手帳やスマホのメモより便利で効果大!「ふせんノート」活用のススメ
2016年もあとわずか。皆さん、来年の「手帳」はもう用意しましたか?
使い慣れたタイプの手帳と決めている方もいれば、もっと使いやすい手帳を探し求めている方もいらっしゃると思います。あるいは、手帳を使わずスマホですべて管理しようと考えている方もいるのでは。
しかし、手帳もスマホも不要。「ふせん」と「ノート」を使いこなすことで、仕事もスケジュール管理もみるみるはかどるようになる……と提唱するのが、「お金のソムリエ」として講演や執筆活動を行う坂下仁氏です。
ふせんといえば、「色がついた紙片」。一般的には、「大切な箇所を見つけやすくするための目印」あるいは「補足のメモ書き」として使われることが多いですよね。
しかし、坂下氏が勧めるのは、ふせんそのものを「ノート」「手帳」として使う方法。あらゆるメモをすべてふせんに書いて、メモが書かれたふせんをA4判ノートに貼り付ける、というものです。
つまり、ノートはメモをとるものではなく、ふせんの「台紙」として使うのです。
この使い方のメリットとやり方を、坂下氏に教えていただきました。
メモが有効に働くための仕組みを意識する
そもそも、手帳はスケジュール管理以外では「メモ」をとるために持つもの。
そこで、まず「メモ」が効果的に働くためのポイントを見つめ直してみましょう。大切なのは次の3つ。
1)即メモ……気付きやひらめき、大切な情報を、一瞬で簡単にメモできる
大切な用事もふとひらめいたアイデアも、すぐにメモしないと忘れてしまいます。いつでもどこでも思いついたときに即メモできなければなりません。
2)一発検索……メモしたことを、後から一発で簡単に探し出せる
大切なメモがどこに書いてあるか分からなくなったり、メモ自体がなくなったりしては意味がありません。そこで、メモを1ヵ所に集める「ワンポケット」と、その中身をすぐに見分けられる「一覧性」が大切。
3)有効活用……メモを自由自在に有効活用できる
目的や好みに応じて、メモを「カスタマイズ」できれば、メモをより活かせます。
――手帳やスマホでは、なかなかこの3つすべては満たせません。
手帳の場合、たくさん書こうとすると、ダイアリーとは別に用意する必要があり、冊数が増えていくと「大切な情報だけ持ち歩く」ことがしづらくなります。「あのメモ、どこに書いただろう」というのも起こりがち。
一方、スマホはメモアプリなどの起動に時間がかかり、入力よりもやはり手書きの方が早い。メモを読み返すにも、ファイルの仕訳管理がちゃんとできていないと、探し出すのに苦労することもあるでしょう。
メモはすべてふせんに書き、ノートに貼って管理する
では、「ふせんノート」の使い方の一例をご紹介しましょう。もちろん、自分がやりやすいようにカスタマイズして構いません。
●持ち歩くのは、大きめのふせんだけ
たくさん書けるように、大きめのふせんを用意します。75㎜×75㎜、75㎜×40㎜、60㎜×60mmなどのサイズで、粘着面が広いものが使いやすいでしょう。外出時、ノートや手帳は持たず、ふせんのみを持ち歩きます。
スマホカバーの内側にまとめて貼っておくのもおススメです。メモはふせん、スケジュールはスマホで一緒に管理できるからです。
↑メモしやすいように、右開きのふせん台紙付きiPhoneカバーをASH X KYOTOと共同開発したそうです
思いついたときにすぐメモをとれるよう、仕事用のデスクや自宅のリビング、寝室などにもふせんを備えておきます。
なお、外出先では黄色、デスクではピンク、寝室では緑…といったように、ふせんの色を分けておくと、見返したときにどの場所でメモしたかを思い出しやすくなります。メモした場所を思い出すと、そのときの場面や経緯も思い出せるので、思考の整理に役立ちます。
●外出先でふせんにメモ
外出先では、見聞きしたことや思いついたことをすぐにメモ。このときに日付も記し、その横に件名・取引先名なども記します。
