お肌ツルツル♪ 信玄も家康も愛した濃厚温泉! 知る人ぞ知る静岡市の秘湯 1700年の歴史を持つ『梅ヶ島温泉郷』へ行ってみた
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縦にも広いぞ!静岡市の奥“オクシズ”へ
静岡市は南北に広く、その距離実に83.1km。最北端が南アルプスに含まれることはあまり知られていません。今回は知る人ぞ知る静岡市の秘湯、梅ヶ島温泉郷へ行ってきました。
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静岡駅から県道27号線、安倍街道と呼ばれる道路を北に30分ほど行くと、「ここが最後のコンビニです」の看板が。
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このファミリーマートを最後に、この先はコンビニがありません。静岡駅周辺の市街地は大都会で、人口の約90%が密集していますが、面積としてはたったの20%。それ以外のエリアには、森林と山里の暮らしが広がっています。
梅ヶ島温泉郷とは、安倍川の上流(安倍奥)に位置する『梅ヶ島温泉』『梅ヶ島新田温泉』『梅ヶ島金山温泉』『コンヤ温泉』の総称。標高600m~1000mの山間に位置し、深山の懐に頂かれた静かな温泉地です。
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先ほどのコンビニから30分位でたどり着くのが『真富士の里』。まだまだ先は長いので、道中の休憩がてら是非寄りたい場所。お手洗いが綺麗です。販売所もあり、地元の方が手作りしたみそまんじゅうやヨモギのきんつばなどが買えます。
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できたてはホカホカ! 午後になると売り切れることもあるそう。女性の手のひらいっぱいのビッグサイズなので、軽食代わりにもなります。
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絵に描いたような晴天と安倍川の清流、秋の野山が大変美しいですが、残念ながら筆者はすこし乗り物酔いをしてきました。うええ。
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道がどんどん細くなるし、カーブも多くて揺れる! 対向車が来るとお互いに譲り合わなければならないシーンも増えます。
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『真富士の里』から更に北へ走ること1時間。梅ヶ島温泉郷の新田地区にある『魚魚(とと)の里』に到着。ここではヤマメ釣りやつかみ取り、砂金採り体験などが楽しめます。
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渓流釣りでは上級者向けのですが、ここでは釣り堀にいるので、子どもでも簡単に連れます。
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筆者は釣り初挑戦。エサはミミズやゴカイではなく、練り餌なので安心です。よかった。なるべく薄く釣り針を覆うようにつけて、ぽちゃん。釣れるかな?
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渓流の女王と言われる美しさとは裏腹に、ヤマメは獰猛な肉食魚で、時には共食いをすることもあるほど。激しくエサをつついてはくれるものの、かすめるように食べていくので、あっという間にエサだけがなくなっていきます。魚に優しい人間?
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たとえ釣れなくても面白いのが釣りのいいところ。あんまりデキが悪いので、こちらのスタッフの近藤さんにお願いしたらものの2分位で釣れました。スゴイ! 1竿レンタル(エサ付き)は2000円で、最高4匹まで釣ることができます。
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釣ったヤマメは自分でさばいて塩焼きにして食べられます。お手本を見せて頂きました。
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まず、ヤマメの目を覆っておとなしくさせ(頭を軽く殴ってもOK)、肛門から喉元までハサミでかっ開き、肝を取り出す(食べたい人はザルに取っておく)。
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お腹を綺麗に洗って、口から串を差したら出来上がり。……無理な方はもちろんスタッフの方にお願いできます。
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串に差したらたっぷりの塩を振ります。塩の効果で身がふっくらするんだそう。炭火にかざす時は必ずお腹側を火の方に向けて、水分が飛ぶように。開いた部分が反り返るのは鮮度の良い証拠なんですって。
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こうしてじっくり30分ほど焼くと、美味しいヤマメの塩焼きの出来上がり!
