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「走ることが辛かった」元箱根駅伝ランナーが追及したのは、楽しい「RUN」カルチャーだった

「走ることが辛かった」元箱根駅伝ランナーが追及したのは、楽しい「RUN」カルチャーだった

「走る」という文化を育て、世界中の幸福度を上げたいーーそれが、株式会社ラントリップの願いです。代表取締役の大森英一郎は、元箱根駅伝のランナー。一度は走ることから身を引いた彼がラントリップを立ち上げた原点には、“タイムありきではない”走る価値への気付きがありました。

※本記事は、「PR Table」より転載・改編したものです。

素敵な道を走り、体験を共有。「走る」は幸福なカルチャーになる

▲「走ること」を楽しむカルチャーを創造したい。社名にはそんな願いが込められている

「ラントリップ」–。

その社名の由来は、サーファーがいい波を求めて友達と出かけるカルチャー「サーフトリップ」にあります。仲間と一緒に、あるいはひとりきりでも、素敵な道を求めて走ったり、時には立ち止まって景色を眺めたりと、自由に“RUN(走ること)”を楽しむカルチャーを創造したいという願いが込められています。

2015年7月に開始した、地域のおススメのランニングコースを投稿し、ユーザー同士で検索できるサービスには、これまでに国内外の様々なコースの情報が集まりました。その中には、大森が想像もつかなかったようなユニークなものもあります。

大森「最近は、恵比寿のおいしいパン屋さんをめぐるコースや、沖縄の絶景が広がる橋を渡るコースなど、既存の枠を超えた素敵なランニングコースが投稿されています。15%くらいは海外のものもあり、シンガポールの夜景を楽しむ道なども人気ですね」

さらに、ラントリップでは、「Runtrip via(ラントリップ・ヴィア)」という新しいコンセプトのファンランイベントを開催しています。ゴールの場所と時間だけを設定したうえで、参加者はアプリを片手に好きな場所からスタートし、どんなコースを走ってもいいというもの。ほかのランナーがどこを走っているかがアプリでわかり、ゴール後は参加者で交流会が催されます。

大森「普通なら、イベントでいきなり『交流してください』と言っても、なかなか仲良くはなれないですよね。ところが、『ラントリップ・ヴィア』では、『走る』という共通の興味を持った人たちが集まりますし、『どこから来たの?』『どんなコースを走ってきたの?』という会話がきっかけになるので、新しい友達をつくりやすいんですよ」

一貫して、走ることの“楽しさ”を追求している大森。しかし、かつて箱根駅伝の出場選手だった彼が走ることに求めていたものは、圧倒的な“速さ”。当時の彼にとって、走ることは「楽しさ」とはほど遠いものでした。

目標は4年生で箱根駅伝出場。有言実行までの1000日間計画

▲箱根駅伝出場時の大森。箱根駅伝出場を目標に、1000日間の計画を立て、有言実行を果たした

大森が本気で走ることに向き合いはじめたのは、大学1年生の冬。それまでの彼は、陸上部員ではあるものの、スポーツ推薦で入部した部員たちに囲まれていたため、自らが箱根駅伝の選手になるとは考えてもみませんでした。

ところが、初めて目にした箱根駅伝の光景が彼の心に火をつけたのです。

大森「1年生の時は、箱根駅伝で観客がコースに飛び出さないように注意する補助員をしていましたが、いつも一緒に練習している先輩が駆け抜けていく時に、何万人もの歓声が一斉に響いたんです。それが凄まじいエネルギーの塊のようで。それを目にして、『あっち側に立ちたい』と思うようになっていました」

ここから、大森の挑戦がはじまります。彼が目標として定めたのは、大学4年生の冬の箱根駅伝に出場するというもの。当時の彼に残された時間は1000日程度でした。遊びやバイト、さらには恋愛など、多くの犠牲をはらい練習に専念した結果、彼は目標どおり出場権を獲得します。ところが……。

大森「当時を振り返ると、『辛かった』という思いが先に立ちますね。とくに大会直前は、本番を意識するあまり笑顔を一切なくしていましたし……。ついに箱根駅伝に出場できた時にも、『やりきった』という感覚はありましたが、大会での走り自体を楽しむことはできませんでした」

こうして、大森は箱根駅伝出場後、走ることから完全に身を引きます。そんな彼が大学卒業後に入社したのはリクルートグループ。社会人となった彼が新たに目標として定めたのは、「30歳までに起業する」というものでした。

