なにこれすごい……「バー カオス」の中毒必至なカレーと特製ジントニック【京都・木屋町】

access_time create folderグルメ
なにこれすごい……「バー カオス」の中毒必至なカレーと特製ジントニック【京都・木屋町】 f:id:mesitsu_la:20170208190153j:plain

飲んべえ大絶賛のカレーはバーにある!?

こんにちは。メシ通レポーターの泡です。

『メシ通』読者のみなさんはうすうすお気づきかと思いますが、アタクシにありがちなこと、深夜の飲み食いがやめられません。

酔った帰り道、気づけばコンビニでカップ麺のカレー味(もちろんBIG)をまとめ買いすること多々。翌朝キッチンに残るほのかなカレー香に何度後悔の念を呼び起こされたことか。

先日もお気に入りの納豆入りバージョンを堪能したはいいけれど、翌朝の胃もたれで寄る年波を実感したところでございます。

そんな時に思い出しました、食欲仲間のライターやカメラマン、そして取材先のお店の方々から「あそこのは食べとかなあかんで」といくたびもすすめられたカレーのことを(倒置法)。

曰く「バーやねんけど、カレーがめっちゃうまいねん!

曰く「夜中でもするっと食べられるって。野菜いっぱいやし

曰く「あー、思い出したら食べたなったわ。今日絶対行こ

総じて大絶賛。

なるほど、バーで飲みながら食べるのなら、そこで〆られるし寝る前の暴食も抑えられるのじゃないかしら。それも期待したいけど、なにより年齢も性別も酒の趣味もバラバラなみなさんが口をそろえてうまいという一杯を食べたい気持ちが先走ります。

というわけで、行ってみました。

京都の飲み屋街・木屋町にある「バー カオス」へ。

結果を申しますと、はい、想像以上に素晴らしいカレーでした!

まぁゆっくり聞いておくんなせぇ。

f:id:hotpepper-gourmet:20170221105905j:plain f:id:mesitsu_la:20170208184238j:plain

阪急の河原町駅①出口(北側)から木屋町通を北へまっすぐ。

f:id:mesitsu_la:20170208184323j:plain

左手に「ミニストップ」が見えてきたらその手前を左折してください。

f:id:mesitsu_la:20170208184339j:plain f:id:mesitsu_la:20170208184410j:plain

20歩ほど歩いた北側「サキゾーバル北ビル」の2階にあります。

f:id:mesitsu_la:20170208184525j:plain

廊下の突き当たりへどうぞ。扉に心霊写真のようなものが見えますが、撮影時に気づかなかった筆者の写り込みですのでご安心を。

f:id:mesitsu_la:20170208184541j:plain

店内はカウンター席のみ。しゃれただけで座りにくいことこの上ないハイチェアーではなく、ちゃんと座り心地のいい椅子が並んでいます。うれしい。

f:id:mesitsu_la:20170208184630j:plain

流行りのエタノール暖炉が暖かく迎えてくれます。

f:id:mesitsu_la:20170208184724j:plain

この手のバーには珍しく、バックバーではなくてカウンターにボトルがずらり。しかもなんだか不思議なボトルですな……。

f:id:mesitsu_la:20170208184815j:plain

一見コワモテなご店主・福岡裕詞さん。正直いってはじめは怖そうなお方と思ってしまいましたが、「いらっしゃぁい」という声のトーンが温かみを含んでいてホッ。

メニューは置いていないようなので、「どう注文すればいいですか」と問えば、

「うちではまずジントニックをおすすめしています」とのこと。

ジンにいろんなフルーツやスパイス、ハーブを漬け込んだものをトニックウォーターで割るスタイルだそうです。この日は10種類以上が飲み頃のようでした。

一口飲めばジンのとりこ! 漬け込み系新感覚カクテル

f:id:mesitsu_la:20170208184909j:plain f:id:mesitsu_la:20170208184940j:plain

こんな感じでみっちりと漬け込まれています。

右から、ガランガルとバイマックルー(ともに、タイカレーなどに使われるハーブ)、イチゴと黒胡椒。

f:id:mesitsu_la:20170208185535j:plain

リンゴとキャラウェイシード。

f:id:mesitsu_la:20170208185601j:plain

じゃばら。

まずはイチオシだという、こちらをいただきました。

f:id:mesitsu_la:20170208185620j:plain

▲バジル&キウイのジントニック 800円

実は私めジントニック好きで、初めてのバーでは必ずオーダーするのですが、これは今まで飲んだことのない新感覚の味!

