宮崎あおいも準備中!? 「三くだり半」って何

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明治時代の「三くだり半」。3行+半分で書かれている

 雑誌『週刊女性』は2011年12月20日発売号で、女優・宮崎あおいが離婚間近であると報じた。こうした芸能人の離婚報道で必ずといっていいほど使われるのが「三くだり半をつきつける」という表現だ。この「三くだり半」とは一体、どのようなものなのだろうか。約1200通の三くだり半を所蔵する専修大学法学部の高木侃教授に、本物の三くだり半を見せてもらった。

 三くだり半は江戸時代の離縁状で、その名の通り三行(みくだり)と半分の文で書かれる。基本的には夫から妻に渡された。妻から離婚したくなった場合は、夫にこれを書いてもらうことになるが、夫が応じない場合は「(夫の)親族が代わりに書くこともあったのでは」という。三くだり半を離婚届のようなものと考えると、不名誉な記録のようにも思えるが、高木教授によるとそれは「現代人の感覚」で、実際は再婚の際に用いる証書として使われたようだ。なかには

「10回以上離婚を繰り返した女性が、老後に集めた三くだり半を屏風に貼って鑑賞した」

という話も伝わっているという。

夫婦の名前の間に切れ込みが

 今回見せてもらった三くだり半を見ると

私方家業仕合悪敷儀ニ付、妻ふじ
無縁致候ニ付、後日何方ヘ縁付被致候共、
私於向後一言之申分無御座、尤手指致
間敷候て為後日依テ去状一証如件

と、3行半で書かれている。これを現代の言葉に直すと、「家業の景気がよくないので、妻ふじを離縁します。誰と再婚しても文句はありませんし、これからは(妻であった女性に)指一本触れることはありません」といった意味になるようだ。特徴的なのは署名欄で、夫である「甚太」の名と妻「ふじ」のあいだにカミソリで切れ込みが入っている。「夫婦の名の間に切れ込みを入れたり、墨で線を引いたりすることで離縁したということを表現した」と高木教授は語る。

 妻から夫に「三くだり半」を突きつけることも珍しくなくなった現代だが、いつの時代も男女の間にはトラブルが絶えないようだ。

(土井大輔)

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