全長が伸びても乗りづらさは皆無! しなやかなサスペンションが好印象のレクサス RX450hL
▲RXのロングバージョン、3列シートモデルが追加されたRX450hL。今回公道で試乗する機会を得たのでその模様をレポートする
ただ全長を伸ばしただけではない優雅なデザイン
世界中で大流行りの高級感あるSUV。その先駆者は、レクサス RXであることに違いはない。
写真ではどのくらいの大きさなのかよく分からなかったが、実物を見るとボディの重厚感が驚くほどある。
レクサス RXは、特に北米で受け入れられ、日本でも人気がある。偉そうではないが、存在感を主張する雰囲気がコンサバティブな人からも支持がある。
RXのバリエーションの中には2LターボエンジンのRX300と3.5L V6エンジンのハイブリッドRX450hの2つのバリエーションがあった。
どちらも4WDと2WDを選べたが、今回、3列シート化したRX450hLは3.5L V6ハイブリッドの4WDモデルのみとなる。
レクサスは、毎年改良がされているのでRX450hLは最新の改良モデルということになる。「L」になって何が変わったかと聞かれれば、真っ先にスタイリングと答える。
3列シートにするためにフューエルリッドから先を110mm伸ばした。その結果、伸びやかで優雅さが増した印象となったのだ。
▲一瞬見た印象ではわかりづらいが、クオーターウインドウのモールディングの形状とテールランプとフューエルリッドの間に余裕があることで認識できるはずだ
見慣れると、不思議と標準ボディのスタイリングが窮屈に感じてしまうのは私だけではないはずだ。ストレッチしたボディは、ドライブすると、どのように変わっているのか気になるところだ。
最新モデルであるから、これからのレクサスの方向性も見えてくる味付けとなっているに違いない。
RX450hは発売当時に試乗しただけなので2年以上は乗っていない。そのときの印象と比較するのは開発陣には不当と思われるかもしれないがご了承願いたい。
インテリアの質感、乗り心地がアップ。現RXオーナーも満足するだろう
▲久しぶりに見て触れると素材の雰囲気と造りが良くなった印象に映る
▲3列目シートは電動格納式。セカンドシートの左側、ラゲージルーム左側に操作スイッチがある
ボディ後方が伸びたものの、サイドミラーで見ても長くなった印象はない。ルームミラーで3列目のシートに目を配ると若干長いかな。と感じる程度である。
Dレンジにセレクトしてゆっくりとアクセルを踏んでいく。ハイブリッドの制御は運転をスムーズにサポートするようなプログラミングだ。
速度を上げていくと静粛性が明らかに向上している。しかも、しなやかになったようで乗り心地がとても良い。これは発売当時のRXとは違う印象だ。
3列目があることによるバランスと、7人乗りの車に、3人で乗車したという軽さも乗り心地の良さには関係あるが、サスペンションはストロークを細かくコントロールしていてしなやかだ。コーナリングも不安定な要素は感じられない。
そして、速度を上げても静粛性が高い。アクセルをぐっと踏み込んでみても、以前よりエンジンの振動が気にならない。明らかに改良が施されている。
毎年同じことを繰り返すだけではなく、カスタマーをさらに満足させようとするエッセンスがRX450hLにも導入されている。
そのエッセンスは、発売当時のレクサス RXを購入したオーナーが改めて試乗すれば、理解は難しくないはずだ。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:RX450hL ■乗車定員:7名
■エンジン種類:V型6気筒DOHC+モーター ■総排気量:996cc
■最高出力:193(262)/6000 [kW(PS)/rpm]
■最大トルク:335(34.2)/4600[N・m(kgf・m)/rpm]
■フロントモーター最高出力:123(167)[kW(PS)]
■フロントモーター最大トルク:335(34.2)[N・m(kgf・m)]
■リアモーター最高出力:50(68) [kW(PS)]
■リアモーター最大トルク:139(14.2)[N・m(kgf・m)]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:CVT
■全長x全幅x全高:5000x1895x1725(mm) ■ホイールベース:2790mm
■ガソリン種類/容量:ハイオク/65(L)
■JC08モード燃費:17.8(㎞/L)
■車両価格:769万円(税込)
text/松本英雄
photo/篠原晃一
【関連リンク】
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