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外はカリッ、中はふわっ。シンプルながら最高に美味しいですね! お腹から行くもよし、背中からいくもよしです。辛いので、食べる時は塩をしっかり払うべし。
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塩焼きもいいですが、囲炉裏端で山家の料理が楽しめる食事処『魚魚の家』では、ヤマメや地元の食材を活かしたオリジナルメニューが楽しめます。
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淡白な風味を活かし、上品な味わいの蒲焼き。美味しかったです。サクッとしたフライもオススメ。『やまめフライ定食』は1300円(税込み)、『やまめ蒲焼き丼定食』は1100円(税込み)。その他、ヤマメを入れたそばやうどん、コース料理もありますよ。
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『魚魚の里』のヤマメは養殖です。全国でも珍しいヤマメの養殖場を拝見しました。
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ヤマメの卵がかえる確率は50~60%程度だそう。白くなっているのは死んだ卵。
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ちょっとした温度や水の変化にも弱いデリケートな魚のため、一気にダメになることもあるそう。
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大きくなったヤマメは外のいけすに移されますが、タヌキやカワウ、サギなどが取りに来るのが悩み。特にカワウは何匹も飲み込んだあと、体が重くなって飛べなくなるらしく、そこら中に撒き散らして行くので一番タチが悪いとか。欲張りな鳥ですね……。
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そうして育てられたヤマメは、子どもたちの食育にも一役買っています。最近は生きた魚を見たことも、触ったこともない子も多いので、「最初は怖がってワ~! なんて言ってるけど、だんだん夢中になって、帰る頃にはすっかり楽しんでいる」とか。釣ってさばいて食べるまでが体験でき、食育にもつながりますね。
家康の経済力を支えた! 歴史ある”砂金採り”に挑戦
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さて、『魚魚の里』の近くの日影沢(ひかげさわ)では、山からは金鉱石、川からは砂金が採れました。いわゆる『安倍金山』です。その歴史は古く、応神天皇に献上されて『珠流河(するが)』という名を賜ったと伝わっています。……応神天皇といえば古墳時代ですよ! 名前は奈良時代に入り、天武天皇が『駿河』と改められたそう。
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戦国の世になると、駿河の今川氏と甲斐の武田氏の間で金の争奪戦が勃発。駿河と甲斐の国境だったこの場所では、常に争いが起きていました。現在も山のすぐ向こうは山梨県です。
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金鉱石。膝に乗るくらいのサイズですが重いです。一説には「家康が天下を取れたのは安倍金山の経済力のおかげ」と言われており、家康が作った慶長小判も、ここで採れた金が主に使われていました。江戸時代の一時期は金鉱石から1トンあたり5kgもの金が採れていたとか。
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残念なことに鉱山は洪水により土砂に埋まってしまいましたが、実は山にはまだ金があります。でも、現在となってはコストに見合わないため、誰も本気で採掘しようとはしないわけです。
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名前通り山の陰になった日陰沢。夏は涼しいので川遊びができですが、11月も半ばを過ぎた晩秋の今は吹き渡る風も寒々しく、水に入れば凍えそうです。
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金は重い金属なので、川の流れを利用してザルや盆を使って揺すりとっていました。それにしても、どこに砂金があるのやら、途方もない作業です。
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ここで働いていた金堀衆(かなほりしゅう)たちは、過酷な労働のため若くして亡くなる人が多かった様子。一種の特殊部隊であったらしく、合戦の際は土木技術を活かして、敵陣を攻め込む兵法に一役買ったそう。歴史の裏側を垣間見る気がしますね。
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私たちには沢での砂金採りは到底難しいので、『魚魚の里』で沢の砂を入れてもらい、砂金採り体験(30分1000円)です。水もお湯を入れてもらっているので温かいです。金堀衆の皆さん、贅沢してすみません。
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まずはお盆にできるだけ多くの砂を入れ、ぐるぐると回します。金は重いので、遠心力で下に沈殿するわけです。あとはどんどん上の方のいらない砂や砂利を、水を入れて揺すり落としていきます。
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写真だとわかりづらいですが、明らかにキラッと光る、ゴールドのまばゆいかけらが砂金です。……が、筆者のような素人ではなかなか難しく、ゲットできないこともしばしば、何の変哲もない、フツーの砂だけが残ること多数。
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採れたと思いたいがために、ただの黄色っぽい砂粒を指して「これですよね!?」と聞くも「違うよ~」と言われる始末。「もう一回」「もう一回」と、こうしてどんどん深みにハマっていく。人間は強欲だなぁ。
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無事に砂金が採れたら、可愛い容器にいれて持って帰れます。単純ですがハマる作業ですし、なんといっても金がゲットできるので、楽しいですよ~!
