アナロ熊や『アナロ熊のうた』著作権をビクターが保有か?
地上デジタル放送推進のイメージキャラクターとして誕生した『地デジカ』。この、地デジと鹿を組み合わせて誕生したキャラクターに対抗(?)して誕生したのが、アナログ放送支援キャラクター『アナロ熊』だ。デザインは、『2ちゃんねる』で人気のキャラクター・クマの頭にアンテナが設置されているというもので、なかなかの人気を誇っている。
この『アナロ熊』だが、ビクターエンタテインメントより『アナロ熊のうた』が発売され、現在はインターネットで限定配信されている。『アナロ熊のうた』は音楽著作物としてJASRAC(ジャスラック)に登録されておらず、その点は新しい試みといえる。
しかし! ビクターエンタテインメントの『アナロ熊のうた』販売ダウンロードページに「このサイトに掲載されている記事、写真、映像等あらゆる素材の著作権法上の権利は当社が保有し、或いは管理しています。これらの素材をいかなる方法においても無断で複写・転載することは禁じられております」と明記されており、著作権をビクターエンタテインメントが保有していることが明記されているのだ!
このことつにいて、ガジェット通信編集部はビクターエンタテインメントに取材をしてお話をうかがった。質問事項とご返答を要約してお伝えする。
Q: 御社サイトに御社の著作物と明記があるのですが?
A: 著作権表記ですが、定型でどのページにも表記されてしまう仕組みになっているんですね。ですが、『アナロ熊のうた』につきましてはキャラクター、名称、楽曲の著作権を当社は保有していません。
Q: なんらかの権利を持っているということは?
A: ありませんね。『アナロ熊のうた』の作者のkoushirouさんから弊社で配信する許可は得ております。
Q: 『アナロ熊のうた』の著作権はkoushirouさんが持っているということに?
A: そうなります。JASRACに登録していなくても、著作権は存在しますので。
Q: この『アナロ熊のうた』を編集したり二次使用したり、もしくは第三者に配布するという行為が行われた場合、どのような対処をするのか?
A: 弊社はこの作品に対して何かできる権利を持っておりませんので、弊社としましては黙認します。koushirouさんも黙認する方向で対処したいと申しておりました。
いくつか質問をさせてもらったのだが、ビクターエンタテインメントはインターネットのクチコミやコミュニケーションから誕生したキャラクターや楽曲の性質をよく理解しており、非常に柔軟に対応していることがわかった。サイトに自社が著作権を保有するという明記をしてしまったことはミスだとしても、インターネットで話題になっている楽曲をより多くの人たちに知らせることができる媒体として、ビクターエンタテインメントには期待が持てそうだ(このニュースの詳細記事はこちら)。
追記: 今回の件を受け、ビクターエンタテインメントは自社の『アナロ熊のうた』詳細サイトに「※アナロ熊のキャラクターに著作権はありません」と表記。しかし、『アナロ熊のうた』販売ダウンロードページから著作権に関する表記を消すことがサイトの仕様上難しく、修正することができないとの説明を当編集部に伝えた(2009/06/22/13:59)。
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