【話題】人気漫画家が残業代未払い / 元アシスタントが残業代請求「三田紀房先生に残業代を請求したことについて」
人気漫画「ドラゴン桜」や「アルキメデスの大戦」の作者として絶大な支持を得ている漫画家、三田紀房先生(60歳)。その彼のアシスタントをしていた漫画家のカクイシシュンスケ先生が、かつての残業代の支払いを求めていることが判明し、注目を集めつつある。
・残業代を支払われたことはない
カクイシシュンスケ先生は平成17年9月5日~平成29年4月27日までの期間、合計11年7カ月のあいだ、三田紀房先生のアシスタントをしていたという。勤務時はタイムカードで時間を記録管理していたものの、残業代を支払われたことはなく、今回はその未払いの残業代の請求をしているわけである。以下は、カクイシシュンスケ先生の公式ブログからの抜粋コメントである。
・カクイシシュンスケ先生のコメント(一部抜粋)
「結局のところ、立場が強いのはマンガ家の方なんだからアシスタントがインセンティブをよこせと言ってくるはずがない、言ってきたとしてもどうとでも言いくるめられる、というのが理由ではないでしょうか。それ以外に正当な理由があるのならぜひとも教えていただきたいものです。払いたくないから払わなかった以外の理由があるのなら。ないでしょうけど」
「昨今、SNS上で出版社のやり方を批判するマンガ家は多いですし、その批判には納得できるものも多いです。しかしマンガ家もアシスタントに対して改めなければいけない部分が山のようにあるのではないですか? なぜマンガ家はアシスタントにさんざん徹夜や残業をさせても手当を支払わなくていいような慣習が未だにあるのですか? おかしいでしょう。そういうおかしなことは徹底的に批判して改善していくべきだと思います。残業代もその一つです」
「マンガ家の先輩方からしたら余計なこと言ってんじゃねえって感じでしょうけど知りません。それと、私は立場の弱いアシスタントではなく使用者として強い立場にいるマンガ家の方が本来は積極的に意識を変えていくべきだと思います。三田先生、残業代を支払っていただけませんか?」(引用ここまで)
私がアシスタントとして働いていたマンガ家の三田紀房先生に過去の残業代を請求しました。マンガ家がアシスタントに残業・徹夜をさせ、その手当を支払っていないと大ひんしゅくを買う世の中に変わっていけばいいなと思って書きました。今はそうなってないと思うので。
— カクイシシュンスケ (@ekus__nuhs) 2018年1月7日
アシスタントの立場が弱く、売れてるマンガ家でさえあまりアシスタントの給料を上げたがらないのは「マンガ家として独立してこそ」という価値観がマンガ業界で根強いせいもあるのかなと。お金が欲しいならマンガ家になって売れればいいでしょ、という。それはおかしいんじゃないかと私は思います。
— カクイシシュンスケ (@ekus__nuhs) 2018年1月7日
マンガ家として売れればお金は手に入るんだからアシスタントでいるうちは薄給でも仕方ないよね、頑張って自分のマンガ描きなよ、というロジックで低賃金長時間労働をアシスタントにさせ続けるというのは非常にずるいシステムだなあと思います。
— カクイシシュンスケ (@ekus__nuhs) 2018年1月7日
私がこういうことを表立って書いて、マンガ家の先輩方や編集者の方がどういう反応をするのかというのは書く前から非常に気になっているところです。私側からの発信だけを見て判断はできないでしょうし慎重になるだろうとは思いますが。
— カクイシシュンスケ (@ekus__nuhs) 2018年1月8日
・マスコミの取材に嘘か
詳細はカクイシシュンスケ先生の公式ブログを読んでいただきたいが、三田紀房先生はマスコミの取材に対して健全な職場であることを自負していたが「現実と違うこと」を話していたり、嘘と思える報告をしていたという。あらゆる点で不信感が募っているようだ。
・他のアシスタントも声をあげる可能性
三田紀房先生は彼の残業代請求に対して、どのように対応するのか、いま漫画業界全体から大きな注目が集まっている。それもそのはず、今後どんどん元アシスタントたちが正当な残業代の支払いを求め、あらゆる大先生たちに声をあげるのは確実だからだ。
ちなみにカクイシシュンスケ先生は「柔のミケランジェロ」がヤングアニマル嵐で連載中である。
もっと詳しく読む: 人気漫画家が残業代未払い / 元アシスタントが残業代請求「三田紀房先生に残業代を請求したことについて」(バズプラス Buzz Plus) http://buzz-plus.com/article/2018/01/08/norifusa-mita-overtime-manga/
知らなかった!がそこにある「速報ニュース バズプラス」。世界の情報を集め、気になるニュースをお届けします。
ウェブサイト: http://buzz-plus.com/
TwitterID: buzzplus_news
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。