●オフィスに戻ったらA4ノートに貼り付け
オフィスに帰ったら、そのメモをA4ノートに貼り付けます。
このとき、「1ヵ所にまとめる」のがポイント。メモを見返したいとき、すぐに見つからなくても、1ヵ所にまとめておけば必ずそこにあることは間違いないので、自信を持ってそこを探すことができます。「あちこち探しまわる」という時間の手間が省けます。
また、同じテーマやプロジェクトのメモがあちこちに分散されると、最新のメモを見過ごして古いメモを加工してしまう…ということも起こりがちなので、それを防ぐためにも「ワンポケット」にしておきましょう。
ただし、「ワンポケット」とは「似たもの情報」を集めるということであり、「1冊」にしぼる必要はありません。仕事とプライベート用に分けたり、日常の業務用とアイデア用に分けたりと、自分に合った分類の仕方でノートを使い分けてください。
そして、外でメモを記したふせんを、テーマ・目的に合うノートに貼り付けるのです。
メモ用の手帳・ノートを持ち歩いていると、その1冊にいろいろなテーマやプロジェクトを雑記することになり、後で情報を仕分ける面倒が起こります。その点、ふせんに記しておけば、スムーズにテーマ分類が可能です。
なお、「TO DO」をふせんに記した場合、「それを実行する場所に貼っておく」のも有効。例えば、「××さんに電話」であれば、会社の電話機に貼っておく、「〇〇の情報を調べる」であれば、PC画面に貼っておく、といったようにです。
●状況に応じてふせんを貼り替える
1冊のノートにメモを記していると、「一過性のもの(短期で終わる用件)」と「長く保存したいもの」が混在することになります。
その点、ふせんメモであれば、完了したものははがして捨て、長期保存したいもの、重要事項などは残しておくことができます。状況に応じて、ふせんの位置を変え、情報を整理・管理することができます。
●関連メモを結び付け、内容を深化させたり、発想を広げたりする
手軽に移動できるふせんであれば、関連する内容のメモを同じページ、隣合わせに配置することも簡単。
ふせんとふせんを色鉛筆やカラーマーカーなどで結んでリンクさせてみてください。
断片的な情報やひらめきメモも、こうして組み合わせて見てみることで、考えを深めたり、広げたりしやすくなります。
――ノートとふせん。これまでとは異なる活用術を駆使して、情報やアイデアの管理力&活用力アップを図ってみてはいかがでしょうか。
坂下 仁氏/お金のソムリエ、ビジネス書作家、講演家
元メガバンク行員。二十数年にわたり、数百に及ぶ企業や個人へのコンサルティング・融資を手がけてきたが、自らの金融知識を過信した株取引で莫大な借金を抱え、破産寸前にまで追い込まれる。そのどん底で気づいた「お金の本質」がヒントとなり、プライベートカンパニーを作って妻を社長にする「妻社長メソッド」が誕生。5年で借金を全額返済するとともに、数千万円のキャッシュフローと数億円の資産を手に入れた。その最大の原動力となったのが、ふせんとノートを非常識に活用する「ふせんノート術」。
現在、東証一部上場企業グループをはじめとするさまざまな企業や団体での講演活動、ラジオや雑誌などのメディア出演を通じてお金の啓蒙活動を行っている。
著書の『いますぐ妻を社長にしなさい』と実践編『とにかく妻を社長にしなさい』は累計11万部のベストセラー。『1冊の「ふせんノート」で人生は、はかどる』(2016年5月発刊)は5刷24,000部。最新刊『お金のプロに聞いてみた! どうしたら定年までに3000万円貯まりますか?』(2016年12月発刊)は2刷13,000部。2016年2月には図解版ふせんノート術の発刊を予定。
〈坂下仁公式サイト〉http://moneysommelier.com
EDIT&WRITING:青木典子
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