DIYでリゾート空間に!究極の「ベランダ」の楽しみ方
ベランダは観葉植物を飾ったり、テーブル&チェアを置いてくつろいだりと、オープンリビングとしていかようにも活用できる場所です。そんなベランダを快適かつおしゃれな非日常空間に仕立てる「バルコニスト」や「ベランピング(ベランダ+グランピングの造語)」が、いまインスタをはじめSNSで注目されています。そこで、ベランダを満喫している女性のご自宅を訪問。DIYで素敵に生まれ変わったベランダで、どのような時間を過ごしているのか教えてもらいました。
室内より広い!リゾート感満載の70平米ベランダ
取材にご協力いただいたのは、田中夕子さん(44歳)。現在、夫と息子の家族3人で都内のマンションに暮らしています。大阪から上京した20代のころから、一人暮らしの部屋に観葉植物を飾るのが趣味だったそう。出産を機にファミリー向けの賃貸マンションに引越してしばらくしたころ、たまたま近所で見つけた広いベランダのある物件に夕子さんが一目惚れして購入を決断したんだとか。
「昔から熱帯植物が好きで、ずっと集めていたんです。だんだん増えてきて置き場所に困っていたので、いつか広いルーフバルコニーで育てられたらなと思っていました。4年前にこのマンションと偶然の出会いを果たしまして、住民の方もバルコニーで植物を育てているようなので、これはいいぞと。どんなベランダにしたいか具体的なことは考えていなくて、とりあえず『デッキを敷いて裸足で出よう』と、IKEAのウッドパネルを買ってきて敷き詰めるところからはじめました。それから、まずは植木を3鉢置いて……いつの間にかこんなに増えてしまいました」(田中さん、以下同) 【画像1】ベランダの広さは約70平米。室内よりもベランダの面積のほうが大きいとのこと。ここだけまるでリゾートホテルのような異空間だ(写真撮影/飯田照明)【画像2】「植木の鉢がバラバラなのが気になる」と柵も手づくりした。IKEAで購入したウッドパネルは、茶色から白にペイントして明るい雰囲気に(写真撮影/飯田照明)
ベランダに置かれている植物は多種多様ですが、セレクトは田中さんの感性の赴くまま。
「最近まではオーストラリアで生育している植物『オージープランツ』が好きで集めていました。フォルムがおもしろかったり、色が鮮やかだったり、ちょっと変わってるんですよね。たぶん、まだあまり流通していないと思うんですが、来年あたりからきっとたくさん売り出されると予想しています。ただ、年齢を重ねるごとに好きな植物のタイプが変わるなって実感していて近ごろはオージープランツからツツジなどの和の植物に関心が移ろいできています。もっと年を取るとおそらく盆栽に興味が湧くんだろうなって思ってます(笑)」【画像3】花に見えるユニークな形状の鮮やかな葉がひと際目を惹く「グレビレア」。こちらの植物は、オージープランツの代表格で細かく分けると約300種類くらいあるそう(写真撮影/飯田照明)
一方、植物を選ぶに当たっては、気を付けていることもあるとか。
「落葉樹は買わないようにしています。冬に葉が落ちてしまい寂しくなるので、葉っぱが落ちないような常緑のタイプで、かつ冬の寒さに耐えられるものを選んでいます。いっとき、ローズマリーやラベンダーなどのハーブを育てたこともあるんですが、手に入れたときはきれいでも2年目以降は見た目が汚くなってしまうのでやめました。育て方が下手なのかもしれませんが、鉢植えには向いてないのかもと思って」【画像4】「効率よく水やりをしたい」と水をためているこちらの水槽は、セメントを混ぜる容器「トロ舟」を活用。防水性にも優れていて丈夫なのでおすすめとのこと。時折ヒヨドリが集まり水浴びをしているそう(写真撮影/飯田照明)
「無駄遣いはしない」がベランダDIYを長続きさせるコツ
植物好きと凝り性が相まって、だんだんとDIYの腕も上達。ついには、ガゼボ(庭園などの眺望用に設置される建屋)も自前でつくるほどに。
「ガゼボをつくりたいなと思っていたら、IKEAで骨組みが2万円くらいで安く売られていて、これは欲しいと。ただ、強風が吹くことがあるので、飛ばされないようにしっかりした素材のものでつくろうかなと思って、ホームセンターで売っているラティスっていう目隠しに使う木材を屋根に取り付けました。ソーラー発電も付けて、夜にライトアップするときれいなんですよ」【画像5】DIYでつくり上げたガゼボはホームセンターのカインズホームで購入したペンキでグリーンに塗装。「カインズのペンキはリーズナブルでカラーバリエーションも豊富でかわいいですよ」と田中さん(写真撮影/飯田照明)
ガゼボづくりに当たって、利用したホームセンターは、「カインズホーム」「ケイヨーデイツー」「ホームズ」「IKEA」の4店。制作期間は約3カ月、家事・育児の合間を縫って一人で仕上げたとのこと。【画像6】安く手に入れたというテーブルや鉢植えなどのアイテムも、田中さん好みのグリーンをベースにしたオリジナルのデザインでペイントすればこのとおり(写真撮影/飯田照明)
ちなみに、ベランダに置くアイテムのセレクトにもちょっとしたこだわりが。
「とにかく値段は重視しています。だから、例えばIKEAに行くときも、まず足を運ぶのはアウトレットコーナー。安くて本当にいいものに出合ったときだけ買うようにしています。ベランダをバリューアップさせたいなぁと漠然としたイメージをふくらませながらも、そこに固執せずに『お得にうまいことつくれないか』って考えていますね。それがベランダのDIYをゆるく楽しむ秘訣かもしれないです」
とはいえ、ガゼボ制作に当たっては、途中で“DIY鬱”になりかけたそう。それでも、「最高のスペースでくつろぎたい」という思いがモチベーションになったのだとか。
「私の場合、ベランダでアクティブにアウトドアを楽しむわけではないのですが、とにかく心地よい空間をつくりたい、そこで趣味のたばこを吸ったら最高の一服になるだろうなと妄想しながらベランダづくりに励んでいます」【画像7】写真左:ベランダに置かれたチェアは、全部で5カ所。そのときの気分にあわせて座る場所を変えているそう。写真右:左は寝そべってくつろげるベッドチェア。ベランダのグリーンを一望できる。クッション部分は取り外せるので雨の日は部屋に収納(写真撮影/飯田照明)
自分の居心地のいいベランダをマイペースにつくり上げてきた田中さん。足掛け4年と決して短い期間ではありませんが、DIYを頑張りすぎず、衝動的な無駄遣いに走らなかったことが長続きしたポイントなのかもしれません。ベランダがある家に住んでいる方は、広さにこだわらず、ぜひ自分らしい「ベランダ」のかたちを見つけてみてはいかがでしょう? きっと家の中では味わえない、新たな空間の楽しみ方が見つかるはずです。【画像8】ベランダは9歳になる息子さんにとっても格好の遊び場。工作をしたり、鳥を観察したりとベランダでのひとときは子どもの好奇心も刺激する(写真撮影/飯田照明)
※ベランダ/バルコニーはマンションの「共用部」となり、その使用方法については各マンションでルールが定められています。ご紹介したようなガゼボの設置が可能かどうかは各マンション管理組合にお問い合わせください。
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