ヤフー株式会社に「遊戯王OCG同好会」を発見! その活動現場に潜入してみた!!
国内発の大ヒットTCGとして、人気を誇る『遊戯王OCG デュエルモンスターズ』(以下、『遊☆戯☆王OCG』)。
1999年の発売以降、国内外で多くのファンを獲得し、2009年には「世界で最も販売枚数の多いトレーディングカードゲーム」というギネス記録を打ち立てた、いわずと知れたTCG界の雄だ。
2016年からは同じ高校に通うチームや大学のサークル間で戦う「学校対抗戦」が開催される、そのファン層の広さがうかがえる。
そんな『遊☆戯☆王OCG』のファンは、当然、学生だけにとどまらない。KAI-YOU.netが調べたところ、なんと、あのヤフー株式会社にも『遊戯王OCG』の同好会が存在するという。そこで、今回はヤフー株式会社の「遊戯王OCG同好会」の活動現場に突撃。同好会代表の大城卓氏にお話を聞いた。
取材・文:須賀原みち
「遊戯王OCG同好会」ができるまで
大手IT企業であるヤフー株式会社。もはや説明するまでもない超有名企業だが、とある平日の就業時間後、ヤフー社内の食堂を覗いてみると、何やら数人が集まってカードゲームに興じている姿が……。実は、ヤフー株式会社には日本国内発のTCG『遊戯王OCG』を楽しむ「遊戯王OCG同好会」が存在しているのだ!
「遊戯王OCG同好会」代表の大城卓さん(本業ではIoT開発部所属)によれば、同同好会の発足は2012年。これは大城さんがヤフー株式会社に新卒入社した年でもある。
ヤフーには終業後のレクリエーション活動として部活・同好会制度があり、「遊戯王OCG同好会」はその中のひとつ。ほかにも、「ぷよぷよ同好会」や「Magic: the Gathering同好会」、「格ゲー同好会」といった同好会も存在するという。
「遊戯王OCG同好会」発足のきっかけについて、大城さんに話を聞いた。
もともと、学生時代から『遊戯王OCG』をプレイしていた大城さん。現在、29歳の大城さんはちょうど“遊☆戯☆王世代”で、小学校の頃には男子はほぼみんな『遊戯王OCG』で遊んでいたという。大城さん自身、中断期間がありながらも20歳過ぎに再開した“復帰プレイヤー”だ。
そんな大城さんは、ヤフーの新人研修で出会った同期の『遊戯王OCG』プレイヤーと意気投合。当初は、終業後に社外のカードショップでデュエル(対戦)を楽しんでいたという。
「ただ、退勤が19時を過ぎてしまうと、それ以降遅くまで営業をしているカードショップが近くになくて、対戦場所に困っていました。そんな時、『ぷよぷよ同好会』を立ち上げようとしていた同期から、『ヤフー社内の同好会だったら、活動場所として会社の会議室が借りられる』という話を聞いたんです」(大城さん)
ヤフーの制度では、同好会として認められるには「5人以上のメンバー」と「3ヶ月の活動実績」が必要となる。そこで、大城さんは社内チャットツール「MYM」の中で、『遊戯王OCG』の部屋を作成。同士を募って、活動を開始した。
具体的な活動内容は、みんなでひたすら集まって『遊戯王OCG』でデュエルすること。そこで興味を持った仲間が集まって、デュエルを繰り返す日々。そんな地道な(?)活動が実を結び、2012年、無事「遊戯王OCG同好会」が立ち上がった。
それ以来、隔週で1日、終業後の19時〜21時30分頃まで、5〜6人ほどが集まってもっぱらデュエルに勤しんでいる。同好会のメンバーはそれなりに入れ替わりもあって、しばらく来なくなったり、久しぶりに顔を出すメンバーもいるという。
社員との思わぬ交流も
また、会社の新人研修の時期には、部活や同好会によるアピールタイムといった催しが設けられる。学生時代の部活動の新入生案内のようなものをイメージしてもらえればいいだろう。そこで、新会員の募集をかけることもあるのだという。
「(内容としては)一枚のスライドでプレゼンするくらいです。興味がある人は言わないでも来てくれるし、(『遊戯王OCG』の同好会を)やってることさえ伝わればいいかな、と。だから、『アピールを見て同好会に入った』って人はあんまりいません(苦笑)。ただ、会場では『そんな同好会があるんだ!』って感じで、ウケるというかざわついたりはしますね(笑)」
