「このままじゃいけない」のに踏み出せない人へ――行動力を育てる「7つの習慣」

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「このままじゃいけない」と思いつつも、なかなか行動に移せず、現状を打破できない――そんな状況にある方、意外に多いのではないでしょうか?

独自のノマドワーク&ライフスタイルの実践者として知られ、現在は株式会社スプリー代表を務める安藤美冬氏は、自らの経験から、「動ける人と動けない人の違いは、習慣の力にある」と断言しています。

今から10年前、抑うつ症で休職し、ネガティブな気持ちを発散するために散財して部屋はモノがあふれグチャグチャ、恋人には振られる…という「人生どん底期」にあったという安藤氏は、世界的ベストセラーであるスティーブン・R・コヴィー著の『7つの習慣』と出会い、わらにもすがる思いで内容を一つひとつ、愚直に実践。その結果、生活リズムが整い、仕事も人間関係もうまくいくようになったのだそうです。

そしてこれらの経験をもとに、「行動力の育て方」を自分なりに分析し、先ごろ一冊の本にまとめました。

マイナス習慣を断ち切り、毎日をプラスに変える習慣に切り替えるには、どうすればいいのか?安藤氏の著書『やる気はあっても長続きしない人の「行動力」の育て方~自分を変える7+1の習慣』から、その一部をご紹介します。

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現状を変えられない人は、「マイナスの習慣」を繰り返していないか?

自分を変える「7+1の習慣」を紹介する前に、安藤氏は「動けない状況から抜け出すヒントにしてほしい」と、まずは自身が「最低な社会人」だったころの7つのマイナス習慣を紹介しています。

<安藤氏がどん底だったころの「7つのマイナス習慣」>

●人や環境のせいにする

→周囲や他人のせいにしているうちは何一つ変えられない

●現実から目をそらす

→大事なことをやらずに、その周辺ばかりに時間を費やしても、現実は変わらない

●焦りや不安から行動する

→ネガティブな気持ちから動機づけをした行動は、自分をすり減らすだけ

●他人の成功から学べない

→嫉妬心を活かせなければ、成長の機会は通り過ぎていく

●考えすぎて動けない

→「やってみよう」という気持ちを自分から打ち消さない

●当たり障りなくふるまう

→自分のことだけを見ていては「信頼」は築けない

●周囲に翻弄される

→自分の価値観や行動指針を持たなければ、ささいなことでブレてしまう

すべてを悪い方向に持っていったのは、ほかならぬ、こうした自信のあり方だったと気付いた安藤氏は、自身の非を認め、自分らしい成功を手に入れるために小さな行動を繰り返しました。その行動力を育ててくれたのが、『7つの習慣』だといいます。

本著では、安藤氏の経験に即した、安藤氏ならではの「超訳・7つの習慣」が紹介されています。

実体験に基づいて作られた「超訳・7つ+1の習慣」

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「どん底期」の安藤氏が読み、実践したスティーブン・R・コヴィー氏の『7つの習慣』では、次の7つの習慣を身につけることを勧めています。

第1から第3の習慣は、人生をコントロールするうえで必要となる「自立」のための習慣。そして第4から第6の習慣は、自立した個人がさまざまな人と協力し合いながら、周囲に「貢献」することを目指す習慣です。

●第1の習慣:主体的である

●第2の習慣:終わりを思い描くことからはじめる

●第3の習慣:最優先事項を優先する

●第4の習慣:Win-Winを考える

●第5の習慣:まず理解に徹し、そして理解される

●第6の習慣:シナジーを創り出す

●第7の習慣:刀を研ぐ

安藤氏は、これらの習慣を一つひとつ実践し、現状を変えることに成功しました。その経験から得た自身なりの解釈で、7つの習慣を一つずつ「超訳」し、エピソードを交えて解説しています。

<安藤氏の「超訳」7つの習慣>

●第1の習慣:すべては「自分」からはじまる

うまくいかないときは、時代のせい、会社のせい、あの人のせい…などとつい口にしがちだが、人生を自分のものにしたいならば自分から主体的に動かねばならない。「すべては自分次第」と決意すると、それまでと全く違う自由な人生が始まる。