ジンのもつ清涼感にバジルのハーバルさがほんのり加わってとても爽やか。そして後からキウイのさりげない甘さがぽわぽわ~っと広がる感じです。

しかし、バジルとキウイってなかなか思いつかない組み合わせですよね。

なぜこのようなカクテルが生まれたのでしょう。

「このお店は7年前にオープンしたんですけど、その前のお店で勤めていたときからバーテンダーとしてカクテルコンペにも出場したりしていました。開店当初のウリは、オールドボトルのウイスキーと主にフレッシュフルーツを使ったカクテルだったんです」

しかし、突然に転機が!

「左腕をきつく骨折して両手でシェーカーを振るカクテルができなくなってしまいました。それで、前もって仕込みができて片手でもサーブできるようなお酒をと考案したのがこのジントニックなんですよ。市販のリキュールやシロップのように人工的な風味ではなく、フルーツやスパイスで自然な味を出したいと思ったんです。海外で話題になった“ミクソロジー”(フレッシュな野菜や果物、ハーブ、スパイスの素材そのものの味を生かしたカクテル)の考えがベースになっています」

カウンターに並ぶジンは、例えば前出のイチゴ&黒胡椒の組み合わせなら、「黒胡椒はベリー系の甘味をほどよく和らげて自身のスパイシーさは前面に出ない」というように、きちんと計算された意味のある素材合わせで成り立っているとのこと。

数多のカクテルを作ってきてマッチングの妙を知り尽くしたバーテンダーだからこそできる“仕込み”ですよね。

続いてはこちら。

f:id:mesitsu_la:20170208185714j:plain

▲リンゴとキャラウェイシードのジントニック 800円

キャラウェイシードの甘やかな香りがちょっと大人ぽい余韻を演出。

ちなみにほとんどの種類が無色なので見た目で違いはわかりにくいですが、飲めばわかる! ひと口の前にまずは香りを楽しんでみることをおすすめします。

f:id:mesitsu_la:20170208185757j:plain

▲フランボワーズとローズマリーと黒胡椒のジントニック 800円

こちらは珍しい(?)色付き。ベリー&黒胡椒の鉄板コンビにひとクセあるローズマリーがニュアンスを加えています。どこか色っぽい味わい。

そしてお気づきでしょうか。どのグラスにも美しい氷が使われていることを。

f:id:mesitsu_la:20170208185839j:plain

氷屋さんで仕入れた塊氷を1杯ごとに中華包丁で切り出す福岡さん。

f:id:mesitsu_la:20170208185913j:plain

ひーーー! 寸止めが見事です。

f:id:mesitsu_la:20170208185934j:plain

びしっとエッジの立った氷は、ゆっくり味わった後でもほぼ溶けることなく姿を保ちます。これも職人技の一つですね。

混ぜておいしい、アテになるカレー!

ジントニックでエンジンのかかったカラダがそろそろカレーを求めています。では福岡さん、お願いします!

はい、キタ!

f:id:mesitsu_la:20170208190030j:plain

き、き、きれい!

う、う、う、うまっそ~~~!

f:id:mesitsu_la:20170208190153j:plain

▲カレー 1,500円(※ 具によって価格は変動します)

どこから食べていいのかわからないほど盛りだくさん。

ひとつずつご覧くだされ。

f:id:mesitsu_la:20170208190210j:plain

ラッサム。酸味の強いトマトのスープです。最初酸っぱくて後からじわじわと辛い。

f:id:mesitsu_la:20170208190223j:plain

合挽き肉を使ったキーマカレー。一番わかりやすいカレーで、コクが深くバランスのいいスパイス感。右はキャロット・ラペ(ビストロでよくあるやつ)。タイムで香りづけしてあります。左はオクラのココナッツミルク和え。ココナッツのマイルドさがキーマカレーのスパイシーさといい感じに調和。

f:id:mesitsu_la:20170208190236j:plain

牡蠣のカレー(季節がわり。春先はホタルイカなど)。牡蠣の磯っぽい味を損なわないくらいにスパイスの香りをまとわせた絶妙な仕上がり。ふっくらとした身もたまりません。

f:id:mesitsu_la:20170208190257j:plain

チキンとレモンのカレー。ほろりと骨から外れるほど柔らかく煮込まれた肉は、辛味はなくスパイスの風味がカレーっぽさを感じさせます。右に添えたのは紫キャベツとクミンのマリネ、左はキュウリと赤玉ねぎのマリネ。

ご飯はコシヒカリを使ったターメリックライス。これまた見事なアルデンテ加減で適度にかみ応えがあり、かつスパイシーなカレーと合わせると米の甘味がよき底力になるのです。

最初はそれぞれの味をひと通り楽しんだら、

その後は

混ぜて!

