橋下徹・大阪市長、小沢一郎氏との連携の可能性について明言せず
就任したばかりの橋下徹・大阪市長は2011年12月19日、登庁後の記者会見で、”統治機構の変革”を改めて強調した。また橋下市長は、小沢一郎・元民主党代表についても言及。「旧体制を壊さないと新しいものは生まれない」という点で「小沢氏と主張は同じ」としながらも、連携の可能性については明言を避けた。橋下市長は同日午後から2泊3日の予定で東京に移動し、各党幹部らと会談する。
大阪府と大阪市を再編する「大阪都構想」を掲げた橋下市長は、ことし11月27日に投開票が行われた大阪ダブル選に圧勝。19日付けで、市長に就任し、大阪市役所に初登庁した。登庁後の会見で、橋下氏は「明治時代に作られた中央集権体制、責任の所在が分からない統治機構を作り直さないと日本は沈む。決定できる、責任を取る民主主義を哲学として、大阪の統治機構を組み変えていきたい」と語り、改めて統治機構の変革を強調した。
また会見では、ニコニコニュースの亀松太郎編集長が「大阪市の報道課の方から、『この記者会見は記者クラブ主催の会見で、記者クラブ加盟社以外は質問できない』と言われた」とした上で「われわれとしては参加が許されているのに質問できないというのはおかしいと思うが、質問していいですか」と要望した。これを受けて、橋下市長は「いいですよ」と即答。逆に橋下市長から報道陣に向けて「記者クラブの扱いはどうなの?いいでしょ?」と問いかけ、記者クラブの記者と見られる人物が「とんちんかんなことを聞かなければ(質問を)してもいい」と答える一幕もあった。
亀松編集長は「小沢一郎・元民主党代表が、『橋下氏は今まで続いてきた旧体制をぶち壊さなければ真に新しい国民のためのものは生まれないという趣旨の話をしているが、その点は私の年来の主張と同じだ』と言っている。主張が同じならば連携も可能だと思うが、小沢氏との連携の可能性についてどうか」と質問した。橋下市長は
「『旧体制を壊さないと真に新しいものは生まれない』との考えは小沢議員とまったく一緒だと思う」
と述べた。一方で、小沢氏との連携については、
「連携の可否ついては、政治的ないろんな判断が必要になって…。まず第一に僕の立場は、ずっと国政で権力中枢を担ってきた小沢議員にとやかく言える立場ではない。一ローカル市役所の所長なので、(連携のような)偉そうなことを言える立場ではないが、政治的な話は”大阪維新の会”でいろんな議論があるので、ちょっと僕一人のコメントはここではできない」
と語り、明言を避けた。
◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]ニコニコニュース・亀松編集長の質問から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv74742967?po=news&ref=news#51:03
(山下真史)
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