濃厚だけどぬる湯! 1700年の歴史ある秘湯『梅ヶ島温泉』
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赤水の滝から北へ15分ほど行くと、いよいよ最奥の梅ヶ島温泉にたどり着きます。温泉の由来については諸説ありますが、一説には応神天皇の時代に木こりが見つけたのが始まりとか。応神天皇が即位したのは西暦270年、ほとんど神話の世界に近い古代です。あくまでも伝承ということになりますが、非常に歴史のある温泉なのですね。
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湯治場として歴史に登場するようになったのは中世以降。戦国時代は武田家の将兵が傷を癒やした、いわゆる”信玄の隠れ湯”の一つです。天下統一後は徳川家康、息子の秀忠も訪れた記録があります。
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以前は市民浴場があった場所に『おゆのふるさと公園』があります。梅ヶ島温泉の源泉と、お湯の神様を祀る神社が残っています。
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かまどのような形の源泉。泉質は単純硫黄泉で、源泉でも39度と温度が低く、触れます。硫黄の香りと、優しい肌当たりが特徴です。
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江戸時代に書かれた”金の湯由来記”では、「山崩れが起きて金山が埋まった後、その麓から温泉が湧き出した。湯は黄色く、甘く、香りが良い。この湯に入ると病気やケガが治り、肌艶が良くなった」と記されています。良純親王という皇族が、赤い3匹の蛇に導かれてこの温泉にたどり着き、難病を克服した伝説も残っており、昔から体に良い温泉と知られていたのですね。
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近代になってからは清水次郎長や乃木希典が訪れ、戦後は文人達の長逗留の場として、作品づくりを支えます。そして2017年5月、環境省による『国民保養温泉地』の指定を受けました。
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現在は10件ほどの旅館・民宿などが営業中。今回は『おもいでの宿 湯の島館』にお邪魔しました。
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スタッフは夫婦お二人だけ、1日限定6組のみの営業ですが、大人気でなかなか予約の取れない人気の宿。それもそのはず、それぞれ和モダンの個性的なお部屋と、『風』『林』『火』『山』の4タイプの貸切風呂が楽しめるのです!
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武田信玄の『風林火山』にちなんだお風呂は、それぞれ趣が違うのでぜひ制覇して欲しいです。筆者も頑張って入りました!(写真はモデルさんです)。
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個人的には岩風呂がある『山』が好きでした。
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温度が低めなのでのぼせる心配はあまりないと思いますが、それぞれのお風呂には休憩所もついています。アルカリ性の高い温泉なので肌がつるつるに!筆者は熱い温泉がちょっと苦手なので、ぬるめなのは嬉しい限り。
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お料理には地元食材がふんだんに使われています。特に美味しいのが『駿河軍鶏(するがしゃも)』。歯ごたえと旨味が絶品です。ダシがよく出るので、汁物が本当に美味しい。
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今回は水炊き風鍋で頂きましたが、締めのラーメンにはこの地で取れた『安倍山葵(あべわさび)』をいれて。ラーメンにわさびを入れるのは初めてでしたが、なるほどさっぱりして美味しかったです。
絶品グルメも楽しめる! 日帰り温泉を満喫
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お泊りでゆっくりするのもいいですが、静岡駅から片道約1時間強のアクセスを活かし、日帰り温泉を楽しむのもおすすめです。梅ヶ島温泉にある『虹の湯』は、日帰り入浴専門の施設。
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男湯・女湯どちらも内湯と外湯があります。ひとっ風呂浴びた後にぜひ頂きたいのが『静岡おでん』!
