グリー田中社長、DeNA訴訟に言及 「ネット業界には罪を犯してでも勝てばいいという人が横行」
グリー株式会社の田中良和社長は2011年11月29日、テクノロジービジネスに関わる人物が講演を行う「TechCrunch Tokyo 2011」に出席した。田中社長はMobage(モバゲー)を運営する株式会社DeNAに対し、KDDI株式会社と共同で10億円超の損害賠償を求める訴訟を起こした件について聞かれると、インターネット業界は「罪を犯してでも勝てばいいんだという人が横行する社会になってきた」とした上で、DeNAの姿勢を批判した。
ゲームコンテンツの開発メーカーに対し、グリーの運営するSNS「GREE」にゲームを提供した場合、DeNAは同社の運営するSNS「モバゲータウン」にそのメーカーのゲームコンテンツをリンクさせなくすることで、結果的に「GREE」へのゲーム提供を妨害したとしてグリーは21日、KDDIと共同でDeNAを訴訟している。
田中社長は講演で、自身には「インターネットは世の中を変える仕事だからやっているという誇りがある」とする一方で、近年のインターネット業界には
「犯罪を犯してでも勝てばいいんだという人が横行する社会になってきたというのが、個人的な感想」
であると述べた。
またDeNAの訴訟に踏み切った理由については「10年後、こうなっていたらイヤだ」と想定する状況があるとし、
「僕がある会社で働いていたら若い人がきて、『田中さん、会社は競争しているんだから、どんどん違法な行為をして勝ちましょう』と言ってくる。僕が『なんで? それはまずくないか?』と言ったら、その人が『だってね、昔DeNAという会社が違法なことをバンバンしてグリーという会社に勝ったらしいですよ』と言う。そんな世の中に日本をしたくないし、許せない」
と語り、「これが僕にできる日本にとって『いいこと』だと思っている」と、訴訟の正当性を改めて主張した。
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(土井大輔)
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