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OKAMOTO’Sのアドレス帳 Vol.22 Kitty, Daisy & Lewis

NeoL_sho_KDL1 | Photography: RIku Ikeya

OKAMOTO’Sのメンバーが友人はもちろん、憧れのアーティストなどをゲストに迎える対談企画第22弾。オカモトショウがホストを務める今回は、同じブルースというルーツをもちながら、ニューアルバム『SUPERSCOPE』にてモダンな側面を打ち出したKitty , Daisy & Lewisを迎え、古き良き時代の音楽を愛しつつも革新を求めるミュージシャンの姿勢について語りあった。

Sho「日本でプレイするのは今回で何度目ですか?」

Kitty「6、7回目かな」

Daisy「日本のフェスが大好きでよく来てるからね」

Sho「イギリスでは自分たちの車でツアーを回ってるんですか?」

Lewis「UKではあまりやらないけど、ヨーロッパではそうしてるよ。ここ2回のツアーではツアーバスを使った。そっちの方が安いからね。じゃないと、どの都市でも毎晩ホテルに泊まらないといけなくて大変なんだ」

Kitty「ギグをやって、バスに乗って、寝て起きたら次の街にいるって感じ」

Lewis「僕たちにはバスが合っているんだ。会場から撤収して、バスに乗ってすぐ出れる(笑)。それで生活のサイクルが出来るしさ。夜ご飯を食べて、ショーをやって、寝て、朝食を食べて。それを毎日こなせばいい」

Daisy「バスを使う前は、霊柩車を使っていたのよ。ダブルベースやキーボードを運ぶのにちょうど良かったのよね(笑)。まだその車も持っているわ」

Sho「クールですね(笑)。僕たちのバスでは、誰がどこに座るかが決まっているのですが、みなさんはどうですか?」

Lewis「席順は気にしない。でも、ママとツアーマネージャーはいつも最前に座ってるな(笑)」

Sho「(笑)。実は僕の父親もジャズ・ミュージシャンで、よくヨーロッパをツアーしています。彼は70年代にデビューして、当時はフュージョンの時代でしたが、スウィングジャズなんかを演奏していて。若者が当時古いジャズをプレイするということはレアだったようですが、ベン・ウェブスターや、レスター・ヤングなど、そんな感じのジャズをやっていました」

Lewis「僕が好きなミュージシャンたちだ!」

Sho「僕も父親からそういうミュージシャンたちを教えてもらって、好きになりました。最初はジャズから入りましたが、ヒップホップを聴く世代だったのでエミネムなんかも聴いていて(笑)。その後、マディ・ウォーターやリトル・リチャードのような古いブルースを聴くようになって、それからローリング・ストーンズを知りました。彼らの1stアルバムはブルースのカバーがメインだったこともありクールだと感じたし、その流れでどんどんロックバンドにハマっていって」

Lewis「わかるなあ。僕らのトランペット奏者のタンタンは、ローリング・ストーンズのレコードで演奏していたことがあるから、彼らを知ってるんだよ。なんと言っても、彼が初めて見た破れたジーンズを履いている人が、ブライアン・ジョーンズだったんだ(笑)。彼は以前はR&Bやジャズをプレイしていて、よくソーホーに出没してはジャズクラブなんかで演奏していたんだって」

NeoL_sho_KDL2 | Photography : Riku Ikeya

Sho「すごい! 羨ましい。あなたたちのアルバムを初めて聴いた時、すごい衝撃を受けました。僕もブルースが大好きで、高校の時はブルースをよくカバーしていて。なので同じくらいの年齢で、同じことをやっている人たちがいることを発見してすごくクールだと思いました。特に1stアルバムの最初の曲“Going Up The Counrty”が好きです。シタールのようなサウンドが聴こえてきて。サウンドは50年代っぽいけど、シタールは60年代のロックバンドがよく使っているものなので珍しい組み合わせだと思いました。サウンドはロカビリーなのにサイケデリックの楽器が使われているというギャップが面白かったんです」

Lewis「ありがとう。あれは何か上に必要だと思ったから、後で加えたんだ。曲を聴いて、オープンコードで合わせたんだよ。ギターが始まると、シタールがさらなる層を作り出すんだ。でもこれに気づいた人は君が初めてだよ」

Kitty「ビデオにも映ってるのにね。ニューアルバムの“Down On My Knees”でもシタールが使われているのよ」

Lewis「あの曲はテープにダブルスピードでレコーディングした。テープを普通のスピードでプレイすると、サウンドが低くなる。だから、シタールとはあまりわからないんだよね。まるでドローンみたいに聴こえる」

Sho「なるほど。ということは、オープンリールのテープマシンを使っているんですか?」

Daisy「そうよ」

Sho「僕たちも前のアルバムで使って、色々トリックを試したんです。声をダブルスピードにして高くしたり。コンピュータ上でもできますが、それだとデジタル・ノイズが入ってしまう。なので、敢えてテープでレコーディングして、少し変わった歌声を作りたくて。すごく楽しい体験でした」

Lewis「テープマシンは色々なことが出来るよね」

Sho「ええ、本当に。1stのレコーディングはどんな感じでしたか?」

Lewis「最初のレコードは、文字どおり部屋に全員で入って、マイクに向かって順番にプレイしていただけだったな。後からシタールは加えたけど(笑)」

Sho「それじゃ、別々にレコーディングしたということですか?」

Lewis「多くはそうだったね。3回くらいやり直したものもあるけど、ちゃんと納得いくまでやることで最後は報われるんだ。2ヶ月くらいかかったかな」

Sho「そのレコーディング方法にしては短いですね」

Lewis「そうだね。僕たちは曲を書くのがはやいし、プロダクションも良い意味でシンプルで、全てが詰まっていながらも複雑すぎないんだよ」

Sho「なるほど。今回が初のセルフ・プロデュース作品になるんですか?」

Lewis「いや、ミック・ジョーンズがいた3枚目以外は全部セルフだよ。でも彼は曲が全て出来上がった時点で参加してくれたんだ。だから、僕たちを管理したり、意見を押し付けたりってことはなかったね」

Sho「とはいえ、サウンドエンジニアはいますよね?」

Daisy「それも自分たちでやってる。機材も何もない状態から自分たちで組み立てたの」

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