大森はその後、ビジネスをより間近で見てみたいとの想いから、地元の観光関連会社に転職。無人島をプロモーションしたり、自治体などと連携してイベントを開催したりと、地域活性化につながる仕事を続ける中、彼は問題意識を抱えるようになりました。

大森「地域活性化というと、『大きなイベントを開催して何万人集められるか』という話になりがちなんですよね。ただ、私が見る限り、局所的な集客は必ずしも地域にとってプラスにならない。もっと、本質的な地域活性化の方法があるんじゃないかな、と感じていました」

こうした問題に対し、大森はいったん捨て去った「走ること」に解決策を見出します。

4年ぶりに走って気付いた、「走ることは楽しい」という本質的な価値

▲ASAC第3期デモデイにて、サービス内容をピッチする大森

大森が再び走りはじめるきっかけとなったのは、東京マラソンなどによるランニングブーム。仕事の合間に、ランニングイベントやレッスンを行なうNPO活動をする中、彼は多くの市民ランナーと出会います。

大森「ランナーのみなさんが持っている空気やオーラがめちゃくちゃ良くて。それで私も4年ぶりに走りはじめたんですが、ご飯がおいしくなったり、よく眠れたり、さらには新たな仲間と出会えたりと、数え切れないくらい色んないいことがあることに気付きました。走ることで、人生の幸福度を上げられるんだな、と」

ここで大森は直感します。地域の道や景色などの資源をランニングで楽しんでもらうことで、地域活性化への課題を解決できるのではないかーー。そこで大森は、2016年5月にラントリップを設立。彼は、自身が目指していたとおり、30歳を前にして起業家になったのです。

起業後、ラントリップの投稿サービスなどをローンチする中、大森は集中的にサービスを練り上げることの必要性を感じます。そこで出会ったのが、東京都によるアクセラレーション施設「ASAC」。彼が特に魅力を感じたのは、「宿泊可能な個室を利用できる」という点でした。

大森「当時はオフィスを持っていなかったんですが、コワーキングスペースなどでは深い議論をすることが難しかったんです。ASACではメンバーで個室にこもることができたので、『ラントリップの本質的な価値って何だっけ?』といった議論をすることができました。おかげでサービスのブラッシュアップがめちゃくちゃ早まりましたね」

ファンランイベントの「ラントリップ・ヴィア」も、ASACのプログラムを受講して形になったサービスです。メンターから「イベントの開催」を勧められた大森が、「非競争型で、局所的ではなく、テクノロジーが関与するイベント」を追求した末に、つくり出すことができました。

スターバックスとの連携で実現が近づく、世界中でRUNを楽しめる世界

▲スターバックスとの取り組みでラントリップのサービスはさらなる進化を遂げている

ラントリップのサービスは、さらに進化を続けます。2018年3月1日からは、スターバックス コーヒー 二子玉川公園店との実証実験による新たな取り組みがスタート(Run&Coffee Station)。ドリンク注文時にラントリップの会員証を提示することで、スターバックス コーヒー 二子玉川公園店に荷物を預けることができ、走った後においしいコーヒーを飲めるというものです。

大森 「日本では、『ランニング施設がないから走れない』という声を聞きます。ただ、海外にはシャワー付きの施設がなくてもランナーは多いんです。そこで、問題は『荷物の預け場所』という点にあると気付きました。スターバックスさんとの連携によって、どこでも走ることを楽しめるようにしたいと思っています」

この取り組みを実現させたのは、大森の地道な営業活動によるものですが、アイデアを得たのは、まったくの偶然。ASACにエントリーする際の面接の場でのことでした。

大森 「実は、面接で志望理由を問われた時に、たまたまスターバックスさんのロゴが目に入って、とっさに浮かんだアイデアを話したんですよ。すると、審査員の方から、『そのアイデアいいね!』『世界観が合っているよね』という反応をいただきました(笑)。そこから実現に向けて動きましたね」

新たなサービスにより、さらに多くの場所で、“幸福なRUN”が生まれていくことでしょう。ラントリップは、世界中どこに行っても、走りたくなる道や一緒に走れる仲間に出会えるーー。そんな世界を思い描いて、これからも走り続けていきます。

会社説明会では語られない“ストーリー“が集まる場所「PR Table」

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