#BFF UCARY & THE VALENTINE Interview
同じベクトルで人を見ている子と仲良くなる
映画やアートが日常に溢れた生活を送っていた少女は、それらをごくごくと吸収しながら育ち、シンガーソングライターになった。もの作りを尊ぶアーティストであるUCARY & THE VALENTINEにとっての友だちとは? そして自身を形成する大切なピースである、映画とコスメについても語ってもらった。
最近気付いたんですけど、私は基本的に一匹狼なので、親友だと思うのはひとりくらいしかいない。昔からの友だちで、キシちゃんという子です。私は同じ趣味というより、同じベクトルで人を見ている子と仲良くなることが多いんですけど、キシちゃんもそう。人に接するときの考え方が似ているんです。キシちゃんは小さな時からいろんな人や物事に接してきてる人で、なにかがとても優しい。人のあら探しをしない。お互い趣味が全く違うから好きなものの話はできないんですけど、距離感が同じだから一緒にいてすごく自然な感じ。
キシちゃんのお母さんに先週会って、「UCARYは一匹狼やけど、ふたりはなんでかずっと一緒やねえ」と言われて。確かになんで仲いいかわからないけど、彼女が仲よくなる人とかも好きだし、不思議な関係です。毎日遊びたいとか、一年に一回必ず会いたいとかも思わない。でも、親友なんです。心から信頼できる人。
東京にいると、趣味が合う人はたくさんいるし、楽しいけれど、そういう風に信頼できる人はあまりいない。ここでは “いいものを作ってるかどうか“で見てしまうので、友だちという関係とはちょっと違うんです。
私は人に守ってもらうタイプだし、人に助けられているなとは思っているけれど、自分が一番面白いものを作っているという自負があって。だから身近な人に憧れたり、インスピレーションを得たりもしない。生意気かもしれないけど、その姿勢はものを作るうえで大切だと思っています。
最近ね、日本のインディ・ミュージックがやたらチルで、ハッピーじゃないですか。それかすごいハードな音楽かの両極端。
ひとつヒットしたら、全員がそこに寄っていく。その流れがどうなんだろうと疑問に思います。もっとジャンルがあっていいと思うし、もっと攻撃する人がいないと。
中学の時は、ヤー・ヤー・ヤーズやCSS、リディア・ランチみたいなアーティストがたくさんいたのに、いまは全然いない。宇多田ヒカルの新作はすごくかっこいいと思ったけど、若い子はどうしちゃったんだろう。
私はもっと攻撃したい。自分が音楽好きになった時みたいに、もっとキレッキレの音楽を作りたい。
それで、自分のレーベルを“ANARCH TECHNO”と名付けました。
MAKE-UP
小さなときから絵を描くのが好きで、メイクはその延長のような感じ、中学くらいの時からし始めました。かわいくなりたいというより、ヤバいメイクをしてみたくて、家で好きなアーティストの真似をしていて。高校1年からライヴをやり始めて、スッピンでニューウェーヴはできない(笑)というのもあって研究してました。
TOM FORD BEAUTY アイカラー クォード 01 ゴールデンミンク
ラメがとても綺麗につきます。どの色も発色がよくて使いやすい。
GIVENCHY ルージュ・ジバンシイ・シアー 304
見かけとは裏腹に色がベタッとつかない。匂いが好きです。赤は似合わないので血のようなブラウンをチョイス。
GIVENCHY ジェリー・アンテルディ 08
虹やオーロラ、黄金虫のように光によって色が変わるグロス。落ちにくいです。味も好き。
MAYBELLINE NY ボリューム エクスプレス マグナム ウォータープルーフ ブラウン
手放せないアイテムです。私は黒だと野暮ったくなる顔なのでブラウンを使っています。ライヴの時には4回くらい重ね塗りしてアニメのような睫毛にします。
MAYBELLINE NY カラー ショー ライナー OR-1 スパイシーオレンジ
発色がいいのでオススメです。黒で囲むと目立ちすぎるし、ちょっと古くさく見えるので、オレンジで目の周りを囲むことで目の印象を薄くしています。
MOVIE
映画に関しては、親の影響が大きいです。幼稚園の頃からアンパンマンよりスティーヴン・キングが好きで、『IT』とかを観て尋常じゃない刺激を受けていました。ホラーは嫌いなんですけどね(笑)。映画には、クリエイティヴだけじゃなく、人との関わりにも影響を受けています。映画はひとりに焦点を当てて、その人らしさを追うので長所と短所を見れるし、長所が多い作りになっている。だから我が道を歩けというか、自分らしくいることを学びました。そして、いつも自分を第三者の目線で見ているのも映画の影響だと思います。UCARY VALENTINEになりきってる炭田ゆかりを観ている何かがいるという感じで、現実の世界でも私なりのファンタジーを生きていて、最近そのファンタジーと現実の折り合いをつけられるようになってきました。
『ローラーガールズ・ダイアリー』2009
ちょっとダサくてパワフルでガールズパワー全快のキャラクターが大好きです。あと、とにかくドリュー・バリモアの雰囲気が大好きなので見ると元気が出ます。
『ウェインズ・ワールド』 1992
主人公のハチャメチャな感じが可愛い!大人になりたくない時に見ます。
シュウィーーン!!
『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』2001
マーゴのキャラクターが大好きで、憧れます。ウェス・アンダーソンはみんな好きですよね。
『神様なんかくそくらえ』2014
面白くもないし元気が出るわけでもないけど、夢中で見てしまう。久々に私の中でメガヒットホームランした映画でした。
『パンク・シンドローム』2012
”本物のパンクだ!!”と感じました。
作りものじゃない、人間の魂のメッセージを感じます。
photo Satomi Yamauchi
interview & text & edit Ryoko Kuwahara
UCARY & THE VALENTINE
キュートなルックスと、中毒性抜群の楽曲で話題を集めているUCARY & THE VALENTINE。2012年、ソロプロジェクト「UCARY & THE VALENTINE
」としてミニアルバム“Teenage Jesus”を、2015年、EP “NEW DANCE”をリリース。様々なアーティストやブランドとのコラボレーションのほか、モデルとせいても注目される。2016年10月よりフリーランスとして活動自身のレーベル”ANARCHY TECHNO”を設立。その第一弾リリースとして、1月18日にニューヨークのChairマガジンとコラボレーション作品となる、ポスター型ZINE(小冊子)を発表。昨年はモデル活動や、くるり『琥珀色の街、上海蟹の朝』へのゲスト作品、ツアー帯同など
が中心となっていた彼女だが、2017年は自身の新作をリリース予定。
https://www.ucaryandthevalentine.com
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UCARY & THE VALENTINEポスター型ZINE購入サイト
https://www.ucaryandthevalentine.com
A1サイズの両面ポスターZINEに、UCARY & THE VALENTINEのsound cloudへアクセスできるURL付き。そちらでは2曲の新曲が聴ける。オフィシャルサイト通販限定初回限定盤として、オリジナルTシャツ&サイン入りポスターZINEが付いたスペシャル仕様も同時発売される。
【初回限定盤】SOLD OUT!
・サイン付両面ポスターZINE
・UCARY & THE VALENTINEのsound cloudへアクセス可能なURL付
・オリジナルTシャツ
¥4,000(送料&税込)
【通常盤】
・両面ポスターZINE
・UCARY & THE VALENTINEのsound cloudへアクセス可能なURL付
¥1,800(送料&税込)
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