東京湾でクジラの死骸が見つかる
東京港青海埠頭で2012年1月10日、クジラの死骸が見つかった。クジラの全長は約17m40cm。「ニタリクジラ、ナガスクジラ、カツオクジラのいずれか」(国立科学博物館・石井雅之氏)とみられるが、死骸が仰向けになっている状態では「確定できない」という。東京都港湾局の職員らによると、クジラは東京湾に迷い込んだものではなく、船がもともと死んでいたクジラを引っかけたまま湾に入ってきた可能性が高い。
クジラは10日午前に見つかったもので、時おり体内に溜まったガスが排出されるために動いているようにも見えるが、石井氏によると「確実に死んでいる」状態。現在は、仰向けであるためクジラのヒゲや頭の色・形状を見ることができず種類を断定できないが、生殖器からオスであることは判明している。東京湾で迷い込んできたものではなく、すでに死んでいたクジラが大型船の「バルバス・バウ」(船首の下にあるでっぱり)に引っかかった状態で入ってきたものと見られる。
石井氏は「東京の近くでこれだけ大きなクジラが見つかるのは、2007年に千葉の袖ヶ浦でニタリクジラが見つかって以来」とし、
「解剖して、まずは死因を調べたい。また胃の中を見ればクジラの生活史がわかるし、精液の有無を見ることでどれくらい成熟したクジラなのかといったこともわかる」
と語り、見つかったクジラには研究対象としての価値もあるとした。
◇関連サイト
・[ニコニコ動画] 東京湾で見つかったクジラの死骸を視聴
http://www.nicovideo.jp/watch/1326182080
(土井大輔)
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ウェブサイト: http://news.nicovideo.jp/
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