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『ファインディング・ドリー』監督「ハンディキャップを克服する物語を描いているとは考えていなかった」

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『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』などなど、数々の名作アニメーションを生み出してきた「ピクサー・アニメーション・スタジオ」。今夏に公開された『ファインディング・ドリー』も大ヒットを記録しました。

そんな『ファインディング・ドリー』の「MovieNEX」発売に伴い、ガジェット通信はピクサーの作品作りの秘密に迫るべく、アメリカ・サンフランシスコの「ピクサー・アニメーション・スタジオ」に潜入! 今回は、監督のアンドリュー・スタントン&プロデューサーのリンジー・コリンズ2人のインタビューをお届けします。

【関連記事】ジョブズのアイデアが活きるオフィスは楽しいクリエイティブたっぷり! 「ピクサー・アニメーション・スタジオ」に行って来た
https://getnews.jp/archives/1578804 [リンク]

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―豊富なボーナス映像の中で、ぜひ観て欲しいコンテンツはありますか?

リンジー・コリンズ(以下、リンジー):私はキャラクターたちがドリーのことについて話している「突撃︕海中インタビュー」が好きだわ。

アンドリュー・スタントン(以下、アンドリュー):ああ、それぞれが話しているのを録音しているやつ。

リンジー:そう。例えばベイリーがエコロケーションをしていたり、「ここ全然覚えてない」と言っていたり。(ブルーレイが発売されて)子供たちと一緒に家で観ていて、とても面白いと思った。

アンドリュー:あれはもともと映画のティーザーになる予定で録音したんだよね。

リンジー:そう。

アンドリュー:それぞれのキャラクターたちが登場して“誰か”のことを話しているのが面白いだろうと。そして最後にドリーが登場する。(ティーザーでは使われなかったけど)ボーナス映像に収録されてよかったね。

リンジー:よかったわ。

アンドリュー:僕が好きだったのは、自分自身が長い時間をかけた(思い入れのある)部分だということもあるんだが、タンク・ギャングの物語のところだ。マーリンとニモがドリーを探すのをタンク・ギャングが助けるくだり。結局は物語が変わって削除したシーンなんだが、その決断は賢明だったし良かったと思っている。でも彼らの冒険物語を考えるのは楽しい作業だった。特にマーリンとギルのやり取りの部分はね。このシーンを観てもらえるのが嬉しいよ。
(※編集部注:アメリカのデジタル配信のボーナス映像で、MovieNEXには収録されておりません。下記YouTubeをご覧ください)

【参考動画】「ファインディング・ドリー MovieNEX」前作のタンク・ギャングたちが登場!?
https://www.youtube.com/watch?v=uJzke-G5LzM [リンク]

―では、映画本編のシーンで、何度も観て欲しいのはどこですか?

アンドリュー:それぞれみんな好きなシーンがあるんじゃないかな。

リンジー:そうね。

アンドリュー:多分いくつかあるだろう。

リンジー:ええ。……主人公が「忘れんぼう」という設定が(物語を作る上で)いかに大変だったかということを、クリエイターたちがボーナス映像の中で語っているわよね。これを観た後に本編を観た人が、『ファインディング・ドリー』をここまで作り上げるのがどんなに難しいことだったかを理解してくれることを願っているわ。(笑)

アンドリュー:観て欲しいシーンを選ぶのは難しいな。僕はいつも映画の核となる部分を観て、ちゃんとうまくできたかを確認する。そこが一番気になる部分だからね。脚本を書いている立場だからかもしれないが、いつもメランコリーな部分を観てしまう。だから、ドリーが一番落ち込んでいる、海の中で一人ぼっちになって過去を再発見するシーン。それから、これは観ていない人にとってはネタバレになってしまうが、家族と再会するシーンかな。これらのシーンはトーンだけじゃなく、物語全体の基盤となっている部分をうまく作り上げることができたと思っている。監督で脚本家という目線で作品が完成した後に見直して、「そうだ、これらのシーンがこの作品のすべてだ」と思うよ。ズレてないし、うまくやれた。物語の核を捉えることができたね。

―ボーナス映像「もうひとつのオープニング集」には未公開のオープニングシーンが5つも収録されていますが、最終的に実際に公開された映画のオープニングに決まった理由はなんですか?

アンドリュー:いくつ目に収録されているか覚えていないが、実際にベビー・ドリーの声を担当したリンジーの娘がアフレコを担当したベビー・ドリーがアップでカメラの方を向くオープニングシーンがありますが、このシーンが出来たときに「これこそがオープニングシーンになるべきだ」と皆が思ったよ。ただ、初期のバージョンは複雑すぎたので、そこからさらに練り直して、いくつかの段階を得て両親とのかくれんぼのシーンに行きついたんだ。おそらくメディアのみなさんが記事を書く際も何度も文章を練り直すと思いますが、映画製作も同じで、最終的に本編に残ったのは編集で精錬された物です。ただ、オープニングシーンは、この未公開シーンで観られる、「ベビー・ドリーがアップでカメラの方を向くシーン」が出来た瞬間に確定しました。

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記者:

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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