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虹の湯の静岡おでんは市内でも3本の指に入るとか。手作りこんにゃくがぷりぷりもちもちでした。お店の中にはお座敷もあり、食べた後はここでゆったり出来るんです。
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レトロな雰囲気が懐かしい、昔ながらのお風呂屋さん。お客さんに愛されている様子が伝わってきました。
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そして楽天イーグルス時代のマー君のサインも発見! 知る人ぞ知る秘湯ですが、知ってる人はちゃんと来ているんですね~。
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以前『おゆのふるさと公園』にあった市民浴場は、梅ヶ島温泉から南に15分ほど下がった新田温泉に移転しています。その名も『黄金の湯』。日帰り温泉ですが、とにかく施設も駐車場も広々としてます!
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新田温泉は源泉に近い梅ヶ島温泉とは泉質が異なり、ナトリウムー炭酸水素塩温泉。硫黄の匂いはなく、無色透明でとろみがあります。手湯もありますよ。
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午前中からお風呂も盛況です。お断りしてお写真を撮らせていただきました。近くの方は自転車で通ってこられるそうで、羨ましい限り。
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毎月26日に近所の茶農家の方が美味しいお茶をいれてくれるサービスもあるそうで、何とも静岡らしいですね。
絶品! ここでしか味わえない『秘湯のわさびパスタ』を食す
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静岡といえばお茶とワサビ。昔から梅ヶ島温泉でもワサビが作られてきました。『黄金の湯』から更に5分ほど山を下ると、おしゃれなわさびパスタと温泉が楽しめる宿があります。
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『大野木荘』は梅ヶ島コンヤ温泉地区にある旅館です。日帰り&宿泊どちらもOKです。
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ここで頂けるのが『秘湯のわさびパスタ』。地元のワサビをすりおろして、バターと合わせ、茎はさっと湯にくぐらせた後に叩いて辛味を出しています。味付けは天日塩と醤油がほんの少し。麺は細めのフェデリーニと、非常にシンプルな和風パスタです。
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シャキッとした茎の歯ごたえが軽快で、食べるとワサビの辛味がスーッと鼻を抜けていきます。天日塩とバターがパルメザンチーズのようなコクを出し、クセになる美味しさ。本わさびのツーン!! という強い辛味は抑えられ、かなりマイルドに仕上がっていますので、ワサビが苦手な人でも大丈夫だと思います。
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このレシピを考案したのは世界的にも有名な奥田政行シェフ。ここでしか味わえない、ワサビを使った絶品パスタ。『大野木荘』他、コンヤ温泉の3つの旅館のみの限定メニューです。
こちらではお食事のみの利用はできないそうなので、日帰り入浴とランチのセットか、宿泊の際にオーダーする形でいただけます。女将さんもとっても美人です!
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温泉は内風呂と、山里の雰囲気が満喫できる露天風呂。開放感溢れる素敵なお風呂です。森林浴と温泉が同時に楽しめますよ。
家康も太鼓判! ワサビ田発祥の地でワサビ漬けを作ろう
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コンヤ温泉から30分ほどの『有東木(うとうぎ)』地区には、ワサビ田発祥の地として知られています。
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有東木のワサビを献上された家康は、その辛味を香りをいたく気に入り、門外不出のご法度品にしたとか。現在でも高級料亭や寿司屋専門に卸されているそうです。
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東京で買ったらいくらするんだろう…というくらい立派なワサビです。これも全ては安倍川からの綺麗な水のおかげ。今回は有東木産の立派なワサビを使って『ワサビ漬け体験』をさせて頂きました。
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まずワサビの茎を5mm幅くらいに切ります。
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ボウルにいれたら塩をひとつまみほどいれてしばらく置きます。
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今度はワサビを刻みます。千切りでもなんでもいいですが、あまり細かくしすぎると風味が飛ぶので適当に。
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先程置いたワサビの茎を布巾に入れてギュッと絞ります。これで水分とアクを抜くのですが、しっかりしぼらないとワサビ漬けが水っぽくなるので注意。
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全体のかさが半分くらいに減り、繊維がちょっと潰れるくらいがベスト。ここは結構力が入ります!