●第2の習慣:人生のゴール地点を決める

「行動力」のエンジンの一つは、ゴール地点を決めること。向かう方向が決まれば、その方向に向かって力強く進むことができる。途中で目的地を変更するのはあなたの自由。

●第3の習慣:「マイルール」で選択と集中をする

やりたいことも、やるべきこともたくさんある。しかし、大きな荷物を持ちながら行動するのは大変。もっと自分軸で動きたいならば、まずは身軽になること。そのためにはマイルールに則って「捨てる」ことが大切。

●第4の習慣:つながりをプラスの「かけ算」にする

行動力は、周囲の人を巻き込んで初めて大きな力を持つ。しかし、自分だけが得(+)をして、相手に損(-)をさせる、あるいは相手に譲って(+)自分ばかりが損(-)をするようなつながりはマイナス。自分も幸せ(+)、相手も幸せ(+)というプラスの掛け算を目指そう。

●第5の習慣:目の前の人の「伴走者」になる

「自分ばかり頑張っているのに、相手は動いてくれない」――あなたはその人の気持ちを本当に理解しているのだろうか?自分にだけスポットライトを当てているからそう思うのでは?人を動かすということは、相手の心を動かすということ。まずは相手の言葉に耳を傾けてみよう。

●第6の習慣:異なるものこそ力になる

何かを実現するときには、対立を受け入れなければならないこともある。しかし、行動力のある人は、その対立の中により大きな結果を生む種が眠っていることを知っている。 苦手な人、自分とは少し違うと感じる人、そういう人の中にあえて飛び込んでいこう。異分子を取り込むことで新たなものが生まれる。

●第7の習慣:昨日より今日の自分を刷新する

いくら行動力があっても行動する本人の器が小さいままでは、結果もそれに応じたものになる。自分を磨き続ければ行動力の精度も上がり、より実りのある結果になる。

●プラス1の習慣:最大限に自分を生きる

どんな人にも使命があり、全ての人生に価値がある。「このために生まれてきた」と思えることに気付けたら、それが行動力の源泉になる。自分の奥底から湧き出る「心の声」に従って行動すれば、自分にしか成し遂げられないゴールへの道筋が見えてくる。

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著書の中では項目ごとに、具体的にどういうことを習慣にすればいいのか、どうやって習慣を身につけたのか、具体的なエピソードを交えながらじっくり解説しています。

例えば、第2の習慣「人生のゴール地点を決める」については、「3年サイクルで人生計画を立て、3年後の自分を大テーマ、小テーマに分けて具体的に設定する」ことを勧めています。

5年後、10年後ではなく「3年後」なのは、変化の速い時代だからこそ、長期的に目標を立てることはむしろ夢の実現を阻むと考えているから。時代も社会も会社も自分も、どうなるか予測がつかないからこそ、人生計画も柔軟であるべきだといいます。

以前、安藤氏が「『海外を旅しながら働く』というライフスタイルを確立する」ことを大テーマとして3年後のゴールに設定したときは、1年目の小テーマは「海外で働くための情報収集、基礎固め。自費で海外に何度も行く」、2年目は「実際に東京と海外を行き来しながら仕事を始める。そのうちの半分は報酬をもらって働くようにする」、3年目は「安定的な収入の仕組みを確立する」に設定。これにより、行動に迷いがなくなったのだそうです。

10年前、仕事も恋愛も健康もお金もうまくいかず、悩みと不安の渦中にいた安藤氏が、いまイキイキと活躍されているのは、これらの習慣を地道に続けたからこそ。

現状を変えたいけれど、なかなか踏ん切りがつかず、一歩踏み出す勇気が出ない…という方は、手に取ってみてはいかがでしょうか。今の人生を変えるきっかけが得られるかもしれません。

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参考書籍:『やる気はあっても長続きしない人の「行動力」の育て方~自分を変える7+1の習慣』/安藤美冬/SBクリエイティブ

EDIT&WRITING:伊藤理子

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