【ベランダを120%活用】プロのベランダガーデニング術

【ベランダを120%活用】プロのベランダガーデニング術

ベランダをリビングの一部として考え、暮らしに取り入れる。
家の屋外空間を最大限に活用するメリットを、ガーデン&プロダクトデザイナーの吉谷圭子さんにうかがいました。

身近な幸せが 見つけられる場所

日本のガーデニングスタイルに多大な影響を与えたといっても過言ではない吉谷桂子さん。渡英した際、庭を暮らしの一部とする現地の人々の考え方に魅かれたそう。
帰国後、理想の暮らしを実現すべく、自宅のベランダで庭づくりに取り組んでいます。
「草花のあるベランダは、慌ただしい日々の中で非日常を感じられる癒やしの空間です」

リビング同様に本を読んだりお茶をしたり、部屋の一部としてベランダを活用しています。吉谷さんいわく、すてきな空間をつくるには環境に合った植物選びが早道とのこと。
「多くの草花は日当たり、風通し、水はけが良いのが大切ですね。1階の庭よりも上階のベランダの方が日当たり、風通しが選べる場合も。うちも比較的日当たり、風通しが良いので、乾燥に強いオリーブなど地中海性気候を好む植物を育てています」

日々の中で、植物に手間をかける余裕がないという人も多いことでしょう。実は吉谷さんも同様です。
「家事や仕事の合間の分だけと決めてガーデニングに取り組んでいます。少しでも外に出て、植物と触れ合うことで心に余裕が生まれるんです。苦手意識がある方や、忙しい方も、好きな植物を一つ育ててみてください。咲いたときの喜びなど、小さな幸せを暮らしに取り入れてほしいですね」

それでは、さっそく吉谷さんのベランダガーデンを見ていきましょう!

 

くつろぎのアウトドアリビングとして活用

「ベランダに欠かせないのは植物とテーブルセット」。
座って庭を眺めながらお茶をしたり、本を読んだりできるくつろぎのスペースです。

 

窓辺を彩る草花は外からの視線隠しの効果も


料理をしながらベランダを見るのも楽しみの一つ。
窓外のリナリアの鉢植えは、彩りのある眺めをつくりながら近隣からの視線を遮ってくれます。

 

癒やしの空間を演出するためのアイテムと植物

右/彫刻的な美しさがあるユッカは、ちらかった景色をすっきり見せてくれる、冬でもみずみずしい常緑の植物。
左/アネモネやラナンキュラスなど季節の草花や野菜を寄せ植え。鉢植えなら、日当たりや風通しの良い場所への移動もラクにできます。

 

右/ハンギングバスケットをリメイクしたバードフィーダー。野鳥は植物につく毛虫などの害虫を食べてくれる救世主だといいます。
左/料理に使えるローズマリー。ベランダでハーブを育てていれば必要なときにさっと摘んでフレッシュなまま使えます。

 

右/植物を傷めないために選んだ銅製スコップやオリジナルデザインのハサミ、サボテン用のミニスコップなど。20年以上愛用しているものも。
左/シンボルツリーのオリーブ。外の景色を遮ってプライベート空間を確保してくれます。

 

いかがでしたか。
ベランダに出るだけで非日常空間を体験できれば、日頃の疲れも癒やされそうですね。
仕事や家事に忙しい方でも、ぜひベランダガーデニングを楽しんでみてください。
吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間の英国暮らしの経験を生かし、日本で実践できるガーデンライフを提案している。

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