次期モデルは原点回帰なるか? スバル WRXの将来を占う
▲次期WRXにも、エアスクープや大型スポイラーといった、お約束のアイテムが用いられるだろう。新世代プラットフォームの採用に伴って車体剛性が上がり、運動性能にも磨きがかかるだろう。MTモデルにも、FA20型エンジンを搭載
後回しにされているスポーツモデル
世界的なSUVブームに合わせ、スバルはXVの一新に続いて、海外マーケットをにらんだ3列シート車のアセントをリリースした。
フォレスターの世代交代も控えているが、やっぱり気になるのは、スポーツ4ドアのWRXだ。その行く先を占ってみよう。
2016年にフルモデルチェンジをしたインプレッサを皮切りに、新世代プラットフォーム「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」採用車が次々に登場しているスバルだが、スポーツ系モデルがやや後回しになっている感も否めない。
ラインナップの中で「走りのフラッグシップ」と呼ばれているWRXだが、STI、S4ともに世界のライバルに対して「帯に短し襷に長し」といった状態である。
STIは、2017年の大幅改良で、AWDシステムやサスペンションの手直しによって、フットワークが進化したが、パワートレインは昭和の香りが残る古典的なEJ20型ターボを継続採用。このユニットは、もはや限界にきている。
一方、S4は新時代のスポーツセダンとのコンセプトに基づき、フットワークは街乗りからスポーツ走行までを高次元でカバー。
パワートレインには、新世代ボクサーのFA20型DIT(直噴ターボ)が搭載されているが、組み合わされているトランスミッションは、CVTのリニアトロニックのみ。
CVT特有の悪しきラバーバンドフィールが極力抑えられている部分は評価できるが、サーキット走行では、熱問題が発生するなど、WRXの名を冠しているにも関わらず情けない。
▲インプレッサから独立し、レヴォーグとコンポーネントを共用して、2014年に発売された現行WRX。ボディ形状は4ドアセダンのみで、より幅広いユーザーにマッチするモデルとして、2ペダルのS4が加わった
次期型はヴィジヴパフォーマンスコンセプトがモチーフ
現在、スバルのエンジニアはそんな鬱憤を晴らすかのように、次期WRXの開発を進めている。エクステリアは、2017年の東京モーターショーおよび、2018年の東京オートサロンでお披露目された、ヴィジヴパフォーマンスコンセプトがモチーフだ。
アグレッシヴなフロントまわり、ボンネットフードのエアスクープ、筋肉質なブリスターフェンダーと大胆な形状のホイールアーチ、クーペのようなルーフラインが特徴に挙げられる。
現行モデルのデザインは、ポジティブに表現すれば「洗練」、悪く言うと「普通の車」になってしまった反省があるようで、次期モデルは、原点回帰することで、より攻めたスタイルに生まれ変わるようだ。
パワートレインには、FA20型DITの高出力版が搭載される見込みだ。とはいっても単純に出力とトルクを引き上げたエンジンではなく、かつてのEJ20型ターボがそうであったように、モータースポーツユースまで許容するユニットとして、1から新設計。
組み合わされるトランスミッションは、6速MTとイージードライブが楽しめる2ペダル仕様の2種類。後者に関してはCVTから多段ATに変更されるだろう。
AWDシステムは、フル電子制御式の新DCCD付AWDを踏襲。2ペダル仕様は、VTD-AWDと変更はないものの、高出力化に伴って、次世代版へと進化することは間違いないだろう。
また、現行のMT車はEyeSight未対応だが、次期WRXではしっかりと対応する。
現在、スバルのメインストリームは、クロスオーバーSUVにシフトしていて、スポーツ系モデルの先行きが不安視されているが、どうやら杞憂に終わりそうだ。
▲こちらがモチーフとなったヴィジヴパフォーマンスコンセプト。東京モーターショー2017ではブース中央に展示されていた(撮影:カーセンサー編集部)
※2018年3月8日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません
【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2019年
■全長×全幅×全高:4650×1830×1450(mm)
■搭載エンジン:2L 水平対向4+ターボtext/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、スバル
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