【沿線調査】都心と風情ある郊外を結ぶ! 東京メトロ千代田線沿線の住み心地

【沿線調査】 都心と風情ある郊外を結ぶ! 東京メトロ千代田線沿線の住み心地

代々木上原駅から北綾瀬駅までを結ぶ、東京メトロ千代田線。代々木上原駅からは小田急小田原線、綾瀬駅からはJR常磐緩行線と相互直通運転をしており、都心部だけでなく、茨城方面へ向かう際にも重宝する路線だ。今回は、そんな東京メトロ千代田線沿線で暮らす人々にアンケート調査を実施。オススメポイントやその住み心地を聞いた。

一路線のなかに繁華街、ビジネス街、歴史がつまっている!

東京メトロ千代田線の停車駅は、霞ヶ関駅や赤坂駅などのビジネス街、オシャレな街の代表ともいえる表参道駅、明治神宮前駅や湯島天神(湯島天満宮)の最寄駅・湯島駅といったパワースポット的なところまで幅広い。そんな東京メトロ千代田線沿線に住む人たちは、どんなところが気に入っているのか?聞いてみた。

●好きなところ(複数回答)

1位:どこに行くにも便利(78.6%)

2位:ほかの沿線に乗り換えしやすい(55.2%)

3位:運行本数が多い(43.4%)

4位:好きな駅やスポットがたくさんある(20.7%)

5位:家賃や物価が安い(19.3%)

6位:乗車運賃が安い(13.1%)

7位:都心のターミナル駅に出なくても沿線上に栄えた駅があって便利(11.7%)

8位:これから発展していきそう(9.0%)

9位:遅延が少ない(7.6%)

10位:ラッシュ時も混雑が少ない(6.9%)

上位は、「どこに行くにも便利」「ほかの沿線に乗り換えしやすい」「運行本数が多い」といった、交通利便性に関する項目が独占した。通勤や通学のしやすさなどを考慮して住まいを選ぶ人は多いため、上位に来るのは当然といったところだろう。

そこで今回は、ほかの項目に注目してみた。まず、4位「好きな駅やスポットがたくさんある」のコメントでは、「古いものと新しいものが共存していて、下町や神社仏閣、渋い喫茶店、ミニギャラリー、古書店など、好きなものが凝縮されている」(53歳・女性)や、「北千住や湯島、新御茶ノ水など、特色のあるスポットが点在している」(44歳・男性)などの意見が挙がった。

また、回答者は少ないが、「これから発展していきそう」の項目も気になるところ。2018年3月のダイヤ改正をもって、代々木上原駅での小田急線から千代田線への直通線が増加。それに伴い、通勤時間が短縮し混雑率が緩和することで、さらなる都心へのアクセス向上が期待されている。

さらに、東京メトロは2018年度を目途に、北綾瀬駅のホーム延伸による代々木上原方面からの10両編成列車直通運行を発表。東京メトロ千代田線はこれまで車両の編成の都合で本線と支線にわかれており、終点の北綾瀬駅に行くには手前の綾瀬駅で乗り換えをしなければいけなかったが、それが改善されることでこちらもアクセス向上に一役買うだろう。

そうしたことも影響してか、「北綾瀬駅からの直通運転開始に向け、まわりにマンションが建ち始めている」(52歳・男性)、「マンションが多く建てられているので、それに合わせてお店なども増えそう」(37歳・女性)といった、今後の発展に期待を寄せる声もあった。

乗り入れの影響で混雑…さらに混雑の影響で乗客マナーが悪化!?

沿線の好きなところではさまざまな意見が挙がったが、反対に改善してほしいと感じるところはないものだろうか? そう思い、「今住んでいる沿線で、もう少し改善されると良いのに……と思うところはどこですか?」と聞いてみたところ、以下のような結果に。

●改善してほしいところ(複数回答)

1位:通勤ラッシュ時の混雑が激しい(46.7%)

2位:悪天候時や事故など、遅延が多い(22.0%)

3位:あてはまるものはない(20.0%)

4位:乗客のマナーが悪い(15.3%)

5位:駅のエレベーターやエスカレーターが少ない(13.3%)

5位:乗車運賃が高い(13.3%)

7位:運行本数が少ない(12.0%)

8位:駅やホーム、トイレが清潔ではない(10.7%)

9位:終電が早いもしくは始発が遅い(10.0%)

10位:ほかの線との乗り換えが不便・面倒(8.0%)

