押さえておきたいのは、外濠に並んで咲いている見事な桜。弘前公園を囲むように咲いており、どこまでも続くかのようで見応えたっぷりです。
青空に映えるソメイヨシノ
追手門をくぐり園内へ。
さて、この桜をじっと見つめてみてください。なにか気づくことはありませんか?
そう、桜の花びらがモコモコしているんです! 実は弘前公園の桜は、ひとつの花芽から咲く花の数がほかより多いといわれています。これは、枝切りを指す「剪定(せんてい)」の技術と深い関係があるんです。
日本最古のソメイヨシノ。樹齢100年を超える桜が、園内に400本以上あるという
りんごの産地として、長年培われた独自の剪定技術を応用している弘前公園の桜。徹底管理されることで樹木の寿命も延び、いつまでも美しい姿を見せてくれているんです。
杉の大橋を渡り、南内門を抜けると、人だかりを見つけました。何があるのかな?
おお、なんと重なる枝で空にハートの形が描かれる桜を見つけました! これも高い剪定の技術があればこそ。実はここ、最近できた新しい桜スポットですが、ちょっとわかりにくい場所にあります。場所は未公表なので、ぜひ自分で見つけてカメラに収めてください。
下乗橋からの桜と、遠くに見える天守
城下町として長く栄えた弘前ですから、弘前城と桜のコラボも見たい。しかし現地に行ってみると、石垣に天守は乗っていませんでした。これは一体……?
本丸(有料エリア)内にある天守
実は今、弘前城は石垣の老朽化に伴い、100年に一度の大改修工事を行っています。天守を移動させたことで、期間限定の新しい桜の名所が誕生! 「津軽富士」とも呼ばれる美しい岩木山と天守閣、そして桜のコラボを撮ることができます。石垣の上に天守が戻るのは2021年の予定。今のうちに撮影しましょう!
春陽橋(しゅんようばし)からの桜とボートを楽しむ人たち
西濠エリアまで歩いていくと、見晴らしのよい桜並木が待っています。ボートに乗って間近で桜を愛でるもよし、春陽橋から眺めるもよし。昼間も充分楽しめる絶景スポットですが、夜になると……。この景色を覚えていてください。
西濠の桜並木
映画のワンシーンにも使われた西濠の桜並木は、「桜のトンネル」と呼ばれる最高の散策スポット。
外濠の花筏(はないかだ)
そして、忘れてはいけない桜の楽しみ方。
桜吹雪となって散り始めると、濠の水に花びらが浮かび、やがてじゅうたんのようにピンク一色になります。花筏(はないかだ)と呼ばれるこの絶景を目当てに、世界中から観光客が訪れるほどの人気ぶりです。
東門付近の花筏
数ある桜の名所の中でも、なぜ弘前の花筏が注目されるのか。それは先ほどの説明の通り、徹底された樹木の管理により桜が多くの花をつけているため、舞い散る花びらの量も多いことがポイントなんですね。
洋館カフェで桜スイーツ!
少し歩き疲れてきたら、追手門口から公園を出て5分ほどの距離にあるモダンな洋館「大正浪漫喫茶室」で休憩しましょう。弘前は明治以降「学都 弘前」を目指すために教育に力を入れ、外国人教師を積極的に招いたことや、函館で洋風建築を学んだ大工の棟梁、堀江佐吉の存在があり、洋館が多くつくられたそうですよ。
窓際の席が一番人気で、美しい庭園を眺めながらのティータイムは最高!
弘前のスイーツといえばアップルパイ! 7種類の中から好きなものを選べ、ドリンクもついてくるスイーツセット(770円)がおトクです。
オーダーした「タムラファーム」のアップルパイはカットすると、中からルビー色のりんごが登場。サクサクのパイ生地と甘酸っぱい紅玉(こうぎょく)が相性抜群であっという間にペロリ、完食です。
桜の時期に注文したいのは「花ふぶき桜スカッシュ」(600円)。桜風味のクラッシュゼリーにシロップ、ソーダを加えたスカッシュをストローでかきまぜると……?
わお! ご覧ください、ゼリーがまるで桜の花びらのよう!
弘前スイーツを堪能していたら、いつの間にか外は暗くなってきました。もう一度弘前公園を訪れ、夜桜鑑賞といきましょう。昼間と違い肌寒いので、上着は忘れずに。
水鏡に感動!夜の弘前公園は幻想的な美しさ
追手門外濠の夜桜と花筏
昼間は壮大な桜を見せてくれた追手門の外濠は、ライトアップされて幻想的な雰囲気。まるでここだけ時間が止まったかのようです。
ハートの桜も夜になれば、さらにロマンチックに。
そして夜桜の一番人気スポットは、春陽橋。水鏡に映し出された逆さ桜は圧巻のひと言で、時間を忘れて見入ってしまいます。
写真を撮る人でにぎわう春陽橋
西濠の桜並木も水鏡が美しい
昼間の桜も見事ですが、夜の桜もまた違う美しさを見せてくれますよね。そして、満開の美しさもあれば、花筏のように散ってからの美しさもある。弘前の桜はいつ行ってもその時々の美しさを楽しめることが魅力です!
夜桜をじっくり堪能したあとは、弘前駅周辺のホテルへ宿泊するのがおすすめです。
さくらまつり限定のフレンチに舌鼓!
旧東奥義塾外人教師館内にある「サロン ド カフェ・アンジュ」
「せっかく弘前に来たのだから、帰る前に弘前ならではのランチを食べたい」という人におすすめしたいのがフランス料理。実は人口比の割合では日本一フランス系飲食店の多い地方都市である弘前。これも西洋文化の浸透により広がった魅力のひとつです。
というわけで、2日目も弘前公園に向かい、追手門口すぐ近くの「サロン ド カフェ・アンジュ」へ。ここではお手軽にフレンチをいただけます。
オシャレな店内は窓際の席が人気
「フランス花見弁当」(2,200円)
さくらまつり期間限定の「フランス花見弁当」。食材は青森県産のものを多く使い、肉料理と魚料理を一緒に味わえるお得なコース。
フレンチといえばナイフとフォークを想像しますが、こちらのお店はお箸で食べるのが特徴。和洋折衷のおもてなしで、肩の力を抜いて本格フレンチを味わえますよ。
食後はもちろんアップルパイ(300円)を。津軽にしかないりんご「栄黄雅」(えいこうが)を使ったバターたっぷりの自家製アップルパイは絶品。完売してしまう日も少なくないので、来店はお早めに。
ただ美しいだけじゃない弘前の桜。歴史や文化を知り、グルメも味わえば100%楽しめます。
何度見ても飽きない魅力があるので、その時々の旬を見つけに来てくださいね。それではまた、弘前で会いましょう!
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