ミステリー「浅見光彦」未完作を継ぐ猛者を急募 内田康夫、休筆宣言
あなたの「浅見光彦」が事件の謎を解く!未完小説『孤道』を完結させてください。/画像は毎日新聞社より
ドラマ/映画化などもされている「浅見光彦」シリーズで知られる小説家・内田康夫さんが3月21日(火)、小説の休筆を宣言した。
内田さんは2015年の夏に脳梗塞で倒れた際、毎日新聞で連載していた同シリーズ作『孤道』の執筆を一時的に中断。
左半身にマヒが残ったことで、執筆を続けるのが難しくなったとして同作を未完のまま出版し、さらに完結編を公募することも明かされた。
日本を代表する推理作家・内田康夫
内田康夫さんは代表作「浅見光彦」シリーズなどで知られる推理小説家。
同シリーズは幾度となくTVドラマ化され好評を博し、1991年には小説『天河伝説殺人事件』が、巨匠・市川崑監督の手によって映画化されている。
「浅見光彦」シリーズの最新作である『孤道』は、2014年12月から毎日新聞で連載されていたが、2015年、内田さんが病に倒れたことで休載。
以降、同氏はリハビリに励んでいるが、現在のところ小説を書き続けることが難しい状態だという。
『孤道』完結プロジェクト 書き手はプロ・アマ問わず
未完のまま刊行されることとなった『孤道』の単行本は、5月12日(金)に発売予定。
特設Webサイトでは「内田康夫さんからのメッセージ」を掲載。その中で休筆が宣言されることとなった。
メッセージの中で内田さんは「未だ世に出られずにいる才能ある方に完結させてもらう」と思い立ったと記し、毎日新聞出版、毎日新聞社、講談社、内田康夫財団の協力によって今回の「『孤道』完結プロジェクト」が立ち上げられた。
応募受付は5月12日より開始され、書き手はプロ・アマを問わず。原稿の締切は、2018年4月末日までとなっている。さらに詳しい応募要項は特設サイトにてご確認いただきたい。
また、内田さんは小説を休んでいる間、短歌という表現方法で創作を続けるとのこと。今後は、講談社文庫サイト内の「内田康夫と早坂真紀の夫婦短歌」(http://www.fufutanka.jp)(外部リンク)にて作品を発表する。
なお、近年はSF作家・伊藤計劃さんの未完の遺作である『屍者の帝国』を円城塔さんが引き継ぎ共作として発表。さらに、『時をかける少女』で知られる筒井康隆さんによる唯一のライトノベル『ビアンカ・オーバースタディ』の続編である『ビアンカ・オーバーステップ』を全く無名の新人・筒城灯士郎さんが無許可で執筆、新人賞を受賞。後に著者の許諾を得て刊行に至るなど、作品が作家を超えて正統な続編として執筆される事例もある。
はたして『孤道』の続編を書き上げ、刊行に至るのは誰なのだろうか? 長きにわたり人気を集めるシリーズだけに、その動向も見逃せない。
引用元
ミステリー「浅見光彦」未完作を継ぐ猛者を急募 内田康夫、休筆宣言
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