混ぜて!

混ぜて食すべし!

f:id:mesitsu_la:20170208190603p:plain

さまざまな食感と香りが入り混じり、ひと口ごとに違う味わいなのが楽しい!

f:id:mesitsu_la:20170208190632p:plain

そして、ひとさじですくって口に運ぶだけなので、飲みながらでも楽々食べられる!(ほら、酒飲みって面倒くさがりですやん?)

前評判通り野菜たっぷりな上に油は使っていないので、これだけ食べてもお腹は重たくなりません。なんて理想的なバーフードなのでしょう。

じゃばらのジントニックを片手にいただいたのですが、これがまた合うこと。

カレーにお酒を合わせるってせいぜいビールくらいかと思っていたのに、目からウロコです。

「和食を食べるときは、最初はビールでもお刺身がきたら日本酒に切り替えたりするでしょう。でもバーでは、フード+カクテルという文化がほぼないんです。なんでお酒のプロがいてお酒もようけあるのに提案しないの? って思ったので、僕がやろう! と」

もともとカレー好きだった福岡さん。3年ほど前にカレー仲間からスパイスをもらい「これでカレーを作ってくれ」とおねだりされたのがこのメニューの始まりだったそうです。

月1ペースで常連さん相手にカレーをふるまっていたのがいつしか表メニューに。当初は30種類以上使っていたスパイスも今では半分ほどに削ぎ落とされ、野菜の量が増え、ビジュアルも進化を遂げたといいます。

「盛り付けのスタイルなどからスリランカカレーと呼ばれることが多いのですが、僕自身は実はそうじゃないと思っているんです。キャロットラペがのっていたりするし、つまみながら飲めるように熱々ではない状態でお出ししますし」

はっ、そうだ。そういえばどれも猫舌の私でもすぐに食べられたわ。

「タコライスにヒントを得て、熱くなくてもうまいように仕上げているんですよ」

豪胆に見えて、繊細な心配りが素晴らしいっ。

すっかりこの味と福岡さんのファンになりました。

先達がコーフン気味にすすめてくれたのがよくわかります。

だから私もみなさんにおすすめしたい。します。

京都の夜にはカオスのカレーとジントニック!

f:id:mesitsu_la:20170208190736p:plain

二日酔いどころか五日越しの酔いを引きずりつつも、こんなに爽やかな笑顔の福岡さんが待っていますよ!

※こちらはバーですので、カレーのみのオーダーはNGです。ちゃんとお酒も一緒に楽しんでくださいね。

お店情報

バー カオス

住所:京都府京都市中京区河原町三条下ル北車屋町2丁目東入ル サキゾーBAL北ビル2F

電話番号:075-256-0233

営業時間:20:00頃~翌3:00頃(カレーは売り切れ次第終了)

定休日:不定休

※本記事の2017年2月の情報です。

※金額はすべて消費税込です。

書いた人:泡☆盛子

泡☆盛子

ライター。沖縄出身、京都在住。京都の水というか食がカラダに合い、40kg肥えたのが自慢。立ち呑みと、おかずケース食堂での昼酒が好き。

過去記事も読む

関連記事リンク(外部サイト)

【京都駅徒歩3分】食べ放題が1,000円ポッキリ! ちょっと優雅に過ごせる「ホテルステーション京都 西館 悠遊」
南極の味を98%再現! 越冬隊人気ナンバーワンのビーフシチューが京都で食べられるぞ【京都】
天下一品・第2の聖地!?「先斗町 味がさね」には世界でここだけの「こってりちゃんこ鍋」がある【京都】

  1. HOME
  2. グルメ
  3. なにこれすごい……「バー カオス」の中毒必至なカレーと特製ジントニック【京都・木屋町】
access_time create folderグルメ
local_offer

メシ通

食を楽しみたいあなたのスキマ時間を、笑顔と感動と知って得する情報で満たす「グルメ情報マガジン」です。平日は休まず更新中。

ウェブサイト: http://www.hotpepper.jp/mesitsu/

TwitterID: mesitsu

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。