国産SUVでは物足りない人への新提案、フォルクスワーゲン ティグアン(試乗レポート)

▲人気のコンパクトSUVが2代目へとモデルチェンジ。旧型より“長く、幅広く、低く”したことでスポーティなスタイルに。モバイルオンラインサービス(Car-net)をはじめ、インターネットなどとの接続性を高める機能を採用しているのもポイント

▲人気のコンパクトSUVが2代目へとモデルチェンジ。旧型より“長く、幅広く、低く”したことでスポーティなスタイルに。モバイルオンラインサービス(Car-net)をはじめ、インターネットなどとの接続性を高める機能を採用しているのもポイント

国産SUVでは物足りない人への新提案

一見すると水平基調のプレーンなシルエットだが、ボンネット上に左右に2 本ずつ走る、まるで指でつまみ上げたような立体的なプレスラインやボディサイドのショルダーラインに最新のVWの精緻さがよく表れている。約8年ぶりのモデルチェンジで2 代目になったティグアンは、現行型ゴルフに始まった横置きモジュール「MQB」を用いた第5弾モデルだ。

インテリアデザインも基本的にはそれらの流れを受け継いだもので、メーターはアウディ譲りのナビゲーションなども表示可能な液晶デジタルタイプになった。ACCをはじめとする様々な先進安全機能も標準装備するし、最新のインフォテイメントシステムにオンラインサービスの充実など、どんどんデジタル洗練度が上がっている。また旧型より全長70mm、全幅30mm大きくなったことで室内はもとより荷室が広くなった。

グレードは「コンフォートライン」、「ハイライン」、「アールライン」の3つでいずれも1.4L TSIエンジンと6速DSGの組み合わせ。走り出すと軽やかにスッと動き、滑らかに加速する感覚はとてもゴルフに似ている。18インチのハイラインと19インチのアールラインを乗り比べてみたが、乗り心地で選ぶなら前者がいい。

一方でいささかSUVらしさが希薄だなと思っていたら、新型では4モーション( 4WD )はなく(本国にはある)FFのみの設定となっている。360万円からの価格設定といい国産SUVでは物足りない人への新提案なのだ。

▲ブラック系でまとめられ上質感を高めたインテリア。12.3インチディスプレイを用いたフルデジタルメーターを採用、中央にナビ画面を表示するなど、好みに合わせて画面が選べる。ラゲージ容量は615~1655L

▲ブラック系でまとめられ上質感を高めたインテリア。12.3インチディスプレイを用いたフルデジタルメーターを採用、中央にナビ画面を表示するなど、好みに合わせて画面が選べる。ラゲージ容量は615~1655L

▲気筒休止システム(ACT)、アイドリングストップ機構とエネルギー回生システムを備えたTSIエンジンと6速DSGの組み合わせにより、燃費を旧型より約10%向上。JC08モード燃費を16.3km/Lとした

▲気筒休止システム(ACT)、アイドリングストップ機構とエネルギー回生システムを備えたTSIエンジンと6速DSGの組み合わせにより、燃費を旧型より約10%向上。JC08モード燃費を16.3km/Lとした

▲日本には都会的なイメージのエクステリアをまとったオンロード仕様が導入された。スポーティな内外装パーツを装着したアールライン(写真)もラインナップ

▲日本には都会的なイメージのエクステリアをまとったオンロード仕様が導入された。スポーティな内外装パーツを装着したアールライン(写真)もラインナップ

【SPECIFICATIONS】

■グレード:TSI R-Line ■乗車定員:5名

■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1394cc

■最高出力:150/5000-6000[ps/rpm]

■最大トルク:250/1500-3500[N・m/rpm]

■駆動方式:FF ■トランスミッション:6DCT

■全長x全幅x全高:4500x1860x1675(mm) ■ホイールベース:2675mm

■車両価格:463.2万円text/藤野太一

photo/柳田由人

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