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「1通のメールに15分」もかかる人に、決定的に“足りない視点”――上阪徹の『超スピード文章術』

仕事でもプライベートでも、文章を書く機会がどんどん増えている昨今。ところが、文章をめぐって、こんな思いを持っている人がいませんか?

「文章が苦手。書いている時間が辛い。メールも企画書もできれば書きたくない」

「最初の1行を書き出すまでに、ものすごく時間がかかる」

「文章がうまく伝わらない。しゃべって伝えることはできるのに」

「書き直しを何度も命じられて、いつまで経っても書き終わらない」

「数千字のレポートは、文字が埋まらなくて苦痛だ」

こうした人にこそ、ぜひ読んでいただきたいのが、著書『10倍速く書ける 超スピード文章術』が大きな話題になっている上阪徹さんの本連載です。メール、企画書、レポート、ブログ、SNSまで、実は誰も教えてくれなかった「大人の文書」のすばやい作り方を学べる、全5回です。f:id:k_kushida:20170914003428j:plain

ブックライター 上阪徹さん

上阪徹事務所代表。「上阪徹のブックライター塾」塾長。担当した書籍は100冊超。携わった書籍の累計売り上げは200万部を超える。23年間1度も〆切に遅れることなく、「1カ月15万字」書き続ける超速筆ライター。

1966年生まれ。89年、早稲田大学商学部卒。ワールド、リクルート・グループなどを経て、94年よりフリー。これまでの取材人数は3000人超。著書に『10倍速く書ける 超スピード文章術』『書いて生きていく プロ文章論』『成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか』『成功者3000人の言葉』『リブセンス』『職業、ブックライター。』など。

全く無理せず月15万文字を書いている

文章を書くことを生業にしている私ですが、よく驚かれることがあります。それは、毎月1冊ずつビジネス書を書いていることです。本1冊は10万字から13万字くらい。これに加えて、雑誌やウェブサイトで経済関係の記事を書いたり、インタビュー原稿を書いたりもします(こちらのウェブサイトにもたくさん記事を書かせてもらっています)。だいたい3000字から7000字ほどでまとめることが多く、月に5万字くらいは書きます。

ざっと計算すると、毎月15万字から18万字くらいを書いていることになります。このくらいの量の仕事をするようになってもう10年以上になりますが、私は今なお一度も締め切りを破ったことがありません。

しかし、毎晩のように徹夜したりしているわけではありません。土日はしっかり休んでいますし、週末、昼間っからビールを飲んでいる写真をよくSNSにアップしたりしています。夏休みもしっかり取って毎年ハワイにも行きますし、帰省もしっかりします。そこでよく聞かれるのが、このセリフです。

「どうして、そんなに速く書けるのか?」

これから5回にわたって、私なりのビジネス文書を速く書く方法「超スピード文章術」についてお伝えしていきます。

特別な技術や文章を書く才能はいらない

まず、ひとつぜひ知っておいていただきたいのは、特別な技術や文章を書く才能はこの文章術にはまったく必要ない、ということです。文法や起承転結などの文章セオリーなどのルールも必要ありません。

もとより私自身が「文章の書き方」のような本を1冊も読んだことがありません。何より好きじゃないから。応用が効かないから。そんなものを読まなくても、フリーになって20年以上、ご飯を食べています。それどころか、もしかすると人よりもたくさんのお仕事をいただいているのではないかとさえ思います。文章に関わる塾も開いています。

実は私自身、かつては文章を書くのが、苦手で嫌いでした。これは本当の話です。小学校の作文や読書感想文は大嫌いでしたし、大学のレポートも嫌で嫌でしょうがありませんでした。そんな人間が書くことで食べているのですから、人生は本当に不思議です。しかし、だからこそ、文章術の本も読まなかったし、結果的に独自の文章法を編み出すことができたのだと思っています。

文章を書く仕事のきっかけは、コピーライターになったことです。もともと広告に興味があったからですが、コピーライターは文章を書く仕事なのではなく、言葉を見つける仕事なのだと思っていたのでした。それなら、自分にもできるかもしれない、と(当時は華やかな職業の代名詞であり、単純に憧れていた、ということも多分にあります)。

ところが、私がコピーを書くことになったのは、求人領域でした。いわゆる求人広告、リクルーティング広告です。人を募集する広告では、きっちり内容を書かないと、応募がもらえるものではありません。かっこいいキャッチコピー1発で人が反応してくれるような世界ではなかった。こうして私は「文章を書かざるを得ない」状況に追い込まれたのでした。

300字書くのに、かつては1日かかっていた

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実際、当初はわずか300字の文章を書くのに、1日がかりでした。今は3000字くらいの文章なら1時間ほどで書いてしまうイメージですが、当時は将来そんなことになるなんて想像もつかなかったと思います。

では、なぜ私は書けるようになったのか。技術も学ばず、文法も意識していないのに、です。それは、あることに気づいたからです。マインドセットが変わったのです。たったこれだけで、私は文章が書けるようになった。そう言い切っていいと思います。それは、こういうことです。

「誰も、うまい文章なんて求めていない」

どうして文章を書くのが辛くて嫌だったか。時間がかかったか。それは、うまい文章を書かないといけない、と思い込んでいたから、だったことに気が付いたのです。

考えてみたら、文章の書き方を学ぶのは小学校です。そこで教わったのは、文豪や評論家の見事な文章でした。あるいは、先生が褒めるのは、文才ある同級生たちの見事な作文や読書感想文。そんなの書けない、と思っていました。ところが、これ以来、文章は教わっていないのです。コンプレックスとトラウマを持ったまま、でした。

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