1位は「通勤ラッシュ時の混雑が激しい」。「乗車人数が多すぎて乗り切れなかったり、遅延がよく発生したりする」(24歳・女性)、「朝晩の混雑は地獄」(60歳・男性)などのコメントのほか、「小田急線から乗り換えにくる人が多い」(45歳・女性)、「JR常磐線からの通勤客が多く、身動きが取れないくらい混む」(46歳・男性)と、相互乗り入れしている路線からの乗客の分、混雑が激しくなると感じるユーザーも多い。沿線上には、赤坂駅や日比谷駅などのオフィス街もあり、また、新御茶ノ水駅周辺には明治大学や日本大学歯学部のキャンパスもあるため、たしかにビジネスパーソンや学生の利用は多いのかもしれない。

また、4位「乗客のマナーが悪い」の項目は、今回SUUMOジャーナルが調査を行った全15路線中、埼京線の16.0%に次いで2番目に高いポイントとなった。混雑の影響でイライラしている人が多くなると分析するユーザーもいるが、なかには「電車内で通話や大声を出す人をよく見かける」(41歳・男性)、「スマホをいじっている人がドア付近にたまっていて、乗り降りが妨げられたりする。ホームや階段も同様に危険」(44歳・男性)と不満をもつ声もあった。

風情ある穴場スポットも多く、都心と郊外両方を楽しめる!

最後に今後、東京メトロ千代田線沿線に住むことになるかもしれない人々に向けて、先輩ユーザーたちから沿線のオススメポイントを紹介してもらった。

「表参道や大手町などの都心だけでなく、谷根千や代々木公園など落ち着いたところもある」(27歳・女性)

「下町が多いので人情味があるのと、学校や病院などが充実していて住みやすい」(55歳・男性)

「緑や公園が近くにたくさんあり、子ども連れでも遊び場所に困らない」(53歳・男性)

さらに、「デートするなら」「子連れでおでかけするなら」「穴場なスポット」、それぞれのオススメを教えてもらった。

●デートするなら?

・代々木上原駅周辺「オシャレなカフェやパン屋さんが多いので、散歩しながら食事や休憩するだけで楽しい」(35歳・男性)

・千駄木駅・根津駅周辺「谷根千は落ち着いた雰囲気で、散歩するのにいい。下町ならではの食べ歩きもできる」(27歳・女性)、「根津神社は普段は落ち着いた雰囲気だが、お祭りやフリーマーケットが行われるときはワクワクするようなにぎわいがある」(60歳・女性)

・二重橋駅周辺「皇居のまわりを歩いて丸の内へ散歩。休日は路上でイベントをしていたり、オシャレなカフェがあったり、いつでも休憩できる」(40歳・女性)

●子連れでお出かけするなら?

・綾瀬駅/東綾瀬公園「公園内のプールで子どもと泳げる」(51歳・男性)、「武道館も近いし、イベントもあるので家族で楽しめる」(37歳・女性)

・表参道駅/キディランド「子どもが楽しめるキャラクターものが多い。原宿も近く、小さいころから刺激を受けることも大事だと思う」(47歳・男性)

・新御茶ノ水駅/東京都水道歴史館「水道の歴史を無料で学べる」(46歳・男性)

・湯島駅/旧岩崎邸庭園「子どもも見たほうがいい、素敵な旧跡」(50歳・女性)

●穴場なスポットは?

・乃木坂駅/乃木神社「骨董蚤の市をぶらぶらして掘り出し物を見つけるのも楽しい」(59歳・女性)

・表参道駅/クレヨンハウス「日本だけでなく海外のものなど、さまざまな絵本が楽しめる」(51歳・男性)

・西日暮里駅周辺「社交ダンスの衣装を扱うお店が数店集まっている」(59歳・女性)、「古本を買って、喫茶店でコーヒーを飲み、ゆっくりできる」(53歳・男性)

・町屋駅周辺「飲食店が多く、価格も手ごろ」(35歳・男性)

筆者自身、正直にいうと東京メトロ千代田線=代々木上原駅~日比谷駅周辺のイメージしかなかったが、自然が多くゆっくりできる代々木公園駅や明治神宮前駅、行政の中枢・霞ヶ関駅、下町情緒あふれる根津駅や千駄木駅など、今回の調査を通してそれぞれの駅がもつ異なる魅力を再発見できた。沿線に住む人々の話を聞いたり、実際に足を運んでみたりすることで気づくこともあるだろう。東京メトロ千代田線に興味のある方は、沿線巡りをしてみることで、この路線の幅広さを実感できるはずだ。●調査概要

[沿線に関する調査]より

・調査期間:2017年2月23日~2017年2月27日

・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)

・対象:東京メトロ千代田線沿線に現在住んでいる、20~60代の男女

・有効回答数:150名
元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139169_main.jpg
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