このように、ヤフーでは社内の部活動・同好会活動が盛んだ。5800人を超える従業員を抱えているヤフー。こうしたレクリエーション活動を通じて、社員同士のコミュニケーションが活発になることも多いという。
「知らない部署同士の人だったり、遠い部署の人とも知り合うきっかけにはなってると思います。うちのメンバーもみんなバラバラの部署なので、同好会がなかったら出会わなかった人たちです。
「『遊戯王OCG』では、カードの制限・改定に関する話題が一番盛り上がるので、その時期には制限・改定について、みんなで話したりもしてます(笑)。
それと、ヤフーには希望した部署に異動できる“ジョブチェン制度”があるんですけど、それで僕が異動した先の部署に同好会のメンバーがいたので、その部署の雰囲気とかを聞いてみたり、ということはありましたね。
あと、たまに社内で『遊☆戯☆王の人ですよね』って声をかけられることもあります(笑)」(同)
ちなみに、「同好会の活動後、みんなで飲みに行ったりすることもあるんですか?」と聞くと、「活動が終わるのが22時くらいなので、あまり飲みに行ったりはしないです。明日も仕事があるんで……」(同)との答え。和気あいあいとしながら、そこはかとなくストイックなデュエリスト感が漂っている……!
プログラミングの役に立ってるかも…? 『遊戯王OCG』の魅力
ここで、「『遊戯王OCG』をプレイしていて、何か日常生活で役に立ったことはありますか?」という質問をぶつけてみる。「う〜ん」としばし悩む大城さん。
「もしかしたら、論理的思考を養ってたり、プログラミングの役に立ってるかもしれないですけど……。それはちょっと、わからないです(苦笑)。むしろ、カードが家でかさばって困ってますね(笑)」(同)
それでも『遊戯王OCG』を遊ぶため、同好会まで立ち上げた大城さん。それでは、『遊戯王OCG』の魅力とは? 「人それぞれの好みがあると思うので、あくまで僕の個人的な意見ですが……」と前置きをした上で、以下のように話す。
「『遊戯王OCG』はマナコスト【※】の概念がないから、1ターン目からなんでもできるんです。だから、構築の自由度が高くて、なんでもあり。その大味なところが好きですね。
やっぱりTCGって、コンボとかを色々考えて、それが思い通りにいくと気持ち良いし、楽しい。
今日は、先攻1ターン目でコンボが決まると、相手のデッキを全部除外できる(=最初のターンで先攻が勝利となる)っていうデッキを組んできました」と、大城さんは笑う。
【※カードをプレイするためのコストを意味する。大抵、強いカードはプレイするにはコストが重く、制限が強い】
最後に、「大会出場など、『遊戯王OCG同好会』の今後の野望はありますか?」と聞いてみると…
「今のところ、大会で結果を残そうっていう方向性ではないですね。なので、継続して活動していくっていうのが今の目標です。やっぱり対戦相手がいなくなってしまうと寂しいので。
(TCGは)デッキを組んだり、カードを整理したりするのに時間を使うので、なかなか気軽に勧められる趣味でもないです。なので、本当にやる気のある人だけ集まってやれたらいいかな、と」(同)
あくまで自主性を重んじつつ、終始、レクリエーションとしての同好会活動を楽しんでいることがうかがえた。
ちなみに、もし他社の「遊戯王OCG同好会」などがデュエルを申し込んできたら……?
「いらっしゃったら、面白いですね(笑)。ぜひ、対戦してみたいです」(同)とのこと。というわけで、「うちの会社にも『遊戯王OCG同好会』があるぜ!」という他社のデュエリストの方々、ヤフーの「遊戯王OCG同好会」にデュエルを挑んでみては……?
引用元
ヤフー株式会社に「遊戯王OCG同好会」を発見! その活動現場に潜入してみた!!
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