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アクを捨てボウルを綺麗にしたら、茎とワサビ、酒粕をいれてねりねり。しっかり混ぜ合わせ、一つにまとまったら出来上がり!容器にいれて持って帰りましょう。
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筆者も同じ工程で作りました。やっぱり絞るところが難関で、手が疲れました……。だいたい半日くらいで美味しく食べられるそう。そのままおつまみにしてもよし、パンに塗ってサンドイッチにするのも美味しいとのこと。サンドイッチもいいですね!
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ワサビ漬けづくり体験は1人1200円(税込み)。農林産物加工販売所『うつろぎ』にて電話予約で申し込めます。こちらは『うつろぎ』で売っているワサビ漬け。全く同じレシピだそうです。
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『うつろぎ』ではワサビ漬け以外にも味噌などが販売されています。川の流れを見ながらお食事もできるとあって、お客さんが多かったです。有東木では山間の気候を活かしたお茶づくりも盛ん。ワサビ好きにはもちろん、お茶好きにも是非訪れて欲しい場所です。
ぜひ見たい! 期間限定・秋の『赤水の滝』ライトアップ
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梅ヶ島温泉には『日本の滝百選』にも選ばれた安倍の大滝をはじめ、鯉ヶ滝や三段の滝などがありますが、期間限定でライトアップされるのは『赤水(あかみず)の滝』。金山温泉近くにあり、道路に近いので車窓から眺めることもできます。
宝永4年(1707年)の大地震で起こった大谷崩れの影響で土砂が流れ込み、赤く濁った水が激しく出たことからついた名前です。今は澄んだ水が出ていますが、相変わらず水量が多いので少し離れて見る格好になります。
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この滝、ライトアップ箇所がハートマークに見えるとウワサで、カップルやアマチュア写真家のみなさんが集まって撮影していました。スマホでも綺麗にとれますよ~。
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ただ、かなり冷えるので防寒はしっかりと!お天気が良ければ星も見えます。ライトアップの期間等はポータルサイト等をチェックしてみてくださいね。(Do湯農梅ヶ島 http://umegashima.jp/)。
写真好きにも勧めたい、絵になる身近な秘湯
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梅ヶ島温泉郷は秘湯の名にふさわしい落ち着きと、豊かな自然に囲まれた静かな温泉地でした。もと来た道を戻り、JR静岡駅に降り立った時はなんだか浦島太郎になったような気がしたくらいです。それでも、もれなくお茶が出てくることと、朗らかで温かい人柄はやはりオクシズでも健在でした。
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温泉もさることながら、あちこち絵になる景色が非常に多く、写真好きにもオススメしたい場所です。更に足を伸ばせは日本三大崩れの大谷崩れや安倍の大滝、富士山が眺められる安倍峠にも是非行ってみたい!
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奥地にある秘湯ではありますが、新静岡ICからは車で50分、静岡駅からは路線バスも出ているので、足を確保しやすいのは嬉しい点です。本数は日に5〜6程度で、往復に時間がかかるので、余裕を持ったプランを立てるのが良いかと思います。交通状況などもよくチェックしたほうが良さそうです。
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おなじみの温泉地に飽きた方、自然を満喫したい方、都会の忙しさを忘れたい方には特にオススメの梅ヶ島温泉郷。信玄や家康が愛した山奥の秘湯温泉、ぜひ一度行ってみてくださいね!
(写真はすべて筆者撮影)
<参考リンク>
Do湯農梅ヶ島 http://umegashima.jp/
梅ヶ島温泉公式サイト http://www.umegashima.net/
オクシズ http://www.okushizuoka.jp/
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(執筆者: 相澤マイコ) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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