ポルシェが自動車分野へのブロックチェーンの活用に着手

独シュトゥットガルトに本社を置く自動車メーカーのポルシェ(Porsche A.G.)は、2018年2月、ブロックチェーンと人工知能(AI)に強みを持つ独ベルリンのスタートアップ企業「XAIN(ゼイン)」と提携し、自動車分野へのブロックチェーンの活用に着手していることを明らかにした。

・ブロックチェーン技術を自動車に活用

英オックスフォード大学の研究プロジェクトを母体とする「XAIN」は、2017年6月、ブロックチェーンを活用した優秀な事業アイデアを選出する、ポルシェの初のコンテスト「Porsche Innovation Contest」で優勝し、同年8月からポルシェとの共同プロジェクトに取り組んできた。

ポルシェでは、とりわけ、データをより速く、安全に転送する手段として、ブロックチェーンに注目。

たとえば、スマホアプリを介して自動車のドアを開閉するプロセスに要する時間はわずか1.6秒と、従来に比べて6倍速くなるという。

また、すべての取引履歴をリアルタイムに記録し、データの改ざんができないという特性を活かし、自動車登録や修復歴などをブロックチェーンを使ってまとめることで、自動車の名義変更などに要するコストを軽減しながら、信頼性を担保できると考えている。

さらに、ブロックチェーンを活用して、道路の状態や交通量などのデータをアップロードして配信し、集計や分析をしたり、他の自動車と共有することも検討されている。

これらの地域データは、自動運転車の機能改善にも大いに役立つそうだ。

・ポルシェのユーザーに役立つブロックチェーンの活用を模索

ポルシェは、引き続き、「XAIN」との提携のもと、ユーザーに直接的なメリットを提供できるよう、ブロックチェーンを積極的に活用していきたい方針だ。(文 松岡由希子)

The Porsche Newsroom

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