ガジェット通信 GetNews

見たことのないものを見に行こう

体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

“八王子ラーメン”ってナンだ!? ラーオタに教えたい老舗「でんでん」の正統派しょうゆ味

f:id:Meshi2_IB:20161224105537j:plain

地元の数だけご当地ラーメンあり。みなさんは、東京の西の果て・八王子に独自のラーメン文化があることをご存じでしょうか。

そう、ラーメン好きなら知っておくべき「八王子ラーメン」であります。ほら、ウェブ上にはこんなサイトまで。

八王子にもさまざまなラーメン店がありますが、ここで言う「八王子ラーメン」にはちょっとした特徴があります。それは…… スープはゲンコツをベースに、お店によって鶏ガラなどを加える澄んだものに醤油だれを合わせた、一見あっさりした醤油味。だが、表面に油(背脂のようなものではなく液状の油)がコーティングされ、見た目よりパンチが強い。 麺は中細のストレート麺。 具はチャーシュー・メンマ・海苔など比較的シンプル。

そしてこれが重要なのですが…… 薬味として、長ネギではなく刻んだ生タマネギが乗っている!

生タマネギというと辛くてどうかと思われる向きもあるでしょうが、ところがどっこい。前述の油が絶妙にタマネギの辛みを緩和して、いい塩梅のアクセントとなるのです。

と、いうわけで、今回はそんな正調「八王子ラーメン」のお店のひとつ「でんでん」をご紹介したいと思います。

激戦区の穴場「でんでん」

f:id:Meshi2_Writer:20161222174255j:plain

JR八王子駅南口を出た子安町。この界隈は行列の絶えない人気店を含む、「八王子ラーメン」の激戦区であります。ですが、今回ワタシがご紹介したいのは、駅からほんの少しだけ離れた場所にある(といっても徒歩10分以内ですが)お店。屋号は「でんでん」と言います。

のれんをくぐると、迎えてくれるのは笑顔が素敵な女将さん。この女将さんがまたとても人がよくて、その気さくさと心配りにひかれて来る常連客も多いのです。ただ、今回の取材のためにお写真をとお願いしたときはしきりに照れていらっしゃいました。

f:id:Meshi2_IB:20161224102707j:plain

恥ずかしがり屋だけどラーメンについて語ると本気になる女将の秋山さん。

八王子ラーメンを作ってもらう

では、さっそくラーメンをつくっていただきましょう。

f:id:Meshi2_Writer:20161222174359j:plain

多くのラーメン店では大型の寸胴でたくさんの麺をゆで、それを専用の深いザルで湯切りしますが、中華鍋で少量ずつ麺をゆで、すくいザルで湯切りするのが八王子流。

「こうやって、箸で麺を泳がせるのが大事なんですよ」と女将さん。

麺をゆでながら、手際よくスープの準備。丼に秘伝のタレと油を注ぎ、ダシを加えます。

タレの配合は秘密です(笑)。でも継ぎ足し継ぎ足ししたものを寝かせて熟成させています。タレもそうですけど、油も何種類かをブレンドして、それにネギやニンニクの香りを移して手をかけてるんですよ。(女将さん)

f:id:Meshi2_IB:20161224103921j:plain

長年継ぎ足した秘伝のタレ。

f:id:Meshi2_Writer:20161222174540j:plain

スープのレシピももちろん秘密。さまざまな試行錯誤の末に編み出したものだとか。

f:id:Meshi2_Writer:20161222174744j:plain

ここでゆで上がった麺を、スープに投入。女将さんはすくいザルに受けた麺を湯上げして菜箸でトントントーンと丼に入れる華麗なステップで麺を湯切りし、

f:id:Meshi2_IB:20161224104100j:plain

さらにその麺を美しく整えます。

f:id:Meshi2_IB:20161224110930j:plain

そこに具をあしらいます。ほろほろと柔らかいチャーシューは、炙ることでジューシーさを強調。ファイヤー!

f:id:Meshi2_IB:20161224104707j:plain

そして、「八王子ラーメン」のアイデンティティーである刻みタマネギも添えます。

f:id:Meshi2_IB:20161223003835j:plain

さらに一本一本手で割いてから独自の味付けをしたメンマ、スープと相性抜群の針しょうがを加え、「でんでん」のラーメンが完成しました。

f:id:Meshi2_IB:20161223002541j:plain

▲ラーメン(並 550円、大盛り 650円、特盛り 750円)

小麦粉の風味が強く感じられる麺。一見素朴ながら油のパンチが効いたスープと、それにベストマッチする生タマネギ。

これぞ「八王子ラーメン」だ!

ルーツは駅前の子安町にあり!

取材中、めったにお店に現れないご主人が登場。実はこの方が「でんでん」の味を決めるキーパーソン。残念ながらご本人の写真はNGでしたが、女将さんと合わせて「八王子ラーメン」の成り立ちを聞くことができました。

うちはもともと電器店だったんですけど、量販店の台頭なんかで苦しくなったんでね、なにかやろうと思ってラーメン店を始めたんです。「でんでん」という屋号はその名残ですね。(女将さん)

私はあくまで裏方ですから(笑)。おいしいラーメンを求めて食べ歩きすることもありますが、基本的には本業をやりつつお店を支えています。(ご主人)

おふたりは口を揃えて「八王子ラーメン」のルーツを語ってくれました。

この子安町に、あるお店がラーメン店を開店。それがきっかけで、子安町に同じような「刻みタマネギを乗せた醤油ラーメン」を継承したお店が増え、それが定番化。

その地域では「八王子ラーメン」という呼称はなく、むしろ「ラーメンというのはこういうもの」として普通に受け止められていた。だが数十年前のラーメンブームで「発見」され、町おこしの意味も含めて「八王子ラーメン」というカテゴリーが生まれた、というわけです。

あのお店もそのお店も、聞いてみたら子安町にある同じ中学の出身者がやっているって聞いて、ああやっぱり「八王子ラーメン」の発祥地は子安町だと思いましたよ。(ご主人)

「八王子ラーメン」の発祥地、それは子安町。JR八王子駅の南口ですよ。それも、駅のすぐそばじゃなくて少し路地を冒険してください。

お手製カレーも見逃せない

正統派「八王子ラーメン」とやさしい女将さんのお店「でんでん」。ですがもうひとつ特記しておきたいことがあります。それは……

ラーメン&カレーセット!

f:id:Meshi2_IB:20161223002413j:plain

▲ラーメンとカレーのセット(900円)

ラーメンとカレーというコンビネーションに首をかしげる人もいるでしょうが、これがまた絶品なのですよ。

f:id:Meshi2_IB:20161223002119j:plain

カレーは一見ふつうのカレーですが、さにあらず。カレーソースにはラーメンのダシ(鰹節は入れる前のもの)を使い、さらにスパイスはその都度ミルでひき、肉にももみ込んでいるというのです。確かに、食べてみればスパイスの香りが口にほどけます。このセットで900円ですよ、あなた。どんだけ採算度外視しているんですか!

炒飯とかのご飯ものを求めるお客さんもいたんですが、ひとりで切り盛りするには難しくて、それでカレーを出すようにしました。(女将さん)

心遣いやサービスも味のひとつ

1 2次のページ
グルメ
メシ通の記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

山寺宏一&高木渉で『ポプテピピック』

GetNews girl / GetNews boy