「こうなることは想定していた」オリンパスに損害賠償請求された高山社長

4月の臨時株主総会で辞任することを発表した高山社長

 オリンパスは2012年1月18日、都内で記者会見を開き、損失隠しをめぐり同社が同社役員を提訴した件について高山修一社長が対応を発表した。高山社長自身、監査役会によって損害賠償請求の対象となっている。会見でこの点を問われた高山社長は、「取締役責任調査委員会の結果は厳粛に受け止めている」としながらも、社長として損害賠償を請求されることは「想定していた」と述べた。

 オリンパスの取締役責任調査委員会は7日、同社のいわゆる損失隠し問題に関する調査結果報告書を提出。これを受け、同社は歴代の取締役に対する損害賠償請求と、同じく歴代の監査役に対する損害賠償を請求した。取締役に対する訴訟では、高山社長自身も5億円を請求されている。

 「会社の社長として損害賠償を請求されることを想定していたか」との質問に高山社長は、「大変難しい質問」としつつも「会社法上の責任はあると考えていたので、こういった事態は想定していた」と述べた。「今回の事件は巧みというか、ごく限られた方々が進めてきたという経緯がある。私は損失および損失隠しスキームをまったく知らない情況できた」という高山社長は、昨年12月の第三者調査委員会の報告書を見た時点で「なるほどな・・・」と、訴えられる覚悟をしたという。高山社長は今後、「訴訟の場で結果を受け止めていきたい」としている。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 社長自身が訴えられたことに関する質問から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv78146236?po=news&ref=news#0:34:22

(土井大輔)

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