絶滅危惧車のセリカカムリは、スポーツカーを一度降りたドライバーが再び走りを楽しみたくなる車だった

▲1980年に登場し、1代限りでその名を消したトヨタ セリカカムリ

▲1980年に登場し、1代限りでその名を消したトヨタ セリカカムリ

セリカでもカムリでもない、「セリカカムリ」だ!

かつて一世を風靡したスポーツカー「セリカ」と、今でも世界市場で快進撃を続けるファミリーセダン「カムリ」。

いずれもトヨタを代表する車名だが、かつてそんな2つの車名がひとつになったモデルが存在していた。

1980年にセリカの4ドアモデルとして発売されたセリカカムリだ。

なんでもセリカの取り扱いがトヨタカローラ店で、「セリカを“卒業”して買う、上級クラスの4ドアセダンがカローラしか存在しない」という状況を打破するために生まれたのだという。

苦肉の策として投入されたのが2代目カリーナをベースにした派生車種、セリカカムリだった。

ちなみにデビュー時のキャッチフレーズは「GTアゲイン、また走ることに決めた」とセリカを“卒業”したドライバーを含む、元スポーツカーユーザーがターゲットだった。

▲現在ではこのようにカスタムされた物件を含め、非常に流通台数が少ないモデルだ

▲現在ではこのようにカスタムされた物件を含め、非常に流通台数が少ないモデルだ

セリカカムリが事実上、初代カムリであったことを鑑みると、時代の流れとともにカムリのコンセプトは大きく変わったものだ。

もうひとつ記しておくと、このセリカカムリだけが、カムリ史上唯一、FRを採用していた。

カリーナとの外観上の大きな違いは、ヘッドライトの数、Cピラーに設けられたエアダクト、そして、その下に配された「CELICA」のロゴなどだった。

個人的には、セリカカムリのフロントグリルが当時、トヨタのスポーツカーに採用されていた、T字グリルとなっていたことが記憶に残っている。

このT字グリル、実はあの2000GTでもかつて採用されていた……、と考えると、デザインの安売りと呼べなくもない!?

当初、セリカの名がついているものの、88psの1.6Lと95psの1.8L OHVエンジンはスポーティとは程遠い雰囲気であった。

しかし、デビューから8ヵ月後には待望の135psの2L DOHCエンジンを載せた「2000GT」が追加された。

追加された2000GTは四輪ディスクブレーキに、カリーナには採用されていないフロント・ストラット、リア・セミトレーディングの四輪独立懸架方式サスペンションも採用。

今では特筆するようなポイントでもないが、ランバーサポートやシート上下アジャスター、イルミネーテッドエントリー、AM/FMマルチラジオ、色分けガラスなどが話題を呼んだ。

カーセンサーを検索してみると、2018年5月11日現在で掲載台数はたったの3台。

デビューから時間が経っていることもあるが、たった2年で販売終了となったことも流通台数の少なさにつながっている。

ちょっとでも気になる方は、掲載物件をチェックされたい!

▲まさに旧車という言葉が似合う、今の車とは違った簡素なインパネまわり

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▲4ドアのため、後部座席もしっかりと備えている。走りも楽しめるスポーツセダンだ

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▲2018年5月11日現在、掲載台数はたったの3台! 0台になる日もそう遠くはないであろう、まさに絶滅危惧車だ

▲2018年5月11日現在、掲載台数はたったの3台! 0台になる日もそう遠くはないであろう、まさに絶滅危惧車だtext/古賀貴司(自動車王国)

photo/カーセンサーnet 絶滅危惧車のトヨタ セリカカムリを探してみる 記事に使われている「セリカカムリ」を扱っている「K’s garage/ケイズ ガレージ」の情報を見てみる

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